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Robert Görl “Night Full Of Tension”
Robert Görl, 彼はDAF(Deutsch-Amerikanische Freundschaft)のドラマーです。しかしながら、解散・再結成を繰り返していたDAFの合間に、彼はソロ作品を作っています。本作品もその一つです。彼自身のバイオグラフィーは書いていませんでしたので、復習がてらちょっと紹介していきます。 Robert Görlは、12歳の時、ジャスドラマーFreddie Brocksieperにドラムのレッスンを受けており、1974年には、ハプスブルクのLeopold-Mozart音楽院で、クラシック音楽のトレーニングも受けており、1976年からグラーツ大学で音楽を専攻しています。その頃、大学の授業と並行して、ジャズにものめり込んでいます。1978年には、一端休学してロンドンに渡り、そこてパンクの洗礼を浴びています。同年、Düsseldorfで、Gabi Delgado-Lopezと出会い、DAFを結成します。1979年〜2003年に、合計7枚のDAFのスタジオ・アルバムを作製し、リリースしています。1982年に、DAFは、アルバム”Alles Ist Gut”で、独レコード賞を受賞しますが、1983年には2人は袂を分かちます。Görlは1981年には、英Eurythmicsのアルバム”In The Garden”でドラムを叩いており、1984年のGörlのソロアルバム”Night Full Of Tension”には、EurhythmicsのAnnie Lennoxが参加して、”Darling Don’t Leave Me”でデュエットしています。1986 年に再結成した DAF は、初の英語アルバム”1st Step to Heaven”をリリースします。しかし、1989年に、Görlは重大な自動車事故に見舞われ、その後、彼は仏教徒となり、3年間アジアを旅して修行していました。 帰国後、1990年代にPeter Wachaのミュンヘンのテクノ・レーベルDisko Bから様々なソロ・アルバムやシングルをリリースしています。2000年〜2002年に、Görlは、DAFの再復活のことで、Gabiと話し合い、2003年初頭にアルバム”15 Neue DAF Lieder”が作製され、同年、DAFは初来日しています。しかし、2005年11月に、再びDAFは解散します。しかし2008年には、復活し、アニヴァーサリー・ツアー”30 Years Of DAF”を開催、2010年9月に、限定販売でシングル”Du Bist DAF”をリリースしています。しかしながら、Gabiは、DAFの新録アルバムを計画中の2020年に61歳の若さで他界してしまいます。Görlは、プロデューサーのSylvie Marksの協力を得て、Grönland Recordsから1980年代の未発表DAFサウンドシーケンスを使用して、”Nur Noch Eine”というタイトルでDAFのラスト・アルバムを2021年にリリースしています。 以上が、Robert Görlの略歴となります。本作品も、先述のように、EurythmicsのAnnie Lennoxが参加している曲A1 “Playtime”やA3 “Charlie Cat”及びB3 ”Darling Don't Leave Me”も収録されており、両面4曲づつ入っています。それでは、各曲を紹介していきたいと思います。 ★A1 “Playtime” (3:54)では、DAF風のシーケンスと生Drsのビートに、GörlとLennoxが輪唱のように歌い上げており、特にGörlのVoは優男風のセクシーさを感じさせますね。音数はやはり少な目です。 ★A2 “I Love Me” (5:31)では、直線的なシーケンスと生Drsが生み出すビートに、投げつけるようなGörlのVoが意外に良く合っています。バックのマリンバが良い隠し味になっています。 ★A3 “Charlie Cat” (3:40)は、キラキラしたシンセのリフとDAF風のシーケンスをバックに、LennoxがメインVoを取る曲で、普段は余り使われないシンセのリフ(音数)が多めに聴かれます。 ★A4 “Gewinnen Wir Die Beste Der Frauen”(4:49)は、フェイドイン/フェイドアウトするスローでダークな曲ですが、DrsはやはりGörlのドラミングだなあと感心しました。また、GörlのVoはシリアスかつシアトリカルに歌っています。 ★B1 “Queen King”(4:54)は、陽性のシーケンスと強靭な生Drsに、Görlが切々と歌い上げている曲です。シンセのリフも多めになっていますので、余り「DAFっぽくない」印象を受けますね。寧ろ「1980年代UKのエレ・ポップ調」です。 ★B2 “Love In Mind”(4:45)でも、確かにシーケンスはDAF風なんですが、Görlが朗々と歌い上げており、寧ろDAFの呪縛から離れた「新境地」と言うところでしようか?にしてもGörlの声質は甘くてセクシーですね。 ★B3 “Darling Don't Leave Me”(3:39)は、シングルカットされた曲で、2人、特にLennoxの多層化したVoがメインの部分を聴いていると、「これはひょっとしてEurhytmics?」と勘違いしてしまいそうです。 ★B4 “Wind In Hair”(4:19)は、ある意味、DAF風の「可愛らしい」シーケンスと生Drsのビートに、またもやGörlが切々と歌っている曲なんですが、当たり前ですが、Gabiとは違う声質とか歌い方なんだなぁと感心してしまいます。 元DAFと言うだけで、どうしても、Virgin3部作の「汗、筋肉、ゲイ・カルチャー、機械」と言った音楽と比べてしまい勝ちですのが、そう言うと、本作品は、確かにソフィストケートされた印象を受けるかもしれません。特に、Annie Lennoxがフィーチャーされた曲なんかは、「Eurhythmicsの曲」のようにも聴こえるかもしれませんね。でも、逆を言えば、それだけのポピュラリティーを持った曲でもある訳で、それだけの理由で捨てるのは勿体無いと思います。なので、ゴリゴリのDAFのファンには余りお勧めしませんが、強めのエレ・ポップ好きな方は一度聴いてみてはどうでしょう?ハマるかもよー。 [YouTubeに上がっていたのは以下の曲のみでした] A1 “Playtime” (3:54) https://youtu.be/DzvXFK5UlK4?si=2bfvTJJLxCsKCRUR B2 “Love In Mind”(4:45) https://youtu.be/A6x5SNs7ucA?si=OQLt9Gom8mgkKB0P B3 “Darling Don't Leave Me” (3:39) https://youtu.be/M95Dws35cKQ?si=Yn9LeYAcmAAxAtZf #RobertGörl #NightFullOfTension #MuteRecords #FirstSoloAlbum #Electro #SynthPop #ElectroPop #Popularity #Sophisticated #DAF #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #Guest #AnnieLennox #DarlingDon’tLeaveMe #Playtime #CharieCat
Electro / EBM (Neue Deutsche Welle / German New Wave) Mute Records €16.00Dr K2
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Der Deutsche Adel “s/t”
私は、このDer Deutsche Adelって全然知らなかったのですが、ヤフオクを眺めていて、ジャケで「これだ!」と思って思わず、ポチりました。Discogsで見ても、その素性は良く分かりませんでしたが、少し、調べてみました。先ず、Der Deutsche Adelと言うのは「独逸の貴族」と言う意味らしいです。それで、バンドの方は、1980年代に結成されて、独Düsseldorfで録音し、ミックスして、1984年に仏レーベルDivineよりリリースされたらしいのですが、今までCD再発などは全くされていないとのこと。メンバーは、Douglas Taylor (Vo), Milan Pistek (G, Back-Vo), Bruno Kieven (Kbd), Leon Kieven (B, Back-Vo, Perc), Jiri Douda (Drs, Perc)で、全員独逸人と思われていましたが、Pistekは、チェコ人で、Doudaは、恐らくハンガリー人らしいです。彼等の音楽は、Cold WaveとかGothic New Waveとか言われていたようですが、まぁそれは感じ方が人それぞれなので、重要ではないです。それで、本作品についてですが、ジャケ写は、オーストリアの俳優Erich von Stroheim (エンリッヒ・フォン・ストロハイム)の写真で、Jean Renoir監督の映画”La Grande Illusion”(第一次世界大戦の時の物語りだとか)から取られています。バンドの歌詞も、Stroheimの役の人物のセリフからの影響があるようです。端的に言うと、戦争が起こると、男は戦場に行くため、恋人と別れることになると言う心象風景を歌っているようです。この位しかDer Deutsche Adelについては分かりませんでしたが、実は、本作品を出した翌年1985年に、彼等は、 Le Printemps de Bourgesと言う仏のフェスで演奏しています。