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Kommissar Hjuler / Harappian Night Recordings “Karawane / 6 Reveries In Psychopathic Alchemy“
これも謎物件です。ガサゴソ探っていたら出てきました。どうも、独のKommissar Hjulerと英国のHarappian Night Recordings (以下、HNRと表記)のスプリット作品で、リリースはギリシャのレーベルShamanic Tranceと言う事みたいです。なので、ちょっと調べてみました。先ず、Kommissar Hjulerですが、本名Detlev Hjulerのことで、ソロ・アーティストです。彼は元々は、独Flensburgの録音家かつヴィジュアル・アーティストで、彼の妻Andrea Katharina Ingeburg HjulerもMama Bär名義で音楽活動をやっており、2人で活動する時は、Kommissar Hjuler Und Frauと名乗っていたそうです。1999年から音楽を作り始め、2006年から視覚的作品も作り始め、Discogsを見ると、音楽作品は370作品ちょいと言う多作家です。また、初期には、自身のレーベルDer Schöne Hjuler-Memorial-Fondからのリリースも多いのですが、そのディスコグラフィーにはThe New BlockadersやDissecting Tableなどの色々なアーティストとのスプリットや妻のMama Bärとのコラボ作品も含まれています。また、Hjulerは数多くのグループに関わっていたらしいですが、それはでっち上げなのか本当に活動していたのかは不明です。因みに、彼は1983年〜2013年には警察官をやっていたと言う異能振りです。彼は元々、ネオ・ダダのフィールドで活動を始めたこともあり、彼の作品にはFluxusやArt Brut (アール・ブルュ)の要素が含まれていると言われています。なので、メール・アートにも熱心で、昔からその界隈で活動している多くのアーティストやグループも含め、世界中のメール・アーティスト達とコラボを行なっています。 一方、HNRの方ですが、英国シェフィールドのアウトサイダーSayed Kamran Aliのソロ・ユニット名らしく、フランツ・カフカの短編小説から名前を取った英国のグループThe Hunter GracchusやカナダのKelly JonesとPascal Nicholsの即興グループPart Wild Horses Mane On Both Sidesの一員としても活動していたらしいです。多分、彼の名前からも想像されるように、ウードやミズマール或いは打楽器などを用いた怪し気な中近東音楽や歪んだジャンク・ドローンから成る「ヤバい」作品をリリースしています。ちょっと調べましたが、HNRについてはこれ位しか分からなかったです。 それで、本作品ですが、A面がHjulerで1曲のみ、B面がHNRで6曲と言う、何とも釣り合いの悪い構成となっています。先ずはA面のKommissar Hjulerから。“Karawane”と題された1曲なんですが、どうも短いパーツを組み合わせて、全体として1曲扱いにしているみたいです。そして、その内容は身の回りのモノを使ったノー・テクの演奏(主にガラス瓶などを適当に叩いたり)と適当なヴォイスとテープの遅回しによる変調ヴォイスを、どうもラジカセとかで録音した代物で、全く何を表現したいのか不明な無意味(勿論、褒め言葉!!)な音楽です。ここら辺の良い加減さは如何にもFluxus的と言うかArt Brut的ですね。こんなゴミみたいな音楽(!?)がレモン色のレコード盤面に刻まれることで流通するのが、興味深いです。初期のWhitehouseやCome Organizationも同様だったのではないでしょうか?或いは、音楽自体の「無意味さ」と言う点ではDie Tödliche Dorisのパフォーマンスにも近いかも? と言うことで納得しましたが、やはり出し方とかタイミングに失敗しているようにも思いました。 B面はHarappian Night Recordingsで、“6 Reveries In Psychopathic Alchemy”と題されており、タイトル通り6曲が収められています。 B1 “Swarm Intellect”は、A面とは一転して、轟音から始まり、謎な打楽器とギター(?)らしき弦楽器のアンサンブルで、それにどうもヴォーカルも乗っているようですが、明確なビートは無いようです。 B2 “Aag Ka Dariya”も歪み切った弦楽器とバックに打楽器らしき音も聴こえる短い曲です。 B3 “Neuter Compensations”は、街のフィールド録音を中心に形作られている曲です。 B4 “Asik Brew”は、またまた歪み切った轟音の合奏と打楽器の乱れ打ちやヴォイスなどが時々挿入されるLo-Fiノイズな曲です。 B5 “Glowing Body Mock Sick”は、リバーブの効いた虚空に金属音やヴォイス或いは木琴の音(?)が遠く聴こえる静か目の曲ですが、段々とうるさくなってきます。 B6 “Chaharbeiti Sonic”では、歪み切ったヴォーカルがうるさく、何らかの歌を歌っているようですが、バックの音も歪み潰されており、メロディもリズムも聴取不可能です。 総じて、A面Kommissar Hjulerの「無意味さ」とB面HNRの「破天荒な無軌道性」から成るスプリット作品で、この作品がもっと配給力のあるレーベルから出ていて、もう少し装丁とかも凝っていたら、化けていたかもと思いました。そう言う意味では惜しい作品ですが、B面はそれなりにLo-Fiノイズとしても聴くことはできますので、リスナーさんにも楽しめると思います。まあ万人にはお勧めしませんが、、、。因みに、A面/B面としましたが、ジャケはそれぞれのアートワークになっており、あくまで両A面扱いとなっています。 