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K2 & Grunt “Gears And Shafts”
いよいよ1000枚目です。今回は、1980年代初頭より活動を開始している日本のノイズ・オリジネーターの1人、わたくしK2と、今やフィンランドどころか北欧否、欧州のパワー・エレクトロニクスの筆頭にもなっているGruntのコラボ・スプリット・アルバム”Gears And Shafts”を紹介します。実は、この作品は、自分の音楽が初めてLPになった作品なんです。なので、思い出深いアルバムですね。それぞれのバイオグラフィーを簡単に書いておきます。K2は私のノイズ・ユニット名のことでありますが、簡単に言うと大きく3つの活動時期に分けられます。第一期(1983-1986年)のメール・アート期、第二期(1994-2002年)のメタル・ジャンク・カット・アップ・ノイズ期、そして第三期(2005年〜現在)の電子音ノイズ期で、更に前期(2005-2017年頃)はミキサーによるフィールドバックノイズ時期と後期(2017年頃-現在)はモデュラーシンセによる電子ノイズ時期です。まあ、時期によって、音源が大きく異なっており、それぞれの時期の中でももう少し分けられますが、まあザックリとこんな感じと思っていて下さい。一方、Gruntの方は、フィンランドのパワ・エレの総本山Freak Animal Recordsの創設者Mikko Aspaのソロノイズ・ユニットで、彼自身は1993年にGrunt名義で活動を始め、今までに100作近くのアルバムをリリースしています。また、その活動は多岐に渡り、パワ・エレ以外にブラック・メタルやデスメタル、ノイズ・コア、パンク、Oi!、RAC、スラッジ、グラインドコア、インダストリアル、ハーシュ・ノイズ等々まで関与し、また、Freak Animal Records以外にも、Northern Heritage, Lolita Slavinder Records, Institute Of Paraphilia Studies及びIndustrial Recollectionsのサブレーベルを運営するだけでなく、Sarvilevytレコード店も経営、Special Interestsと言う雑誌も発刊しています。そして、Grunt以外にも、Alchemy Of The 20th Century, Clinic Of Torture等と言った名義での作品発表以外にも、1人ブラックメタルClandestine Blaze, 1人ポルノ・グラインドコアCreamface, 違法児童ポルノ・ノイズNicole 12, 1人ノイズコアNihilist Commando, 1人ドゥームStabat Materと言ったユニットもやっており、一貫して、「違法な音」/「異端な音」を追求して、現在に至ります。そんな中でリリースされたコラボレーション・スプリット作品なのですが、当時はまだ音源をデータで送ることが出来なかったので、郵便で送り合っていました。A面がGruntの送ってきた音源を使って作製したK2の曲が2曲、B面がK2が送った音源を使って作製されたGruntの曲が3曲となっています。それで、内容ですが、K2側は、時期的には、第二期に当たりますので、2曲共、多量のメタル・ジャンクを部屋中に配置し、それをを2本のマイク及びFriktorと称する自作楽器(?)を通して録音、更にそれらの音源と変調しまくったGruntの音源(主にスクリーミング等や電子音)を粉々にしながらアナログMTRを用いて、カットアップ・ミックスしています。結果、つぎはぎだらけのフランケンシュタインのようなラウドなノイズ作品に仕上がっています。普通、曲名付けるんですが、何故か2曲とも”Untitled”になってしまっています。一方、B面のGrunt側は、1曲目が、K2のガシャガシャとしたメタル・ジャンク音が流れる中、その上にGruntのMikko Aspaのディレイの掛かった高音スクリームが漂うように被さってくると言うハーシェント(ハーシュだけどアンビエントっぽい)なノイズ曲、2曲はスクリーミング・ヴォイス全開のパワ・エレな仕上がり、そして3曲目は、ハウったヴォイスとK2のメタル音が融合したコラボ曲で締めています。こちらも全曲”Untitled”です。久しぶりに聴いて、結構良くて、ビックリしましたよ。そんな訳で、懐かしのスプリット作品を紹介しました。限定200部なので、今となっては入手困難かな? *この作品はYouTubeに上がっていないので、それぞれの同時期の別の動画を貼っておきます。 K2 “Panelliniki Antartiki Organosis” (1997年:C-30) https://youtu.be/Hi5qNBOhj6c Grunt “Someone Is Eatching” (1998年: C-60) https://youtu.be/H9kxtsNtkgY #K2 #Grunt #GearsAndShafts #FreakAnimalRecords #KinkyMusikInstitute #SplitAlbum #Collaboration #Japanese #Finnish #PowerElectronics #NoiseMusic #Noise #MetalJunks #HarshNoise #CutUpMix
Harsh Noise / Power Electronics Freak Animal Records 無しDr K2
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Genocide Organ “Remember”
