思い出すモノ

初版 2017/12/10 11:17

改訂 2017/12/11 21:01

回顧

近く奥多摩に住む友人宅に遊びに行くに当たって久方ぶりにこのビールを呑もうと思い、手に入れた。


ボン・ヴー(Bons Voeux)。


″幸せを込めて″と言う名のこのビールと初めて出会ったのは今から12年前、中野にあったその友人が経営するブラッスリーで、だ。


(当時の記事)

http://www.micro-fish.com/ono-umaimon/01/osusume.htm



友人といっても歳は14も上、兄貴のような存在。

出会ったのは18年前、ちょうど働き始めた年。当時四ッ谷の編集社で働き始めた女の子の友人に″こないだ料理が美味しくて、イイ感じの音楽かけてくれる店見つけたんだけど、いってみない?″と誘われたのがきっかけ。


蠱惑

風来坊のような風体そのまま、創る料理はスパイス、特にクローヴやキャラウェイを自由に、そして巧みに使った爽快なもので、それに合わせるビールがとにかく衝撃だった。


ヒューガルデン・ホワイト。


今や広く知れわたっているベルギービールが、99年当時、都内でもヒューガルデンの樽ビールが飲めるのは神谷町の老舗ベルギー・ブラッスリーくらい(卸元 談)、ベルジャン・ホワイトが殆んど知られていない頃から、ベルギービールを中心に珍しいビールを仕入れていた。


出会ってからほどなくして、休日の時間があるときには店を手伝うようになり、輸入会社が企画する輸入ビール展示会などで、店で取り扱うビールを一緒にテイスティングしたり、酒屋をまわったり、色々なビールに触れた。

ビールボトルのラベルを集めるようになったのはこの頃。テイストを忘れないようにするための資料の意味合いが強かった。



そのなかで出会ったのが、このボン・ヴー。2005年のこと。


コルクを抜いた瞬間に駆け巡るシナモンとクローヴのフレイヴァー。

口に含めば、シャンパーニュ、カルヴァドスのような高貴なフルーツ香が溢れだし、ふくよかな余韻が体全体を包む。


″非の打ち所がないな。″


それからはよく、ボン・ヴーを互いに酌み交わし音楽や料理、そして夢を語り合いながら朝まで店で過ごしたものだ。

今ではお互い家族を持ち、離れ離れの場所に住んでいるため、ビールを介して話すこともなかなかできなくなってしまったが、ボン・ヴーのコルクを開けさえすれば、スパイスの香りとともに、酒を酌み交わしレコードをかけ、盛り上がったあの頃の記憶が蘇り、また、楽しく過ごせそうな気がする。


そうそう、さんざん呑んだはずなのにラベルが手元に何故か一枚も残っていなかった。呑みすぎた故か。

今回はラベルコレクションに加えるのを忘れないようにせねば…


Rockin' At The Hop(s)

https://muuseo.com/negrita/collection_rooms/25



#入手

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negrita

音楽に寄り添う
酒も寄り添う
レコード私的備忘録。

https://www.instagram.com/negrita_ht/

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    QuuMa-8

    2017/12/10

    栓を抜いた時に鼻腔をくすぐる香りが漂うような素敵なお話でした^^
    素敵なお友だちと素敵な時間をお楽しみ下さい^^

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      negrita

      2017/12/10

      ありがとうございますっ🎵
      気軽に買えない(近くでうってない)ので、ひさびさに飲むんですが、いまから楽しみでしかたないっス🍺😳

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    ace

    2017/12/10

    🤗

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    T tuyosi

    2017/12/11

    ステキな名前のビールですね~🍺

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      negrita

      2017/12/11

      もともとは醸造所が新年にお世話になっている方々に贈っていたプライベートなボトルだったようで(日本でいうお年賀みたいな)。こんな素敵な名前なお年賀、もらえたら嬉しいですよね~🎵

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