A Kommissar Hjuler / “Karawane” A1 “Karawane” B Harappian Night Recordings / “6 Reveries In Psychopathic Alchemy” B1 “Swarm Intellect” B2 “Aag Ka Dariya” B3 “Neuter Compensations” B4 “Asik Brew” B5 “Glowing Body Mock Sick” B6 “Chaharbeiti Sonic” [full album] https://youtu.be/WvykN2QUGx0?si=X3468JMImwc7QGba #KommissarHjuler #Karawane #HarappianNightRecordings #6ReveriesInPsychopathicAlchemy #ShamanicTrance #SplitAlbum #GermanArtist #EnglishArtist #NeoDada #Fluxus #ArtBrut #MusiqueConcret #Lo-Fi #Experimental #ArabicMusic #Pseudo-Arabic #FreeImprovisation #DetlevHjuler #SayedKamranAli
Musique Concrete / Lo-Fi / Noise Shamanic Trance 不明Dr K2
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Absolute Body Control “Is There An Exit?” in “Tapes 1981-89” box set
いよいよ、これでAbsolute Body Control (以下、ABC)のボックスセットの紹介は最後になります。今回は、彼等のファースト・シングル”Is There An Exit?”のスタジオ・ヴァージョンとライブ・ヴァージョンのカップリング7㌅シングルとなります。先述しましたように、このシングル(スタジオ・ヴァージョン)は、彼等のカルトヒットしたシングルになります。オリジナルのシングルはベルギーのBritz Recordsより1981年にリリースされたものであり、L1とL2は、1983年1月22日にMelseleのDjemでの同名曲のライブ音源となっています。また、K面では、Mark De Jonghe (Synth)が参加していますが、L面では代わりにEric Van Wonterghem (Synth)が参加しています。そう考えると、このEPは貴重な作品だと言えます。K1とK2は、何処となく懐かしさを感じるアレンジで、この2曲で、ABCが世に知られるようになった記念すべきトラックと言うことになります。また、Dirk Ivensの声も若いですね。一方、L1とL2は、ライブ・トラックと言うこともあって、Veerle De Schepperのコーラスがやや目立ち、バックのシンセもやや簡素になっていますが、L2 “I’m Leaving”では、アレンジが大幅に変わっており、バックでウネウネするシンセが効果絶大です。 と言う訳で、ABCのカセット作品(特に自身のレーベルBody Recordsからリリースした5枚の作品)と最初のシングル曲のスタジオ・トラックとライブ・トラックを抱き合せたEPから成るボックス・セットを1枚ずつ紹介してきましたが、どうでしたでしようか?ABCのこのボックス・セットは、Vinyl On Demandにしては珍しく、再発しているようなので、それだけのニーズ/人気があったと言うことでしょう❗️ABCはまだ現役なので、機会があったら、是非とも気に留めておいて下さい❗️ K1 “Is There An Exit?” K2 “I'm Leaving” L1 “Is There An Exit? (live)” L2 “I'm Leaving (live)” K1 “Is There An Exit?” https://youtu.be/fvdYgjT-Zpw K2 “I’m Leaving” https://youtu.be/B42azptD8fA #AbsoluteBodyControl #IsThereAnExit? #I’mLeaving #BritzRecords #VinylOnDemand #Reissue #Belgium #SynthWave #ElectronicPop #FirstSingle #StudioVersion #LiveVersion #Synthesizers #Vocal #RhythmMachine #DirkIvens #MarkDeJonghe #EricVanWonterghem, #VeerleDeSchepper
Synth Wave Vinyl on Demand 不明Dr K2
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Absolute Body Control “Tracks” in “Tapes 1981-89” box set
ベルジャン・シンセ・ウェーブの始祖の一つでもあるAbsolute Body Control (以下、ABCと表記)の第5弾は、”Tracks”です。この作品は、元々1982年2月〜1989年7月の期間に、作製されたカセット作品からの曲とこの時期に国際コンピに提供した曲をコンパイルしたセルフ・コンピレーション・アルバムとして、Body Recordsよりカセット作品としてリリースされたものです。メンバーは、いつものDirk Ivens (Vo, Synth)と Eric Van Wonterghem (Synth)で、曲によってはVeerle De Schepper (Back-Vo)も参加しているとのことです。なお、J4とJ5は、ボーナストラックで、1983年3月19日にKontichのLintfabriekで行われたライブ音源で、J4 “Nightclubbing”は、David Bowie&Iggy Popの曲のカバーです(The Human Leagueもカバーしていましたね)。