出ました、独逸の「虐殺器官」ことGenocide Organです。実は、私はこの手の第二世代のパワー・エレクトロニクスがそれ程好きではなかったんですが、流石にこれは購入しました。元々、彼等はTesco Oraganizationと言うレーベルを運営しており、そこから、現在に至るまで、様々なパワ・エレ・グループをリリースし、そう言ったグループを支援しています。それでは、先ず、Genocide Organ (以外GOと表記します)のバイオグラフィーを紹介したいと思います。GOは、1985年に独逸Mannheimにて結成されたとされていますが、当時はライブは稀にしか演っていませんでした。また、演った場合には、メタパーや電子ノイズの壁を作っていたそうです。それに、ライブ活動では、GOのメンバーは全員マスクやフードを被っていたこともあって、その正体は不明でした。ただ、クレジットにはWilhelm Herich, Doc M. Riot, D.A.X. , Roland Freister (彼はその後Diutescとして活動)と言う偽名が掲載されていましたが、1989年以来、Herichと共に、2〜3人のフロントマンがライブでは演奏していました。しかしながら、1999年にFreisterがバンドを脱退しましたので、それ以降は、AnenzephaliaのBrigant Molochが代わりに加入しています。Wikiによると、現在、GOのメンバーはHerichとMolochのデュオだそうです。また、1986年〜1987年の短期間にRay Treatmentと言うメンバーもいたとのことです。因みに、2000年過ぎ頃に、GOは初来日していますが、その時は4人で、マスクを被り、軍服(?)を着ての、ヘビーな演奏をしており、個人的には、これが本場のパワ・エレを体験した最初でした。それから、GOを含むTesco Organizationのグループに特徴的なのですが、彼等はKKK (Ku Klux Klan)やナチス第三帝国や戦争などの極右的発言やそれらをモチーフにしての表現が多く、その事で、長い間、DiscogsにGOの作品が掲載されなかったらしいです。それに対するGOの回答は「我々は考えていることは言わないし、また言っていることも信じてはいない。ちょっとしたことで、真実を言うかも知れないが、その時は多くの嘘で隠す。そして、それは簡単には見つからない嘘で隠すのだから。」とのことです。確かに、初期のパフォーマンスでは、反共的だったり、反キリスト教だったり、反民主主義だったりのものも多かったですが、彼等の(政治的)態度はしばしば「矛盾」があるようにも映っていました。とまあ、ザックリと説明すると、GOはこんな感じなのですが、もっと詳しい方もいらっしゃるとは思いますので、コメントなど頂けると有り難いです。 それで、このアルバム”Remember”の内容なのですが、内容に入る前に、先ず、その装丁が凄いです。西洋の古文書のような厚い豪華な紙で丁寧に作られた見開きのジャケに包まれており、その中にライブ時の写真などから成るブックレットと几帳面に収納されたシックなレコードが2枚、これだけで凄く欧州的と言うか、一種の美意識に貫かれた豪華な作品になっています。それだけでもテンション爆上がりですね。そして、このアルバムは全て、ライブ音源から成る作品となっています。最早、古典の域にあるのでしようが、先ず、テープ音とジリジリするような電子音に、叫び声のようなドスの効いたヴォーカルが基本の構成と思われ、全体の音がかなりヘビーになっているのも特徴ですね。そして、テープ音やヴォーカルにディレイ処理されたりしています。また、この時期のGOは余りメタパーなどは使っておらず、たまーにリズムマシンが使われています。とまあ、この「ストロング・スタイル」のパワ・エレは、GOが確立したと言っても良いのではないでしょうか。あと、GOのライブでは、パフォーマンス或いは映像が欠かせないのですが、ちょっと探せませんでしたので、またの機会に紹介したいと思います(初来日の時は映像を流していた)。そんな現役最高のGOの音響兵器をその耳で体験してみて下さい。 このアルバムはYouTubeにありませんでしたので、収録曲(スタジオ版)を4曲程、貼っておきます。 “Dogday” https://youtu.be/TcCsAtKass4 “Justice” https://youtu.be/uB7_BPI2HvQ “John Birch Society” https://youtu.be/2S9qDl-nK10 “Mind Control” https://youtu.be/A4Yy4rq9278 “Death To China III” https://youtu.be/jqiIe_io_w0 #GenocideOrgan #Remember #TescoOrganization #PowerElectronics #Industrial #Vocal #Synthesizers #RhythmMachine #LiveAlbum #WilhelmHerich #DocM.Riot #D.A.X. #RolandFreister #StrongStyle #SpecialPackage
Power Electronics / Industrial Tesco Organization 不明Dr K2
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Christoph Heemann “Magnetic Tape Splicing”
皆さ〜〜ん、覚えていますか?独逸のNurse With WoundことH.A.N.S. (Hirsche Nicht Aufs Sofaの略語)の中心的存在であったChristoph Hermann先生のことを❗️H.N.A.S.が1993年に解散した後、彼は、英国のThe Legendary Pink DotsのEdward Ka-Spelとコラボをやっており、やがて、このコラボはMimirと言うユニットになります。更にHermannは独逸人ミュージシャン/パーフォーマーのLimpe Fuchsや当時米国に住んでいたJim O’Rourkeともコラボを開始しています。それとは別に、Hermannは英国のドローン作家Andrew ChalkとデュオMirrorを結成して、多くのリリースを、ハンドメイド包装で活動していましたが、2005年に活動停止しています。また、Current 93のDavid Tibetのとも交流もあった為、Current 93に参加して、やがてメンバー扱いになっています。それが1990年代という訳です。また、彼は、Af UrsinのVan Luyckとも2004年にコラボユニットIn Camera を開始しており、4枚の作品をリリースしており、これらの作品は、即興性の観点から見て、本来の「電子音響音楽」1であるだということみたいです(私は未聴)。それで、ソロとしての活動ですが、H.N.A.S.解散後、活発になり、数多くのTV出演以外にも、Texas, Chicago, TorontoやTokyoで頻繁にライブ・パフォーマンスを行なっています。