No Title

初版 2017/12/02 07:06

改訂 2017/12/02 10:10

【膝の下の一枚】


今日は、本来なら ”秘中の秘” である ”コレクションのコツ” についてお話ししましょう。


私が集めているのは非売品なので、交渉相手は”お店”ではなく”個人”です。


さて、貴方がコレクターだとして、自分が大切にしているモノをどこにしまうか。


また、万が一手放すことがあるとしたら、相手はどんな人物か。


私には尊敬するコレクター(仮にN氏とします)の方がおりまして、その方の言葉に【膝の下の一枚】というのがありました。


私が交渉したいコレクターの相手と正座して向き合っているとしましょう。


相手は私が欲しいアイテムAを右手に持って見せてくれます。


でも、Aより良いアイテムBも左手で持っていて、後ろに隠しています。


さらに、これは売るつもりはないとっておきのコレクションアイテムCが【膝の下の一枚】なわけです。


N氏いわく、コレクターならアイテムCを狙わなきゃ駄目だと。


一回目の交渉では出る余地はないが、布石は打てる。


それは、自分がどんなコレクターで、こういう価値観で動いていて、だからこそこういうモノが欲しいんだと、真摯に相手に伝えること。


良いモノを持っているコレクターは、また別の良いモノも持っている。そうすると複数回、取引をするから情が湧く。


そういう信頼関係を構築した後で、実は自分はこういうモノを、探しておりましてと、アイテムBの話をする。


その時に、コレクターの方がこの人ならと、【膝の下一枚】のアイテムCの話を向こうから切り出してくれるか、だと。


アイテムCは、もちろん安いモノではないが、ある程度の見識を評価した上で出してくれるわけだから、ふっかけた値段ではない場合が多い。


その時に、ちょっと背伸びしてでもアイテムCを掴めるか?


そこでこそ、コレクターの真価が問われるとN氏は語っておりました。


私のこちらのコレクションの中にも、【膝の下一枚】が数枚あるわけですが、やはりコレクターに必須の要素は、探究心や好奇心と共に交渉力であるなぁと思っています。

#コレクションログ

趣味は映画とアート。直筆資料、原画蒐集。面白いモノを広めたい。ネタは任せろ‼︎ | ᐕ)⁾⁾ 過去のネタ一覧はこちら↓

http://twilog.org/maruomaruo

Default
  • File

    imoto

    2017/12/02

    とても面白い内容で、交渉のシーンを想像しながら、読ませてもらいました!
    値段が付かないコレクションの世界になると、このような心理戦が必要なのですね。奥深い世界に踏み込んだ感覚です😆

    返信する
    • U700javs

      satoshi shimada

      2017/12/02

      コメント頂きまして、ありがとうございます。

      良いモノを持っているコレクターの方は、コレクションの価値観を共有出来る理解者を求めていますから、金銭の多寡では動かない方が多いです。

      究極的には、同じ価値観を持つコレクターとして認めて貰えないと、大事なモノを譲って頂くのは難しいということなのでしょう。

      まさに、之(これ)日々精進の思いです。

      返信する