やはり、1989年作ともなると、機材の進歩や録音技術の向上が著明で、聴き応えも十二分です。また、I2 “Final Report”やJ3 ”Suffer In Silence”のようにインダストリアルな要素を取り入れた曲もあり、ABCとしての音楽の幅も広がっています。それと、I4 “Faceless”やI7 “Car Fever”(殆ど喘ぎ声)でのヴォイスの使い方やI5 “Tanzmusik”のようなインスト曲も格段にスキルが高くなっていますし、メロディも秀逸になっています。また、リズムマシンも高級機になり、シンセもデジタルのような音色に聴こえます。それと、J1 “Do You Feel It Inside?”は、最初期の曲(LP1 “Untitled”のB2)のセルフ・カバーなのですが、やはりこの手の音楽は機材の進歩と並行するので、更に魅力的にアレンジされています。また、先述のJ4 “Nightclubbing”のカバーも結構かっこ良く、The Human Leagueによるカバーと比較するのも楽しいんじゃないかな? まあ、歌詞は英語みたいなので、そこら辺は好みが分かれるところかも知れませんが、ABCの集大成的な作品であるとは言えますね❗️もし、今までの4枚LPが琴線に触れたリスナーさんであれば、きっと、この作品も「どストライク」ですよ‼️ I1 “Slow Action” I2 “Final Report” I3 “Faceless” I4 “Film 1” I5 “Tanzmusik” I6 “Lonely This Night” I7 “Car Fever” I8 “Film 3” I9 “B6” J1 “Do You Feel It Inside? (Remake)” J2 “Me And My Desire” J3 “Suffer In Silence” J4 “Nightclubbing” J5 “Switch On” J1 “Do You Feel It Inside?” https://youtu.be/iMdhnjJPe5s?si=DylpiMdowB4yQTVV [BandcampのURLを貼っておきます] https://absolutebodycontrol.bandcamp.com/album/tracks-1989 #AbsoluteBodyControl #Tracks #BodyRecords #VinylOnDemand #Reissue #Belgium #SynthWave #ElectronicPop #SelfCompilationAlbum #InternationalCompilation #Synthesizers #Vocal #RhythmMachine #DirkIvens #EricVanWonterghem #VeerleDeSchepper
Synth Wave Vinyl on Demand 不明Dr K2
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Absolute Body Control “Live” in “Tapes 1981-89” box set
さてさて、次に行きますよー。ベルギーのシンセ・ウェーブの至宝Absolute Body Control (以下 ABCと表記)のボックスセット第4弾は”Live”です。元々は、1984年に自身のレーベルBody Recordsからカセット作品としてリリースされていたものです。ライブ時のメンバーは、Dirk Ivens (Vo, Synth)とEric Van Wonterghem (Synth)で、Veerle De Schepper (Back-Vo)も参加しています。そして、内容は、G1-G3は、1983年3月19日にKontichのLintfabriekでのライブ音源を、G4-G6とH1は、1984年1月13日にBoechoutのSfinksでのライブ音源を、G7は、1983年1月22日にMelseleのDjemでのライブ音源を、H2とH3は、1984年9月30日にNiklaasのInfraroodでのライブ音源を、H4-H6は、1984年12月23日にBeverenのFunky Kingstoneでのライブ音源をコンパイルしたものです。なお、G1 “So Obvious / Sister Ray”の後半(これはちょっと良く分からなかった)はLou Reedの曲で、G3 “Radiation”はSuicideの曲で、更に、H6 “Back To Nature”はFrank Tovey (Fad Gadget)の曲のカバーを演っています。音は、単純に言ってしまえば、リズムマシンとシーケンサーにシンセのメロディやリフ、更にヴォーカルが入ると言う構造なのですが、カバー曲も含めて、どの曲も単純ですが、カッコ良いです。ヴォーカルはAlan Vegaを思わせる面もあり、彼等のルーツを想像する上で、ヒントになるかもです。そして、各曲の根本は、「テクノ」ではなく、「ロック」なリズムが中心であることも指摘したいところです。また、本作品にはライブ感もあり、適度な緊張感を持っての演奏で、引き込まれますねぇ。それと、色んな所でのライブ音源なのに、連続して聴いても、それ程違和感がありません。それだけ、彼等がライブ慣れしていると言う事でしようか?貴重なライブ音源を集めていますので、ABCのライブ・バンドとしての魅力を存分に感じることが出来ると思います‼️ABCの音楽にハマったリスナーさんは必聴ですね❗️ G1 “So Obvious / Sister Ray” G2 “Is There An Exit?” G3 “Radiation” G4 “I Wasn't There” G5 “Dance Dance” G6 “Pictures On The Wall” G7 “Touch Your Skin” H1 “Burning Inside” H2 “So Hard” H3 “Move Up” H4 “Wait And See (It Is Just)” H5 “Dirt” H6 “Back To Nature” H2 “So Hard” https://youtu.be/nMLCO0x4-k0?si=Gl4y8HQXFpEK998u [BandcampのURLを貼っておきます] https://absolutebodycontrol.bandcamp.com/album/live-1984 #AbsoluteBodyControl #Live #BodyRecords #VinylOnDemand #Reissue #Belgium #SynthWave #ElectronicPop #LiveTracks #Synthesizers #Vocal #RhythmMachine #DirkIvens #EricVanWonterghem #VeerleDeSchepper