ソロ作品には、”Invisible Barrier “(1992), “Aftersolstice” (1994), “Days of the Eclipse” (1996), “Magnetic Tape Splicing” (1997), "The Rings of Saturn"(2010)と名付けられ、本作品もこれらに含まれています。最後の作品は、Heemannが好きだった独逸人著者のW. G. Sebaldの小説のタイトルの隠喩だそうです。それで、本作品ですが、ソロ名義になっており、両面とも、ランダムに針飛びさせたレコードの具体音のテープを、更にランダムに切ってコラージュしたかのようなミュージック・コンクレート作品となっております。Nurse With Wound的ではありますが、こちらの方が即物的な出来になっています。ネタバレすると両面に1曲づつ収録されているのですが、共に5分もなく、なんで12インチしたんや?と疑問が湧きます。確かに内容は高水準なのは分かるんですが。この頃の音響系アーティストはどうもこう言う一種の「ぼったくり」みたいな作品が多かったですね。それも限定にして、それなりの高い値段で売ると言う、、、まあ、それでも宜しければ、聴いてみても良いかも? https://youtu.be/7tf13I7uqYU #ChristophHeemann #MagneticTapeSplicing #RobotRecords #MusiqueConcrète #45RPM #H.N.A.S. #SoloWork
Experimental music Robot Records 不明Dr K2
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Steward “Get Me A Seat Next To Someone Nice”
これも謎物件。レコード袋の中に、レコードとか白黒のジャケとデータらしき紙が直接入っていると言う、如何にもチープな装丁。これはきっと、英国のDIYでリリースされたスカム系ノイズに違いないと思って、聴いてみたら、ビックリしました(英国ものにそう言う先入観がありました。すまん)❗️ちゃんとヴォーカルやフォーキーなギター、ブレイクビーツなドラムも入った、1990年代以降の音楽です。そうですねぇ、私が思い浮かんだのはBeck(勿論、米国人ですし、有名過ぎますが)辺りでしようか? アーティスト名はSteward (本名はStewart Anderson)で、リーズ出身の方みたいで、レーベル555 Recordingsも彼自身が運営しているDIYレーベルみたいです。何で、こんなの持っているかも謎です。彼についてはよく分からないのですが、米国に移り、新レーベルEmotional Responseをやっており、2022年までは沢山の作品をリリースしています。どうも、Boyracerと言うグループが鍵で、Stewart AndersonがG&Voで参加していたLo Fiインディーロック・グループみたいです。本作品はStewartとして活動していた頃の作品で、4トラックMTRで録音されたものらしいです。歌詞も書いていないので、詳細は不明ですが、辛うじて曲名は付いているようです。ただ、Steward名義ではファースト・アルバムみたいです。本作品では、ほぼほぼ全ての楽器とVoを一人で演っているみたいですし、2022年現在で、このようなLo-Fiな音楽を聴くと、返って新鮮ですね。曲調もちょっと切ないメロディや懐かしい旋律、そしてシンセと言うよりもカシオトーンのようなオルガンなんかが、グッときます。また、曲によっては、ファズギターがフィードバックで暴れるJesus and the Mary Chainのような曲もありますが、何となく甘酸っぱくて懐かしい旋律もグッドですね。まあ、Stewardの正体は分かりませんでしたが、Boyrscerについては少し分かりました。初期のメンバーはStewart Anderson (Vo, B, G, Drs), Laura Bridge (?), Richard Adams (B), Simon Guild (G), James Chadwick (Drs), Stewart Turner (G)みたいですが、ここではBoyracerの紹介ではないので、ここまでとしておきます。もし、Lo-Fi Indie Rockに興味のある方はこのユニットやバンドを掘っては如何でしょう。きっと懐かしい気分になりますよ。 “Paint the Windows Shut” https://youtu.be/xxhr48iQ7FA “Such Thorght On You” https://youtu.be/H3QuMIF0LI0 #Steward #GetMeASeatNextToSomeoneNice #555Tecordings #StewartAnderson #Lo-Fi #PopMusic #SoloUnit #IndieRock #UK #US #Boyracer
Lo-Fi Indie Pop 555 Recordings 不明。Dr K2
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Talking Heads “Talking Heads: 77”
何故か、ファースト・アルバムだけ持っているTalking Heads。当時はパンク/ニューウェーブの文脈で語られてた米国のバンドで、メンバーは David Byrne (Vo, G), Chris Frantz (Drs), Tina Weymouth (B), Jerry Harrison (Kbd, G)で、1975年にNYCで結成、1991年に解散していますが、最近では映画”American Utopia”で有名になりましたね。それではバンドのバイオグラフィーを簡単に。1973年に名門Rhode Island School of Designの学生だったDavid Byrne (G, Vo)とChris Frantz (Drs)がthe Artisticsを結成しましたが、Franzの恋人のTina Weymouthが出入りするようになります。その後、3人はNYCに移り、ベースを探してきましたが、そこで白羽の矢が立ったのが、Weymouthです。Franzは彼女にベースの弾き方を教えてます。3回のオーディションで、ByrneはOKを出して、正式にメンバーとなります。それで、WeymouthがTVを観ていて思いついたバンド名Talking Headsとして、1975年にCBGBでRamonesの前座としてライブデビューを飾ります。