その後、Leon Kieven (B)とJiri Douda(Drs)は、Montanablueと言うバンドに加入、Milan Pistek (G)は、Sanov 1と言うバンドに加入して、アルバム”Konec Sveta”も作製しているとのことです。 と言う訳で、本作品について紹介していきましょう。と言うか、Der Deutsche Adelの作品はこれしか無いんです。しかも、結成とかに関する情報もありません。まぁそれはそれとして、各曲についてご紹介していきますね。 ★A1 “Unfurled Flags” (3:10)は、シーケンサーとシンセの絡みがやや仰々しいですが、劇的な展開を見せるニューウェーブな曲で、それぞれのスキルの高さがよく分かります。 ★A2 “Build Those Fires” (4:15)は、ミドルテンポの曲で、割とGのリフとDrsのパタンで曲が進行する感じで、ちょこっとだけ中近東風のリフが聴けます。サビではBが唸りますね。 ★A3 “Dive” (2:35)は、鈴の音で始まり、唸りまくるBが曲を引っ張っていく感じで進行しますが、サビの静かな所でのシンセも良い塩梅です。Voにもう少し個性があったら、素晴らしいと思います。 ★B1 “Sometimes” (3:55)は、切羽詰まった感じのする緊張感溢れる曲で、Gのリフやコーラスも含めて、結構キャッチーだと思います。間奏で静まる構成はメジャーっぽいですね。 ★B2 “Sally Oh Sally” (4:35)では、柔らかいシンセにGのリフが被って始まりますが、Voは一曲全部コーラスワークで進行します。何となくメジャー臭がするアレンジですねぇ。 ★B3 “Guess Works” (3:35)は、硬い音色のDrsとリリカルなピアノを中心にVoが悲し気に歌う曲ですが、メロディには希望が含まれており、救われます。 このバンドは、時期的にはNDWなんでしょうが、どうもその本質は、メジャー予備軍のようなニューウェーブ・バンドではないかと思います。それが良いか悪いかは別として、この一作で消えたのが惜しいかなとも思います。個人的には、もっとシンセとかをバンバン使って欲しかったですね。あと、Voにももう少し個性が欲しかったですね。そうしたら、もう少し人気も出たかも? https://youtu.be/qBIuM_GHRAM?si=J-yZb7PMTD-eWZ-F #DerDeutscheAdel #Divine #Mini-Album #FirstAlbum #1984年 #NewWave #GermanNewWave #DouglasTaylor #MilanPistek #BrunoKieven #LeonKieven #JiriDouda
New Wave / NeueDeutscheWelle / German New Wave Divine 2090円Dr K2
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Andreas Dorau und Holger Hiller “Guten Morgen Hose”
来ました!師弟の共作です!そうです。ギターの先生Holger Hillerとその生徒Andreas Dorauの共作マキシ・シングル”Guten Morgen Hose (グーテン・モルゲン・ホーゼ; 「お早う、ズボン」の意)”です。この作品は訳が分からないのですが、バックの曲は、確かにDorauとHillerのコラボ曲なのです。しかしながら、この作品のコンセプトは、実に難解と言うか可笑しな程バカバカしいものみたいです。「クラウトロック大全」の小柳カヲル氏によると、「現代表現主義大全」なる権威のある書籍を適当に開いたところで、目に付いた記述を元に、2人が即興で演じた不条理音楽劇らしいのです。筋書きとしては、人妻Lucyを巡って、父親Johnny (Dorau)、絨毯、ズボン(Hiller)とが争うと言うことらしいのですが、全く持って意味が分からないです。因みに、脚本は、Catherine Lienertとなっています。それで、歌手をスカウトしに大学に行って、偶々、そこにいた守衛と女性清掃員が抜擢されたとか。と言う訳で、次のような役が振られています。 ◼️歌; Johnny (Andreas Dorau) Hosenchor (ズボン合唱団; Catherine Lienert, Hagar Groeteke, Moritz Reichelt) Lucy (Erika Kochs) Die Hose (ズボン; Holger Hiller) Der Teppich (絨毯; Sol Rubio) ◼️喋り; Johnny (Andreas Dorau) Hosenchor (Jochen Liedisch) Lucy (Claudia Kaloff) Die Hose (Holger Hiller) と言うことを踏まえて、曲/音楽劇を紹介していきましよう。 ★A “Guten Morgen Hose”は、重厚なポリシンセで始まり、可愛らしい電子音や具体音のサンプリングに変わって行き、やがて男性Vo(Dorau)とバックの物音系音へ。