Synth Wave Vinyl on Demand 不明Dr K2
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Absolute Body Control “Figures” in “Tapes 1981-89” box set
さて、次に行きますよー。Absolute Body Control (以下、ABCと表記)のボックス・セット第3弾は”Figures”です。再び、曲名も付いて、ヴォーカルも入った作品になります。オリジナルのリリースは、1983年で、メンバーは、Dirk Ivens (Vo, Synth)とEric Van Wonterghem (Synth)で、それにVeerle De Schepper (Back-Vo)も加わっているようです。F4-F6はボーナストラックで、1983年1月22日にMelseleのDjemで行ったライブ音源です。しかも、F4 “Cheree”はSuicideのカバー曲です。この頃になると、機材的にも技術的にも大きな進歩があったようで、見違えるようなかなり高度な録音になっています(勿論、今回もリマスターはしてあるとは思いますが)。多分、この作品がABCのカセットとしては最高傑作じゃないかな? そんな貴重な音源をLPとして再発してくれたVinyl On Demandに大大大感謝です❗️内容も最高なので、シンセ・ウェーブ・ファンはみんな聴くべし‼️ E1 “The Man I Wanna Be” E2 “Automatic 1” E3 “Love At First Sight” E4 “Melting Away” E5 “5 Minutes” E6 “Figures F1 “Give Me Your Hands” F2 “Terminus” F3 “Automatic 2” F4 “Cheree” (live) F5 “Cover Of A Magazine” (live) F6 “Did You Do It?” (live) F1 “Give Me Your Hands” https://youtu.be/txsp1FFUeQ8 [BandcampのURLを貼っておきます] https://absolutebodycontrol.bandcamp.com/album/figures-1983 #AbsoluteBodyControl #Figures #BodyRecords #VinylOnDemand #Reissue #Belgium #SynthWave #ElectronicPop #ThirdAlbum #Synthesizers #Vocal #RhythmMachine #DirkIvens #EricVanWonterghem #VeerleDeSchepper
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Absolute Body Control “Numbers” in “Tapes 1981-89” box set
ベルギーのシンセ・ウェーブの至宝Absolute Body Control (以下、ABCと表記)のカセット作品の再発ボックス・セットより、第二弾は2本目のカセット作品”Numbers”の再発LPで、オリジナルは1982年リリースです。この作品では、明瞭な曲名が付いておらず、全て通し番号になっています。また、本作品は、2013年に独レーベルSleepless Records Berlinで、デジタル配信での再発をされていますが、それ以外には今まで再発されておらず、今回の再発は大変貴重なものとなっています。しかも、今回は全てインスト曲と言う徹底振りです。ここら辺で、Veerle De SchepperやMark De Jongheが脱退したようで、メンバーはDirk IvensとEric Van Wonterghemとクレジットされています。内容は、先述のように、全てインスト曲です。それで、リズムマシンも確かにTR-606も使っていますが、曲によってはDR-55やCansioToneのプリセットの安っぽいリズムマシンを使ったり、逆に高級リズムマシンTR-808を使っていたり、或いはシーケンサーだけでリズムマシンを使わない曲があったりとヴァラエティに富んでいます。と同時にヴォーカルがない為か、曲も短くなっているように思います。実際はC面10曲B面6曲となっていますが、オリジナルのカセット作品が60分テープだったので、「曲が多い=曲が短い」と感じてしまうのでしょう。本作品はABCの中でも、最も抽象的な作品でると同時に最も実験的作品でもあると言えるでしょう。そんな挑戦的なABCの作品は、懐かしさと共にアイデアの豊富さに思わず感嘆してしまいます❗️なので、これもABCの語る上で重要作品ですね。必聴❗️ C1 “Numbers 01”〜C10 “Number 10” D1 “Numbers 11”〜D6 “Number 16” D4 “Number 14” https://youtu.be/3wgnzT7O_mE [BandcampのURLを貼っておきます] https://absolutebodycontrol.bandcamp.com/album/numbers-16 #AbsoluteBodyControl #Numbers #BodyRecords #VinylOnDemand #Reissue #Belgium #SynthWave #ElectronicPop #SecondAlbum #Synthesizers #Vocal #RhythmMachine #DirkIvens #EricVanWonterghem