彼等はCBSにもテープを何回も送っていましたが、結局、1976年11月にSire Recordsと契約します。一曲、シングルを出した後、1977年3月に、Jonathan RichmanのバンドThe Modern LoversにいたJerry Harrison (G,Kbd)が加入し、鉄壁の4人となります。そうして、1977年に、彼等のファーストアルバム”Talking Heads: 77”をリリースし、シングルカットされた”Psycho Killer”がチャートインします。因みにこの曲は、当時、NYCで発生したいたシリアル・キラー「Samの息子」による殺人事件のこととされてましたが、Byrneはその事件の前に曲は書いていたとのこと。そして1977年にWeymouthとFranzは結婚しています。その後、彼等はBrian Enoとのコラボ作”More Songs About Buildings And Food”を1978年にリリースします。このアルバムでは、ポストパンクからFela KutiとPalisment-Funkadelicと言ったサイケ・ファンク、アフリカン・ミュージックに方向転換しています。更に、このコラボは続き、1979年に”Fear Of Music”をリリース、ポストパンクの暗さとファンカデリアの明るさが同居した、奇跡のアルバムとなります。更に、1980年にはFela Kutiの影響をモロ受けたアルバム”Remain In Lght”をリリース。西アフリカのポリリズムや北アフリカ〜アラビアの音楽を取り入れたディスコ・ファンクの金字塔的作品になっています。バンドはAdrian BelewとErnie Wardellをヘルプに加えて、ツアーを敢行、その時のツアーの様子は、後年、”Stop Making Sende”としてリリースされています。この時期に、Tina WeymouthとChris Frantzは、Hip Hopの影響を受けで、よりポピュラーなバンドTom Tom Clubを結成しており、また、Harrisonもソロアルバムを、またByrne自身も、Enoとのコラボ作”My Life in the Bush of Ghosts”をリリースしたりしています。その後、何枚かアルバムを出して、シングルもリリースしていますが、1991年12月に正式に解散を宣言しています。2002年には「ロックの殿堂入りを果たしてますが、再結成はしないと明言しています。 ザッと書くとこんな感じなんですが、本作品の内容について紹介したいと思います。まあ、B4 ”Psycho Killer”は本当に良くできた曲だとは思いますが、それ以外にも良い曲はあるのですが、いかんせん、”Psycho Killer”のキャッチーさに負けてしまいますね。まだ、ファンクな風味を持っていない曲はどちらかと言うとニューウェーブあるいはアートパンク的な曲が多く、それなりに凝った作りにはなっていますが、今ひとつ、個性に乏しい印象ですかね?それでもA2 ”New Feeling”やA6 “No Comparison”或いはB1 “The Book I Read”やB5 “Pulled Up”なんかは良い曲だと思いますね。やっぱりTalking Headsは頭の良いバンドなんでしょうね。ジャケもシンプルだし。曲もヴァライティーに富んでいて、それぞれの曲を楽しめるし。そんな訳で、 https://youtu.be/OqI7u40HM8g #TalkingHeads #TalkingHeads77 #SireRecords #PostPunk #NewWave #PsychoKiller #DavidByrne #ChrisFranz #TinaWeymoutb #JerryHarrison #FirstAlbum
NEW WAVE PHILIPS 不明Dr K2
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Microstoria “Reprovisers”
Microstoriaと聞いて、直ぐ反応するのは、スノッブなリスナーではないかな? Microstoriaは、Mouse On MarsのJan St. WernerとOvalのMarkus Poppによるシャレ乙なアンビエント・テクノを演るデュオのことです。そして、本作品も含まれる12㌅EP3部作として”Reprovisers”と言う同じタイトルで米国Thrill Jockeyが連続でリリースした企画ものなんです。しかもこの3部作は、それぞれの各面は他のアーティストによるリミックスを収めていると言う仕様なんです。私が持っているのは、Stereo LabとOval(セルフ・リミックスですね)がリミキサーになっています。オリジナル曲はMicrostoriaが1996年にリリースした”The Savvy Reprovisers League”から取られています。因みにこれらは一部の音源で、1997年にはMicrostoriaとしてリミックス曲だけを集めたLPを出しています。全容を知りたい方はそちらの方を探してみて下さい(因みに私は未聴)。ここで、少しだけ、Mouse On MarsとOvalについて紹介しておきます。Mouse On Marsは、Jan St. WernerとAndo Tomaによる独逸のIDM (Intelligent Dance Music), ダブ、クラウトロック、ブレイクビーツ、アンビエントの文脈で語られる電子音楽デュオです。アナログ・シンセやクロス・フリクエンシー・モデユレーションを用いた有機的な音作りをやっていますが、ストリングスやホーン、ドラム、ギターなどを用いたライブも演るそうです。一方、Ovalは、元々はMarkus Poppのソロユニットとして1991年に活動を開始していますが、1995年にはSebastian Oschatz, Frank Metzger, Holger Lindmüllerが加わります。Ovalは、CDのエラー音を用いたグリッチ音楽を割と最初から作っています。と言うとノイズ的なものを想像するかもしれませんが、基本的にはリズミックな音楽に落とし込んでいます。 と言う訳で、本作品についてですが、Stereo Labサイドは生ドラムのサンプリングを使った、ゆったりとした曲”Endless Summet”で、ストリングスのような音とベースが効いていますね。あと、女性Voのサンプリングもいい感じです。一方、Ovalサイドは、”Runtime Engine”と言うタイトルで、ビートレスでゆっくりと時間が進むアンビエント・ミュージックとなっていますが、Ovalらしさとして、所々にギターらしき音が切り込んでくるのがキモでしょうか。 と言う訳ですが、当然、当時はピーンと来なかったので、他2作は入手していませんが、まあ、余裕があったら、ちょっと探してみようかな?たまにはこんな音楽も良いですね。 Oval “Runtime Engine” https://youtu.be/lH6OSakkzq0 Stereo Lab “Endless Summer” https://youtu.be/Q7WLPKjMbyA #Microstoria #Reprovisers #ThrillJockey #PostEkectronica #Oval #MouseOnMars #StereoLab #Remix #ElectronicMusic #IDM #ErrorCD
