[0025] MAZDA ROTARY ENGINE ＆ COSMO SPORT

上下運動から円運動へ

いまひらく新しい自動車の世界

日ごとに高まるモータリゼーションの進展にともなって、各地の道路網は整備され、都市と都市を結ぶハイウェー構想もつぎつぎと具体化しております。
それにともなう自動車の高性能化が望まれ、その原動力となる、新しいエンジンの出現が、いまほど待たれているときはありません。
このような状況にあって、1961年、東洋工業は、従来のエンジンの概念をいっきょに変革する画期的なロータリーエンジンの開発に乗りだしました。
ロータリーエンジンを初めて具体化した西ドイツNSU社、バンケル社と技術提携以来、6年、いままでのロータリーエンジンをさらに発展させた多気筒方式を開発、世界最初の２ローター〈ロータリーエンジン〉をコスモスポーツに搭載して新発売します。
このロータリーエンジン車コスモスポーツの登場は、東京工業一企業のみならず日本の自動車の歴史にとってはもちろん、世界のモータリゼーションにとっても一大エポックであることはまちがいありません。モータリゼーションが飛躍的発展を迎え、新しい自動車時代の夜明けを告げる輝かしい一ページです。