Synth Wave Vinyl on Demand 不明Dr K2
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Absolute Body Control “Untitled” in “Tapes 1981-89” box set
いよいよ、このブツを紹介する時が来ました❗️そうです、ベルギーのEBMの始祖にしてシンセ・ウェーブの先鋒Absolute Body Control (以下ABCと表記)の膨大なな作品をLP其々にコンパイルしたLP5枚組と7㌅シングル1枚から成るボックス・セットです。ただ、私がこれをどうやって入手したのかは良く覚えていないんです(老人性健忘症?)。それで、先ずは、ABCのバイオグラフィーを紹介します。ABCは1979年に、ベルギーにて、Dirk Ivens (Synth, Vo)にMark De Jonghe (Synth)とVeerle De Schepper (Back-Vo)が加わって結成されたエレクトロ・バンドで、シングル"Is There An Exit?"がちょっとしたカルト・ヒットになって、その界隈で有名になりました。その後、1981年に、De Jongheは脱退し、代わってEric Van Wonterghem (Synth)が加入しています。ABCはその後もライブ活動や1993年〜2005年の間に国際コンピ等へ参加したりして、じわじわと知名度を高めていきます。1984年から、Ivens自身のレーベルBody Recordsから着実にカセット作品をリリースしており、世界的なカセット・カルチャー・シーンでも活躍しています。今回のボックスセットもここら辺のカセット作品の再発ですね。恐らく、ここら辺の時期にDe Schepperは脱退しているようです。その一方で、IvensとVan WonterghemはThe KlinikとSonarと言う別ユニットでも並行して活動していきます。ABCは、2007年にアルバム“Wind[Re]Wind”をCDと(ピクチャー)LPでリリースし、2016年にも2枚組LP(これについてはDiscogsに記載はない)をリリースしています。更に、2010年には、アルバム”Shattered Illusion”を独Daft Recordsからリリースしています。2020年には、3枚組のABCへのトリビュート・アルバム”Absolute Body Control - 1980/2020”をスペインのOraculo Recordsがリリースしています。2021年には新録の10㌅Mini-LP”A New Dawn”をポーランドのMecanicaからリリースする一方で、未発表曲をコンパイルした4枚組LP又は2枚組CDでボックス・セット”Lost/Found”も同レーベルよりリリースしています。 ザッとABCの活動はこのような流れになります。それでは、LP1 “Untitled”を紹介します。これは、元々Body Recordsの第一作目としてセルフ・タイトルで、1981年にカセットでリリースされていました。なお、B5-B7の3曲は、1983年1月22日にMelseleのDjemでのライブ音源で、後に再発された時に追加された曲です。今回は、各曲の解説はしませんが、アナログ・シンセによるメロディ、シーケンサーでのベースライン、そして、恐らくRoland TR-606と思われるリズムマシン(曲によってはBOSS DR-55も使用)に、男(女)のヴォーカルと言う、正にシンセ・ウェーブの王道な音楽がたっぷりと収められています。またB3 “Games For Laugh”などのように、過剰なディレイを掛けたちょっと実験的な曲も含まれています。なので、1980年代初頭のシンセ・ウェーブに興味のある方は是非とも、この作品は体験して欲しいです❗️また、今では入手困難なアルバムをLPで再発してくれたVinyl On Demandに感謝です!因みに、A3 “Baby’s On Fire”は1979年のBrian Enoのソロ・シングルのカバーです。 A1 “Waving Hands” A2 “Touch Your Skin” A3 “Baby's On Fire” A4 “So Obvious” A5 “Total Control” B1 “A Broken Dream” B2 “Do You Feel It Inside?” B3 “Game For A Laugh” B4 “Shake” B5 “Intro” B6 “A Better Way” B7 “Turning Around” https://youtu.be/QtxSQCm8j84 [BandcampのURLも貼っておきます] https://absolutebodycontrol.bandcamp.com/album/untitled-1981 #AbsoluteBodyControl #Untitled #SelfTitle #BodyRecords #VinylOnDemand #Reissue #Belgium #SynthWave #ElectronicPop #FirstAlbum #Baby’sOnFire #Synthesizers #Vocal #RhythmMachine #DirkIvens #MarkDeJonghe #VeerleDeSchepper
Synth Wave Vinyl on Demand 不明Dr K2
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Maximum Joy “Station M.X.J.Y.”