Techno Thrill Jockey 不明。Dr K2
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Winterkälte “Progressive”
またまた出ました。テクノイズのもう一つな牙城Hands ProductionsからリリースされたWinterkälte (「ヴィンターケァルテ」と発音か?)の10㌅EPです。Winterkälteは、電子パーカッション担当のEric de VriesとレーベルオーナーでもあるUdo Wiessmannのデュオで、1994年に結成されていますが、このデュオは2004年以降は作品をリリースしていないようです。因みに、レーベルの方は少なくとも2021年までリリースを続けています。デュオについては情報が余り多くはありませんが、少しだけ調べたので、紹介します。1991年以来、Winterkälteは、アルバム”Structures of Destruction”と”Dram’n’Noise”で25年以上もポスト・インダストリアルとして認識されてきており、テクノイズと言うかRhythm’n’Noiseのシーンを形成するのに尽力してきています。その容赦ないハードさと知的なリズムが、彼等の持ち味で、ダンス・フロアにインダストリアルを持ち込んだ犯人でもあります。元々はUdoが、1991年にWinterkälteを始めた訳ですが、すぐにEricが参入し、彼等の持ち味でもあるドラムン・ノイズをやり始めます。また彼等のライブではデジ・アナ混合で 機材とフィジカルな電子ドラムから成り、如何に彼等がダンサブルな音楽を目指しているかが分かると思います。と言う訳ですが、ここで重要なタームとして彼等は常に”Drum’n’Noise”と言うことに拘ってきているようです。 それで本作品についてですが、恐らくサンブラーに取り込んだ自然音や機械音をループと言うかリズムマシンと同期させて、そう言ったノイズによるリズムパターンを作り出しているのが、それまでのテクノイズとは違うところでしよう。確かに、本作品ではそのようなリズムと重低音のキック、そしてそれに挿入されるノイズと言う構成から成る曲が詰め込まれています。特に、B面全部を使った曲“Smoky Mountains”は彼等の真骨頂ですね。正しく「工場の機械の駆動音」が如し❗️独逸人らしいジャストのタイミングでの楽曲を沙汰なくこなす演奏はカッコいいの一言です。人力テクノイズ⁉︎ なので、リズムンノイズに興味のある方は聴いてみてください! “Structure 03” https://youtu.be/B2soRrZXdes #Winterkälte #Progressive #HandsProductions #Technoise #Drum’n’Noise #Rhythm’n’Noise #EricdeVries #UdoWiessmann #1990年代
Technoise Hands Productions 不明Dr K2
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Merzbow “Milanese Bestiary” / The Haters “Drunk On Decay”
この作品は、伊の伝説的ノイズ・ミュージシャンM.B.ことMaurizio Bianchiに対するトリビュート盤として、作製されています。片面は日本のノイズ・オリジネーターMerzbow(秋田昌美氏)、もう片面は米国のノイズ・ゴッドThe Haters (G.X. Jupitter-Larsen)によるスプリット・アルバムの形を取っています。それぞれのバイオグラフィーは以前に書きましたので、そちらを参照して下さい。それで内容ですが、Merzbowサイドは3曲から成り、1983年に 秋田昌美氏がミラノで実際にM.B.と会った思い出に基づき、Moogなどのアナログ・シンセとリズムマシン及びエフェクト(主にディレイ)を用いて、まるでM.B.のカバーをやっているが如し❗️恐らく、同時期に伊と日本でメール・アートで繋がっていた経験をリスペクトしていたからだと思われます。曲名にも”Regel”や”Industrial Murder 1983”と言うM.B.のアルバム名を使っていることからも想像できます。アナログ・シンセによる分厚く、うにょうにょした電子音が有機的に動き回ります。一方、The Hatersサイドは、丁度G.X.がその頃やっていた”Drunk On Decay”と言うパフォーマンスの”Toast To MB”ヴァージョンが収録されています。恐らくは金属製のじょうろをグラインダーで摩擦した音をコンタクトマイクで拾って増幅した轟々たるノイズに、うっすらとM.B.の音を忍ばせているかのような仕上がりになっており、それで片面1曲に仕上げています。それでも、全然飽きさせないところが、流石と思いますね。両者ともアプローチは違うものの、単にM.B.トリビュートに終らず、一つのノイズ・ミュージック・アルバムとして成り立っているところは両者の「M.B.愛」によるものでしようか? 限定で黄色盤ですが、見つけたら、是非ゲットして下さい。それだけの価値がありますよ❗️ Merzbow “Anal Vatican” https://youtu.be/HHcA2zM0aSs The Haters “Drunk On Decay” (original version) https://youtu.be/49rHOz5I8D4 #Merzbow #MilaneseBestiary #TheHaters #DrunkOnDecay #OldEuropeCafe #M.B.Tribute #SplitAlbum #Noise #Technoise #Synthesizers #FrictionSound