そしてズボン合唱団を挟んで、はたまた男性Vo(Dorau)とバックの音へ。いつの間にか、女性Vo(Lucy)も出演して、シタール風のシンセやヴァイオリンの爪弾きをバックに男性Vo(Dorau)へ。そしてズボンVo(Hiller)も現れます。と言う風にコロコロと音とVoは変わっていきます。 ★B “Guten Morgen Hose”も、絨毯Vo(Rubio)が流れる中、バックの音はどんどん変わっていきますが、これはサンプラーによるのでしょう。ここら辺で男女のを挟んで、再びズボン合唱団のコーラスが。そしてまたもやサンプリング音と女性Vo(Lucy)をバックにズボンVo(Hiller)が。相変わらず、バックの音はシンセとサンプリング音で忙しないですが、男性Vo(Dorau)が絨毯を刺しで、自死します。最後にはズボン合唱団の独逸らしい歌が、バックのホーンのリズムに合わせて、ユニゾンで聴こえてきますが、雨音と爆発音とで終わります。 まあ、確かに音楽劇としたら、この2人ならこんな感じかなぁと納得はしますが、これを本当にレコードとして出すかぁ?と言われれば、ちょっと首を捻りますね。まあ、私は独逸語を聞き取れないので、この音楽劇の内容まではよく分かりませんが、音楽として聴くのであれば、かなりHiller色の強い音楽だとは思います。独逸語の分かる方は何を言っているのか?教えて下さい。でも音楽としても面白いので、特にHolger Hillerファンの方には受け入れられるのではないでしょうか!実は、蘭では、この音楽劇を映像化しているので、動画と一緒に聴いてみれば、何と無く言いたいことが分かるかも? https://youtu.be/auH4A9ZHzVw?si=r7ywa70KZ4eypIPl #AndreasDorau #HolgerHiller #GutenMorgenHose #ATATAK #12inchMaxi-Single #不条理劇 #音楽劇 #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #ExperimentalPop #CatherineLienert #HagarGroeteke #MoritzReichelt #ErikaKochs #SolRubio #JochenLiedisch #ClaudiaKaloff #DieHosen #DerTeppich #Hosenchor #Lucy #Johnny
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Experimental Pop ATA TAK 4800円Dr K2
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Propaganda “The Nine Lives Of Dr. Mabuse”
皆さんはPropagandaを知っていますか?元々は、私も余り良くは知らずに聴いていたのですが、結構、メンバーの出入りが激しく、また売れたバンドなんですね。今回、調べてみて良くわかりました。特に、最初のシングル”Dr. Mabuse(ドクトル・マブーゼ)”は有名ですね。 それでは、Propagandaのバイオグラフィーを初期の頃だけ書いておきます。Propagandaは、1982年に独Düsseldorfで結成されたシンセ・ポップ・バンドで、元々は、Die KruppsのKbd奏者Ralf Dörper (ラルフ・デルパー)とAndreas Thein (アンドレアス・サイン)が、1982年夏に独エッセンのZero Green Studio(ここにはPPG Synthがあったので)で録音した2曲"Disziplin (ディスツィプリン)"と"Sünde (ズュンデ)"を持って、Susanne Freytag (Vo; スザンヌ・フレイターク)と共に、Dörperのソロアルバムを英レーベルOperation Twilightから出す計画で渡英した際に、NMEのChris Bohnがこれを聴いて、ZTT RecordsのTrevor Hornを紹介。それが縁となって、1983年と言う早い時期にZTT Recordsと契約しています。翌年には最初のシングル”Dr. Mabuse (ドクトル・マブーゼ)”をリリースし、1985年にはデビュー・アルバム”A Secret Wish”をリリースしており、シングル2枚”Dr. Mabuse”と”Duel”(1985年作)は、英国トップ30/21となり、大ヒットを記録しています。因みに、”Dr. Mabuse”はオーストリア人監督Fritz Langの1922年作の映画のタイトルです。ただ、セカンド・アルバム”1234”では、大幅にメンバーが替わり、Virgin Recordsからリリースされましたが、前回程の商業的成功は得られなかったようです。その後も何回かメンバーのマイナーチェンジをしており、現在もオリジナルVoであるClaudia Brücken(クラウディア・ブリュッケン)とSusanne FreytagがxPropagandaとして活動しています。 