皆んな、覚えているかな?あの強烈なポストパンク・バンドThe Pop Groupが分裂して出来たバンドの一つが、このMaximum Joyだと言うことを❗️正確に言うと、元The Pop Groupのメンバーと、同郷(Bristol)の元Glaxo Babiesのメンバーとが合体して出来たバンドです。結成は1981年。メンバーはJaninie Rainforth (Vo, Vln, Clarinet), Tony Wrafter (Sax, Flute, Trumpet: 元Glaxo Babies)が、中心になって、他のメンバーCharline Llewelin (Dr : 元Glaxo Babies), John Waddington (G : 元The Pop Group), Dan Catsis (B: 元The Pop Group & 元Glaxo Babies)をリクルートしてきて出来たバンドで、後にKev Evans (B, Piano, Vo)やJeremy Hirsch (Kbd, Trumpet)及びNellee Hooper (Perc,Back-Vo)も加わります。Tony曰く「ジャズ、レゲエ、ファンク、パンク、ソウル、ヒップホップ、ダブ、アンビエント、、必要なものは何でも取り入れた。だから単純なスタイルじゃないんだ」とのこと。1981年6月に”Stretch”、1982年2月に”White and Green Place”そして1982年7月に”In The Air”をY Recordsからシングルとしてリリース。”Stretch”の後、BはDan CatsisからKev Evansに代わっています。そして1982年10月に、待望のアルバム”Station M.X.J.Y”をAdrian Sherwoodのプロデュースでリリースします。それが本作品になります。この後、Jeremy Hirschが Tony Wrafterの代わりに加入し、Nellee Hooperが加わります。そして、Dennis Bovellのプロデュースで、Timmy Thomasのカバー曲"Why Can't We Live Together"を、"Man of Tribes"と抱き合わせで、シングルとしてリリースします。しかし、このシングルのリリースする時に、Janine Rainforthが、無理矢理バンドを脱退しようとして、新しい VoのPetaが加入した為、両A面で、1983年4月にリリースされます。その後、バンドは解散しています。その後、2015年8月19日に、Janine Rainforth (Vo Kbd), Charlie Llewellin (Perc,Kbd), Marek Bero (B), James Byron (G), Miroslav Haldina (Dr)のメンツで再結成し、MXMJoYとバンド名も改め、アルバム” p.e.a.c.e”をリリースし、現在に至ってます。ザッと言うとこんな感じでしょうか。 それでは、Maximum Joyの最初にして最後のアルバム”Station M.XJ.Y.”を紹介します。インスト曲を含む全8曲入り。とにかく、展開が複雑で、しかも、基本は跳ねるような硬質なファンクなリズムから成ります。以前にRip Rig + Panicを紹介しましたが、こちらの方が自由度の高い、スポンティーニアスな音楽だと再認識しました。各メンバーが色んな楽器が出来るからか、音色的にもカラフルで、雑食性が顕著です。こうやって聴き比べてみないと分かりませんでしたね。特にA面ではダブ的ミックスがされており、Adrian Sherwoodの手腕が冴えています。またB1では巷の雑踏の音が効果的に使われており、ここにもちょっとした実験性を感じますね。それも、全てのパートが即興的に奏でられているからでしょう。ちょっと面白いので、これから聴き比べてみますね。皆さんも機会があれば、聴き比べてみて下さい。 side A: Catch 1 A1 “Dancing On My Boomerang” A2 “Do It Today” A3 “Let It Take You There” A4 “Searching For A Feeling” side B: Throw 2 B1 “Where's Deke?” B2 “Temple Bomb Twist” B3 “Mouse An' Me”” B4 “All Wrapped Up! A4 “Searching For A Feeling” https://youtu.be/QCO9JGLy3xA?si=SNCmMPD5Iv08C4zn [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_kV7Gb1IYM95r9oR31mdxm0mhFsAmwQvX8&si=GtKOke7fe9k9oLp6 #MaximumJoy #StaitionM.X.J.Y. #YRecords #ThePopGroup #GlaxoBabies #Funk #Dub #AdianSherwood #JaninieRainforth #TonyWrafter #CharlineLlewelin #JohnWaddington #DanCatsis #KevEvans #JeremyHirsch #NelleeHooper
Funk / Post Punk Y records (Japan Records) 不明Dr K2
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V.A.”Kontinuität Der Befindlichkeiten-Minimal Electronics 1981-1983”