Noise Old Europe Cafe 不明。Dr K2
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Yamo “Musica Obscura”
Yamoと聞いて直ぐに反応する人は相当なマニアですね。と言うもの、元Kraftwerkのパーカッション担当のWolfgang Flürが1987年にKraftwerkを脱退して、やり始めた不定形プロジェクトがYamoなんです。彼曰く、「Yamoは通常のフィックスしたバンドではない」とのこと。つまり、Flürの書いた歌詞に、彼の親しいアーティストが曲を付けると言うシステムで活動しているみたいです。それは、異なるジャンルのアーティストの参加によって、Flürが音楽プロデューサーとして関与すると言うプロジェクトとのこと。よりクラブ仕様のなっているようです。1996年に”Time Pie”をリリースしており、多彩な参加アーティストがクレジットされているようです(私は未聴)。なので、アルバムをリリースするよりも12㌅EPをリリースするのを優先しているようです。まあ、クラブ仕様と言う訳ですね。 本作品も、33回転ですが、そんなクラブDJ用のものです。リミキサーは、The Bionaut (Jörg Burger)とSteve Baltesが参加しており、前者はVoiceにDonna Reginaも招いてのリミックスをしています。私自身はそれ程クラブ・シーンや音楽に詳しい訳ではないですが、本作品ではA2 “Guiding Ray”のオリジナルが、Neu!などのハンマービートを存分に使っており、お気に入りです。また音的に面白かったのはB1 “Dr. Ug. Ly (Club Mix)”でしたね。でも殆どの曲は、四つ打ちのリズムなので、ちょっとそこら辺が辛かったですね。そんな12㌅EPですが、気になった方は聴いてみてください。しかし、この作品の元は、元KraftwerkのWolfgang Flürだと言うのも何だかなぁと感慨深く思ってしまいました。 https://youtu.be/tEvfZb2I-g4 #Yamo #MusicaObscura #EMIElectrola #WolfgangFlür #Remix #Techno #Kraftwerk #TheBionaut #SteveBaltes #ForClub
Techno EMI Electrola 不明。Dr K2
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Jonathan Coleclough & Andrew Chalk “Sumac”
皆さん、Jonathan Colecloughって言うサウンド・アーティストを知っていますか?英国人で、1990年代に出てきたアーティストで、ドローン・アンビエントとアブストラクト電子音楽の間を行ったり来たりしている寡作な方です。一方、Andrew Chalkは元々Felial Confine名義で1985年から活動を始め、David Jackman (Organum), Vortex Campaign, The New Blockaders, Giancarlo Toiuttiらとコラボ作を多数リリースしてます。それらは彼の本名名義でRobot Records, Siren Records, Christoph HeemannのレーベルStreamlineや彼自身のレーベルFaraway Pressからリリースしている多作なアーティストです。そんな2人が作ったレコードに悪い訳はない!とばかり聴いてみたんですが、その通りでしたねぇ。この作品は33 1/3回転でも45回転でも聴くことは出来ますが、45回転のがより良い鳴りで聴くことができます。片面盤とは知らないで、B面聴こうとしたら、無音でした。あれ?とは思ったんですが、ひょっとすると無音系ノイズかも知れません(溝はあるみたいなので)。録音されている方は、ドローン・ミュージックで、練りに練られた音色に先ず耳が持っていかれてしまいます。これは多分、Jonathanの音がベースになつているか?と思います。そこに物音系ノイズがカササササーって感じで控えめに入ってきて、丁度いい塩梅になっています。あと綺麗なアートワークもポイント高しで、しかもクリアー盤❗️一家に一枚は欲しいレコードですね。片面だけがちょっと物足りないですが、それはそれ。また聴きたくなるようにしているのでは?そんなレコード、コレクションしてみませんか? この作品はYouTubeにはありません出したので、Jonathan Colecloughの他の曲”Walking Music”を。 https://youtu.be/ZBj8tRTJ5DY Andrew Chalk “One Long Year”も。 https://youtu.be/nD8f578rFa0 #JonathanColeclough #AndrewCharlk #Sumac #RobotRecords #ClearVinyl #OneSideEP #Drone #ElectroAcousticMusic
Electro-Acoustic Music LP Robot RecordsDr K2
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Current 93 presents Dogs Blood Order “s/t”