かなり、端折りましたが、Propagandaは、元々は、Die KruppsのRalf Dörperのソロが目的だったのですが、ZTT RecordsのTrevor Hornと関わることで、シンセ・ポップへと軌道修正していったバンドなんです。このマキシ・シングル”Dr. Mabuse”の製作に当たっては、コンポーザーのMichael Mertensも関わり、また、Voとして、Claudia Brückenも加わることになったようです。なので、表面上は、Claudia Brücken, Ralf Dörper, Susanne Freytag, Andreas Theinがメンバーとなっています。先述のように、”Dr. Mabuse” は売れましたので、様々なTV番組にも出演しており、特にChannel 4のThe Tubeに出演した時には、何と!Throbbing Gristleの”Displine”のカバーも演奏したとのことです。まぁ、そこら辺は置いておいて、このマキシ・シングルの各曲をそれぞれご紹介していましょう。B1はVelvet Underground &Nicoのカバー曲です。 ★A “Das Testament Des Mabuse” (10:14)は、強力なダンサブルなエレクトロ・リズムに、女性Voが乗り、バックに弦楽器風シンセが味を付けている曲で、バックは如何にもエレクトロ時代のDie Kruppsの頭脳Dörperだなと感じますね。途中のドラムマシン・ソロとダブっぽい処理なんかは、Trevor Hornのアイデアなのでしょうか? それと後半は何だか別曲になっているように思えますが、、、? ★B1 “Femme Fatale (The Woman With The Orchid)” (3:19)は、原曲と違って、マーチングリズムと朗々とした女性Voから成る曲に編曲されており、Synth-Bやリズムマシンも大胆に使われています。 ★B2 “(The Ninth Life Of...) Dr. Mabuse” (4:06)は、B1の最後のフレーズの低速再生から速度を上げていき、メタルジャンク音を加えているところから始まり、逆回転ドラムマシンと女性Voのサンプリング音等でゴチャゴチャになった後、如何にもなディスコティックなリズムが出てきて終わります。 ん〜正直、Propagandaのこのマキシ・シングルは、何がやりたいのか?意図が掴めかねますね。もっと単純にダンス・ミュージックならダンス・ミュージックに専念した方が良かったのでは?と思ってしまいます。確かにDörperには、この作品に詰め込めるだけのアイデアとテクがあったとは思うのですが、全部詰め込んでしまうと、作品としてはちょっと散漫な印象を感じてしまいますね。なので、多分、私は昔買った時から、余り聴いていなかったのだと思います。まあ、聴き方を変えれば、凄くテクを使っていますので、それを堪能することも可能だと思いますし、なんたって、1984年には大ヒットした訳ですので、曲自体は名曲だと思います。もし、チャレンジしたい方はどうぞ! A “Das Testament Des Mabuse” (10:14) https://youtu.be/MxOaokdqRSA?si=oA_tivpdg08j_auU B1 “Femme Fatale (The Woman With The Orchid)” (3:19) https://youtu.be/ND22sjpXF3g?si=GXHlZ1xLaZig31AJ B2 “(The Ninth Life Of...) Dr. Mabuse” (4:06) https://youtu.be/7oh9mkHFe_Y?si=mcgTVU8nj595xBFk #Propaganda #Dr.Mabuse #FirstRecord #12inchMaxi-Single #ZTT #Polyster #IslandRecords #日本盤 #ElectroPop #DanceMusic #GermanNewWave #Synthesizers #DasTestamentDesMabuse #FemmeFatale(TheWomanWithTheOrchid) #(TheNinthLifeOf...)Dr.Mabuse #ClaudiaBrücken #RalfDörper #SusanneFreytag #AndreasThein #MichaelMertens
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Electro-Dance Music ZTT / Island Records / Polyster 不明Dr K2
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Palais Schaumburg “Parlez-Vous Schaumburg ?”