Kontinuität Der Befindlichkeiten(以下KDBと表記)がグループなのか?それともアルバム・タイトルなのか?も分からず、購入したのは、このアルバムにGraf Haufenの名前があったからだと思います。1981年位に、私はメール・アート/ミュージックの世界に飛び込みましたが、そこで知り合ったのが、独逸のGraf Haufenでした。当時、彼はFâLX çèrêbRi (ファルクス・セレブリ)の名前でインダストリアルな音楽をやっていましたので、何作かはカセットを交換したりしてました。しかしなから、引っ越しの時にうっかり捨ててしまい、残念に思ってます。それで、本作品ですが、どうもGraf Haufenは偽名で、本名はKarsten Rodemannらしいと言うこと、また彼がやっていたGraf Haufen Tapesでは彼が色んな名前で小ロットでカセット作品を出していたと言うことが分かりました。先ず、T.O.L.L.はGraf Haufenのユニットで、Graf Haufen Tapesから短いカセット作品を何本かリリースしています。結構、綺麗めのシンセ音のリフに合わせて、ドラムマシン(多分、Roland TR-606?)と彼の「Alan Vega」っぽいスポークン・ヴォーカル(何か意味があるのかな?)が被ってきます。これに近いことを日本の鎌田忠さんがやってましたね。特にA4,A5の曲はインスト曲でもあって余計にそう感じます。Porn-Grafも多分、彼のユニットですが、このレコード以前にリリースしたことは無く、今回が初出になります。これもミニマルなドラムマシン(これはTR-606ではないです)とシンセのパルス音にか細いヴォーカルやそこら辺のモノを叩いでのジャンク・パーカッションが絡む。このユニットではドラムマシンが主役ですね。また、このヴォイスはラップ⁈とも思えてきます。B面に行きます。Geländeterrorも彼の別ユニットで、Graf Haufen Tapesに1作だけカセット作品をリリースしています。割と重めの音で、恐らくRoland TB-303とBoss DR-55を使っているのでしょう。インスト曲とヴォーカル曲が収録されてます。ヴォーカルもやや暗めで、エフェクトもかけられています。B5”Space Invader”では思いっ切りシンセが暴れています。Vorprogrammierte ZwangsneuroseもGrafのユニットで、以前にリリースはなく、1980年末から1981年初頭に数曲を録音しているだけです。3拍子の曲で、ドラムマシンはDR-55。それに低音シンセとヴォーカルと言うスタイル。ん〜何処か違うか?分からなくなってきますね。Die Rattenは、Karsten Rodemann (Grafのことです)とChristian Rühlickeのデュオで、この名前は凄く短い期間だけ使われており、後にIndividualterroristenと言うユニットになっていきます。これも6/8拍子の曲で、DR-55のリズムマシンにフワフワしたシンセの音が縦横無尽に暴れてます。ヴォーカルはGrafなのでしようか? Potenzstörung '81もGrafのソロユニットで、Matthias Prahlhans (また偽名!)とクレジットされています。Graf Haufen Tapesに2作品だけ出ていますが、それとは別にTransmitter Cassettenからも1作品出しています。ここではT.O.L.L.とGeländeterrorの中間のような音楽をやっています。シンセのリフと暴れるドラムマシンの音、それにシンセベースの音が絡んでいます。B9ではヴォーカルも演っています。 と言う訳で、このV.A.と言うのは、見かけ上で、その本態はGraf Haufenが1981-1983年にやっていたミニマルなシンセ・ウェーブの集大成と言ったところでしょうか? こう言う、でっ立ち上げユニットを一人で演ると言うのは当時は皆んな、考えていたように思います。かく言う私も、”Early Kinky Works 1983-1988”で同じようなことをやっていますが、もう少し違うように録音してたぞー!と言いたくなります。でも、これをキッカケにGraf Haufenの再評価が出来るといいですね。皆さんも聴いてみて差異を感じて下さい! Geländeterror https://youtu.be/-n8wqP8Ki8Q Die Ratten https://youtu.be/2S2WBy7BnyM Potenzstörung ‘81 https://youtu.be/lOc5RESSV1g #VariousArtists #KontinuitätDerBefindlichkeiten #MinimalElectronics1981-1983 #GrafHaufen #Minimal #Electronics #SynthWave #Germany #T.O.L.L. #Porn-Graf #Geländeterror #VorprogrammierteZwangsneurose #DieRatten #Potenzstörung'81
Electronic, Experimental Vinyl on Demand 不明Dr K2
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P16.D4 “Disdrafts” from “Wahrnehmungen 1980/1981”
さあ、佳境に入ってきました。 ”Wahrnehmungen 1980/1981” Box setに付いているP16.D4のボーナストラックを収めた7㌅Single”Disdraft”ですよー!これは、1985年にリリースされたP16.D4のセカンドアルバム(LP) “Distruct (Distant Structures)のスケッチ的作品の一部を収録したものです。”Distruct”についてはまたの機会に詳しく書きますが、世界中から集めた音源を繋ぎ合わせたり、加工したり、切り刻んだりして曲を作ると言うexchanged musicの実践から成るアルバムです。差し詰め、このシングルはExchanged Musicの習作(下書き)と言うところでしよう。 A面”Black, Black, Always Black. Black”は、Ralfの弾く歪んだベースラインにBladder FlaskとThe Hatersの音源を細かくカットして塗した曲(同名の実験映画がありますが、それは1980年代中期にコンペに出した作品で、この曲はそのサントラです)。B面”Schmutz-Fugen”はSea WantonとRalfの間で行われたコラボで、SeaのヴォイスもP16.D4の4人目のメンバーStefan Schmidtの弾くリリカルなピアノにNocturnal EmissionsとDie Tödliche Dorisの音源を加えた曲です。 ノイズ・オール・スターズですね。どちらも面白いので、このボックスを買われた方は、このシングルも丹念に聴いてみて下さい。 “Black, Black, Always Black.Black” https://youtu.be/52b8Y8LRYBs #P16.D4 #Disdraft #Bonus7InchSingle #Bkacj,Black,AlwaysBkack.Black #Schmutz-Fugen #Distruct #ExchangedMusic #Wahrnehmungen1980/1981 #VinylOnDemand