すっかり忘れてました。あのCurrent 93の二回限りのサイド・プロジェクトDogs Blood Order❗️まあ、ここら辺の反キリスト教的なネオ・フォークやリチュアル系には疎いので、勘弁してね。それで、このバンド、まあCurrent 93のメンバーがそれぞれ名を連ねており、1回目のライブは1983何6月21日に北ロンドンのEquinox Eventで、David Tibet(本名 David Michael Bunting)とJohn Murphyが参加して行われています。また、2回目のライブは、1983年10月6月に西ロンドンのThe Clarendonで、前述の2人に加えて、Roger Smith, Derek(SPK関係の人らしいです)も参加して、行われています。何故、こう言うことをいちいち書くのかと言うと、正にこの時のライブ録音がこのレコードに刻み込まれているからです。A面は2回目のライブ音源で、ミキシングはNurse With WoundのSteven StapletonとJohn Fothergillが担当していますし、B面の1回目のライブ音源はRoger Smithがミキシングをやっています。それぞれ曲名が付いていて、前者は”Maldoror Is Dead”と、後者は”Maldoror Ceases To Exist”と題されいます。Maldororについてちょっと調べてましたが、どうもロートレアモンの詩「マルドロールの歌」と関係があるみたいです(ここら辺は詳しくはないので、知ってる人がいたら、また教えてください)。音的にはやはりCurrent 93やなぁと思う位、ダークで呪詛的な儀式音楽です。個人的には、まあ偶に聴くのにはいいかな?と言う感じです(あくまで、私の個人的な好みの問題ですので)。A面の静かに流れる声明のような音に、途中で刺し込む鋭角的なシンセの音がカッコいいです。長尺ながら、全然飽きないですね。B面は荒削りな音が一時期のT.G.のライブのようでもあり、テープの使い方が秀逸ですね。短いのがちょっと寂しい。やはり声明のような音が中心となっていますが、こちらは破壊力が凄いです。私のようなRitual初心者でも結構楽しめる音楽ですので、機会があれば是非❗️ https://youtu.be/EoPdQFYOJRI #DogsBloodOrder #Current93 #Durtro #DavidTibet #JohnMurphy #RogerSmith #Derek #Ritual #声明 #StevenStapleton #JohnFothergill #Maldoror #Psychic
Retail / Abstract Durtro 不明Dr K2
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Murder Corporation “Insane Pleasures”
もう伊の90年代地下音楽は狂ってますね。今回、紹介するのはMurder Cooperation (殺人会社の意味てすね)。その正体は言うとイタリア人Moreno Daldossoのソロノイズ・ユニットです。彼がMurder Cooperationを名乗って、音楽活動を始めたのは1992年で、初のアルバムは自身のレーベルMurder Releaseからのカセット作品”Butcher Meat”です。もう付ける作品名から曲名から殺人、性行為、死体、暴力などのネガティブ・ターム満載で、今なら、コンプライアンス的にダメなものばかりです。それを皮切りに、彼はMurder Cooperationの作品をバンバン出していきます。中にはカセット8本組みと言うとんでもないブツもあります。それで、1997年に初のヴァイナルLP”Terminal Procrdure”がリリースします。そしてセカンドLPアルバムが、この”Insane Pleasures”になり、しかも200部限定でピクチャー盤の仕様です。しかも、頭をぶち抜かれた女性の死体がそのままピクチャーになっています。ここまでやると逆に立派にも思えますね。悪趣味ですなぁ!音の方、沢山のテープやノイズ、短波ラジオに激しく歪んだヴォイスから成る極悪ノイズです。初期のWhitehouseなんかを直ぐ想像出来ます。ただし音は分厚いハーシュ・ノイズ・ウォールからなります。彼が何を歌っている(叫んでいる)かは不明ですが、ヴォーカルにも気迫に迫るオブセッションがあります。そんな彼は元々、ヘビメタ、パンク、ハードコアを主に聴いていたらしいのですが、その内らダーク・ゴスやEBM (electronic body music)も聴くようになり、最終的にインダストリアルも聴くようになったとのこと。その最初に聴いたインダストリアルはT.G.の”Discipline”だったとのこと。それで最も影響を受けたのは、Merzbowと特にBoyd Riceであったらしいです(何か違うようにも思えますが)。勿論、WhitehouseのWilliam BennetやSutcliffe JügendのKevin Tomkins にも影響を受けたみたいですが、、、寧ろ、ここら辺の影響が大きいと思うんですけどね。彼の使っている機材はAki s01のサンプラーとトーン・ジェネレーター(VCO)みたいです。なので、一瞬針が飛んだか⁉︎と焦るような部分もあります。また、サンプラーの使用によってショート・ループみたいな音も聞かれます。 兎に角、音もヴォーカルも歪みまくっており、音の密度も高いとはので、ハーシュ・ノイズウォールに近い後作りになっています。ただただ単にこれらのピクチャーディスクほ盤面が殺された女性の死体だったりする悪趣味なところを除けば、音楽的には、興味深いとも言えるんですけどね。まあ、そこは目を瞑って、音だけでも良かったと思いますが、、、どうです、こんなアルバム一家に一枚あると良いとは思いますよ。悪趣味なので、皆さん全員にお勧めはできませんが、偶には、こんなノイズも良いですよね?(まあ、早朝から聴くもんでもなかいなあ!と痛感しております。) YouTubeには無かったので、彼のカセット作品を。 https://youtu.be/_2rfC79XGRs #MurderCooporation #InsanePleasurrs #MurderRelease #PowerElectronics #PictureDisc #DeadBody #MorenoDaldosso #SoloNoiseUnit
Noise / Power Electronics Murder Release 不明Dr K2
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Hands To “Egress”