とうとう、Parais Schaumburg (パレ・シャンブルク)のサード・アルバム“Parlez-Vous Schaumburg ?”を入手しましたが、何でこれを欲しかったと言うと、石野卓球氏が紹介していたことと、それだけ音が変わったのなら、じゃあ聴いてみようとなったことだと思ったからです。また、セカンド・アルバムではVoだったWalter Thielschが脱退してしまい、この時のメンツは、Thomas Fehlmann (Synth, Trumpet; 後にAmbient ProjectであるThe Orbを結成), Moritz von Oswald (Drs &Perc; 1990年初頭には、Minimal / Dub Technoを始め、レーベルBasic Channel & Chain Reactionを運営), Ralf Hertwig (Drsで入ってVoへ; その後、2MBや3MB名義でDub Technoを始める)の3人で、ゲストシンガーにInga Humpe (元Neonbabiesで、後にDeutsch-Österreichisches Feingefühl[以下DÖFと表記]を結成)も加わっています。つまり、Palais Schaumburgはアルバムを出す度に、Voが代わっています。そして、バックに演奏をしていたメンバーはダブ・テクノの活動をすることになっています。そんな出入りの激しいグループですが、1984年には、Palais Schaumburgは解散しています。恐らく、このメンバーでは、1年程しか活動していないようです。ただ音的には、Holger Hillerのいたファースト・アルバムの時とは大きく異なり、それこそDepesche Modeのようなエレ・ポップな内容になったようです。本作品はサード・アルバムにして、最後のアルバムになり、内容的には、両面4曲ずつ収録されています。それでは、各曲について、ご紹介していきましよう。 ★A1 “Easy Go” (4:15)は、シングルカットされた曲で、キャッチーなエレ・ポップですね。しかも、耽美的でダンサブルです。ホーンやコーラスワークもバッチリです。 ★A2 “Spy Versus Spy” (3:36)は、ガムラン様のパーカッションとDrsに合わせて、シンセや跳ねるようなBが乗り、耳元で囁くようなVoとホーン類が何とも雰囲気を醸し出しています。 ★A3 “The Tart” (3:33)は、ちょっと不思議なスケールのリズム隊(Synth-B)に、甘いシンセとVoが乗る曲で、サビでは盛り上がりますね。リズムはドラムマシンですね。 ★A4 “3 Young Men”(4:05)は、何ともゴージャスなシンセのイントロで、少しだけ日本のゲルニカっぽい展開で、クラシック歌謡のような複雑な曲の進行となっています。リズムはそれ程強調されておらず、アンサンブルに重きを置いています。終わり方が良いですねー。 ★B1 “Quiet Village” (4:10)は、ちょっとびっくりするイントロですが、その後は、ダンサブルなエレ・ポップと言うかファンカラティーナになります。Voやコースワークもぴったしですが、歌詞は英語なのかな? ★B2 “Name The Cats” (4:30)では、B1と連続して始まり、怪しげなベースラインが中心にドラムマシンやシンセとなりますが、Voや女性コーラスも中々聴かせてくれます。Gも入っていて、ちょっと凝った曲ですね。 ★B3 “Beat Of 2” (5:00)も、シングルカットされた曲で、キラキラした陽性のエレ・ポップで、サンプラー音(ホーン類の音等)も使っているようで、当時としてはハイ・テックな機材での曲ですね。 ★B4 “What's The Time” (5:00)は、ゆったりとしたスローな曲で、「ジャングル大帝」とゲルニカの混合物を想起することような威風堂々たる雰囲気ですね。なので、そんなにビート感はありません。 まあ、Voが変わるだけで、こんなにも音楽が変わるんだとビックリしてしまいました。初代VoがHolger Hillerで骨折ファンクを、2代VoがWalter Thielschでラテン系エレ・ファンクを、そして3代VoがRalf Hertwigで、Depeche Modeのようなゴージャスなエレ・ポップを演奏しており、最早、Neue Deutsche Welleではなくなっていますね。歌詞も英語だし。まあ、これがキッカケとなったかどうかは分からないですが、各人がそれぞれ、ダブ・テクノの道へやThe Orbへと進んでいくのが、何とも独逸人らしいと言うか何と言うか。しかしながら、本作品での曲作りは一流ですので、プレ・テクノのエレ・ポップに興味のある方にはお勧めしますよ! https://youtu.be/Q_LsWfGqgO0?si=mRIHKWEMQ02O9LJp #PalaisSchaumburg #Parlez-VousSchaumburg? #Phonogram #ThirdAlbum #NeueDeutscheWelle #GermanNewWave #ElectroPop #SynthWave #Synthesizers #ThomasFehlmann #MoritzVonOswald #RalfHertwig #Guest #IngaHumpe