君はHands Toを知っているか? 元々、米国のJeph Jermanのソロユニットで、シアトルに引越した1986年から始まっています。ただ、Hands To名義とJeph Jerman名義の作品が段々と区別できなくなってきたので、1990年代終わりにはHands To名義は使わなくなってきています。最初期にはサンプラー、テープ、テープ・ループを使っていたらしいです。Jeph自身も活動が長く、またリリースも多いのですが、基本的には自然の中にある素材(石、木材、砂利、骨、植物のなど)から微弱な音をコンタクトマイクや通常のマイクでフィールド録音し、その素材を割りと無加工のまま、編集によって構築していくスタイルが特徴の物音系ノイズ・アーティストです。以前に紹介したBlowholeは彼のバンド形態の演奏ですが、ソロユニットでは上記のような活動をしています。彼のキャリアからして、もうアメリカの「物音系ノイズのドン」とも言えるでしょう。Hands Toや本人名義の作品は多数リリースされていますので、どれが良いとかは正直分からないのですが、その中から、本作品”Egress”を選んでみました。多分、コンタクトマイクで拾った音が、カサカサ、コソコソ、ガラガラと、殆ど電子的に加工されることなく、そのまま、無造作に配置されたおり、曲名もなく、レコード化されています。このような一種、禁欲的なスタイルが彼の持ち味ですね。余計なものは要らないと言うべきスタイルで、ジャケもカラー写真を貼り付けただけです。また、コピーシートが一枚付いているですが、文字が読みにくくて、内容はよく分かりません。一方、Jephはコラボレーションも多数やっており、私もHands To名義の彼とコラボ7㌅を出しています。彼に言わせると、最初は「アイデアありき」でしたが、その後は「音ありき」にシフトしていったとのこと。ヨーロッパの物音系ノイズとは異なり、埃っぽい感触のノイズ・ミュージックになっています。皆さんも、興味があれば、聴いてみて下さい。渋いですよー。 [YouTubeに無かったので、別の作品を] https://youtu.be/Rm2bKTUSAY8 #HandsTo #Egress #AnomalousRecords #JephJerman #物音系 #FieldRecording
Experimental music Anomalous Records 不明Dr K2
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Contagious Orgasm “Impregnate Mannequin”
今回も出ました名古屋が世界に誇るインダストリアル・ユニットContagious Orgasmの作品 “Impregnate Mannequin”です。国内よりも海外、特にAnt-Zenを中心にしたヨーロッパで絶大なる人気を誇る橋本浩さんのユニットです。バイオグラフィーは前回書きましたので、省略しますが、1980年代後半からずっとマイペースで活動を続けている「もう一つの日本の顔」でもあります。時には、ニューウェーブにも近くなる作品もありますが、基本的には、ダーク・インダストリアルな路線で一本筋を通しています。それで,本作品ですが、リリース元は英国のHarbingerが行っています。しかしながら、オリジナルの音源は1986-1988年に作成されています(私は未聴)。そして、今回、橋本さんが1997年にリクリエイト/セルフ・リミックスして、作り上げた作品になっています。この頃は、まだ、彼の音楽的要望に応えるだけのスペックを持ったサンプラーがなかったのか、ショート・ループや逆回転などを組み合わせて、かなりノイズ寄りのインダストリアル・ミュージックになっています。聴き方によっては、荘厳なリチュアル・ミュージックですらありますね。流石にセルフ・リミックスしただけであって、音の配置などや展開に凝っています。また,この頃は彼のソロと言う意味合いで活動していたようです。本作品のスリーブは広げると特大ポスターになるように成っており、そのデザインはS. Sugiura氏が担当しています。クール❗️そんなContagious Orgasmの初期作品にも触れてみてください。因みに本作品は独逸のレーベルRaubbauによってCD再発されていますが,ヴァイナルの方が荘厳さが伝わりやすいかな? “Impregnate Wave Body” https://youtu.be/wSK1Pa_gVFc #ContagiousOrgasm #ImpregnateMannequin #IndustrialMusic #Noise #Ritual #HarbingerSound
Industrial, Noise Harbinger Sound 不明Dr K2
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Schlammpeitziger “Spacerokkmountainrutschquartier”
独逸ケルン在住のアーティスト兼イラストレーターのソロユニットが、この長ったらしい名前のSchlammpeitziger (シュラムパイツィガー)です。これも,何で購入したのか良く分からないんですが、取り敢えず紹介していきましょう。どうも、Casioのキーボード(CZ230-S)を使ったインスト曲を演っているJo Zimmermannののソロユニットで、直接,NDWとは関係無いようですが、その血をちゃんと受け継いでいます。独逸のA-Musik (アー・ムジーク: 日本の竹田賢一さんのバンドとは関係ないです)から出ていることもあって、どちらかと言うとエレクトロニカに分類されているみたいですね。バイオグラフィーを調べようとしたんですが、Wikiが独逸語のしか無くて,よく分かりませんでした。なので、今回は、アルバムの紹介だけしますね。A1はいきなりレコードのサンプル音からなるループ音がリズム代わりになっており、ちょっとビックリします(元音が知りたい)。A2以降は、軽妙なリズムマシンの音と軽めのシンセ・メロ或いはアブストラクトな効果音で電子音楽好きには堪らないですね。やはりNDWのお国柄なのか、曲の色んなところにユーモアを感じます。B2も軽快なリズムが全面に出ており、一種のダンスミュージックですね。リズムマシンはCASIOのキーボードに付いているやつでしようか?(DD. RecordsのT. Kamadaさんの一連の曲を思い出します(と言っても通じないかな?)。A3やA4などはやや重た目の反復するリズムですが、上ものが軽快なので、そんな引きずるようなものではないです。何でしよう?凄く聴き易いので、うっかりすると眠ってしまいそうです。そんな音楽を体験してみませんか? [Full Album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_lcKGOxDD8BWp7yj73F-bpU_8Skgp-WstA #Schlammpeitziger #Spacerokkmountainrutschquartier #A-Musik #Electronica #German #Casio
Electronica A-Musik 2300円Dr K2