Neue Deutsche Welle (German New Wave) / Pop Song Palais Schaumburg / Phonogram 3950円Dr K2
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非常階段 “Viva Angel”
今回は、最凶/最強のノイズ・バンド非常階段のセカンド・アルバム”Viva Angel”を紹介します。このアルバムは1984年に、自身のレーベルAlchemy Recordsからリリースされていますが、この頃になると、ファースト・アルバムのような「キワモノ」扱いはすっかり下火になり、ノイズを単なる騒音パフォーマンスから音楽としてのノイズへとシフトしていってます。その為か、このセカンド・アルバムは余り評価されていないようにも思えます。実際、私もこのアルバムに関しては、リリース当時は某友人から聴かせてもらったけれども、最初は琴線に触れなかった位ですから。既にパフォーマンス組は離脱しており、音楽組だけが残り、非常階段を続けていたようです。この時のメンバーは、JOJO広重 (G), Junko N. (Vo), 林直人 (B), 横山Sakevi (Others), T.美川 (Electronics, Vo)の5人でした。また、このアルバムは、ライブ録音では無く、1984年9月にAlchemy Studioでのスタジオ録音であったことも大きいようです。 それでは、ピュアにノイズ・ミュージックをやり始めた非常階段のセカンド・アルバムを紹介していきましょう。先ず、ジャケのデザインはFaustの”So Far”のオマージュでかつアルバム・タイトルはLa Düsseldorfのアルバム”Viva”から来ているようです。そんなプログレ好きな非常階段のアイデアが詰まっています。内容もA面6曲/B面1曲と言うアシンメトリーな構成になっています。それでは、各曲を紹介していきます。 ★A1 “Seeds Rock 'N Roll”では、呪文のようなVoと電子音と単調なスネアの反復打撃音から成り、一応、リズムらしき構造は聴取出来ます。 ★A2 “Hellthy Girl”は、分厚い電子音とGノイズが暴れる上に、Junkoと思われるVoiceが聴こえる曲です。フィードバック音がノイズだなあと思わせます。 ★A3 “Secret Desire”は、浮遊する電子音とGらしきノイズ音から成る曲で、引いた感じがまた良い。スタジオ録音らしい出来映えで、新境地ですね。 ★A4 “Twilight Guitar”は、空間を切り裂くGノイズが前面に、そしてバックには電子音が聴取できる曲です。JOJOさんのG、凄いですね。 ★A5 “Viva Angel”は、ビートを叩き出すDrsとBの上に、Gノイズ(と電子音?)が乗ると言った元祖ノイズ・ロック的な曲で、Voiceすら聴くことが可能で、異色なチューンで、カッコ良いです! ★A6 “Broken Young Bud”は再び、電子音とGノイズのテンションの高い絡みから成る曲で、複数のVoiceと言うか咆哮から成る曲です。これらのバックに通奏低音のような持続電子音が流れています。 ★B “Bad Character, But Great Sounds”は、A面とは異なり、Gノイズと電子音とBらしき低音等がかなりの音圧で収められており、ここら辺から、ノイズ・バンドとして自覚的に曲を録音するようになったのではないかと思われます。A5と共に、B面一杯使ったこの曲も、本アルバムのハイライトでしょう。個人的には、この曲が一番のお気に入りです。それにしても、曲名の「性格悪いが、音凄い」とは誰のことでしょう? スタジオを使っての録音と言うこともあって、各音が比較的分離して良く聴こえます。それが良い悪いは別として、「音楽」としては聴き易くなっていますし、それでも、B面一杯を使っての曲などは、強靭な音(=ノイズ)を放射しており、その後の非常階段の音楽性を示唆する出来映えだと思います。また、A5のようなロック的アプローチも興味深いですが、確か、多重録音で録ったとか(間違っていたら、ごめんなさい!)で、当時はそんな音楽を欲していたので、良く覚えていましたね。きっとJOJOさんのロックへの偏愛なのでしょう! 非常階段がプログレから始まったのを確認出来る一枚となっています。なので、そのルーツとその後の発展性を知るには重要なアルバムだと思いますので、ノイズ偏愛者のリスナーさんはマストなアルバムですよ‼️ A1 “Seeds Rock 'N Roll” A2 “Hellthy Girl” A3 “Secret Desire” A4 “Twilight Guitar” A5 “Viva Angel” A6 “Broken Young Bud” B “Bad Character, But Great Sounds” https://youtu.be/bgi_TeuhGLc?si=wU5FD2XqR6Jd3Whj #Hijokaidan #非常階段 #VivaAngel #AlchemyRecords #Noise #NoiseMusic #StudioAlbum #SecondAlbum #JOJO広重 #JOJOHiroshige #JunkoN. #NaotoHayashi #林直人 #Sakevi #横山Sakevi #美川俊治 #T.Mikawa
Noise / Noise Rock Alchemy Records 不明Dr K2