Experimental Vinyl on Demand 不明Dr K2
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Der Apathische Alptraum “s/t” / P16.D4 “Tödliches Schweigen” from “Wahrnehmungen 1980/1981”
さてさて、いよいよフィナーレ間近ですね。”Wehrnehmungen 1980-1981”の3枚目のLPです。 A面はDer Apathische Alptraumですが、このユニットはRoger Schönauerのソロユニットです。使われた楽器は、tapes, voices, feedback, fuzz effects, bass, pinball machine, trains, roller shutter, synth, nature, typewriters, yardbirds, birds, bells, radioなどで、ギターは一切使っていないとのこと。録音機材はRevox A 77, Akai CS MO1で、BASFのクローム・テープを使ったのことです。ここら辺の「反ギター主義」は信用できますね。これはかなりノイズっぽいアプローチじゃないですか❗️しかも音質も割と良いですし。丁度、日本の19(大竹伸朗がやっていたグループ)みたいで。なんかシーケンサーみたいな音も聞こえますね。テープの使い方もマニアックだし、結構カッコいいです。 一方、B面はP16.D4の”Tödliches Schweigen”と題された未発表音源です。これは貴重じやないですか❗️録音は1981年の4月から9月で、2004年9月に編集とミックス・ダウンがなされています。何故、未発表なのかはわかりませんが、少なくともPDが発展的解散をしてP16.D4が生まれたことと関係があるようです。つまり、PDのメンバーであったJoachim StenderとJoachim PenseがMainzから引越してしまい、Mainzに残ったメンバーであるRalf WehowskyとAchim Scepanskiは新しいメンバーとしてRoger SchönauerとGerd Poppeを迎え、リハとミィーティングを重ねていきます。それで、もう一つの理由というのはか、Stenderは自分をニューウェーブで観せたかったのに、他のメンバーは地下芸術(ダダ、フユーチャリズム、シチュエーショニズム、ミュージック・コンクレート、フルクサス、フリー・ミュージックやアヴァン・ロックなど)に自分達を投影していました。そこら辺の隔りが、最も大きかったみたいです。P16.D4のファースト・カセット・アルバムはGrauer Oktober Tapesから出ましたが、クレジットとしては、P16.D4の初期作品ではなく、RLWの最初期作品として今では認識されています。それでここに収められている音源なのですが、演奏者はGert Poppe (Trommeln, Synth), Roger Schönauer (B, Melodica, Vo), Ralf Wehowsky (G, Tapes, Synth)です。Achim Scepanskiは1981年3月に勉学に戻る為、脱退しています。なのでトリオの演奏になっている訳です。音は、まだミュージック・コンクレートの手法は余り使っておらず、どちらかと言うと構築性のある即興演奏なのですが、プリミティブながらも、中々緊張感のある音になっています。 どうですか?皆さん、聴いてみたくなったでしょう?いやいや、私はP16.D4の大ファンなので、、、冷静に見られないだけなんですよ。だけど、その良さを少しでも伝えることが出来たら良いなと思っているんですよ。是非とも❗️ Apathische Alptraum “Nonverbal Jugend” https://youtu.be/EfFX408by_s Apathische Alptraum “Im Rhythmus Des Fortschritts” https://youtu.be/gxvHXOJRvAk P16.D4 (YouTubeにはなかったので同時期の曲を) https://youtu.be/PBoruWgXhkk #DerApathischeAlptraum #P16.D4 #TödlichesSchweigen #RogerSchönauer #RalfWehowsky #GerdPoppe #VinylOnDemand #PD #AchimScepanski #Noise #MusiqueConcrete #Exoerimental
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Permutative Distorsion “Brückenkopf" / LLL “Schlagt Sie Tot!!!” from “Wahrnehmungen 1980/1981”
さあ、”Wahrnehmungen 1980-1981”の続きです。今回は、2枚目のLPです。先ずA面にはPermutative Distortionで、1981年リリースのカセットアルバム”Brückenkopf”からの抜粋です。メンバーはJoachim Stender (Synth, Perc, Vo), Ralf Wehowsky (G, Synth), Thomas Memmler (Vln)です。殆ど同じ人物が名前を変えてやっている感じですね。このユニットは割と短めな曲を、何とも間の抜けたパーカッションとヴァイオリンで構築されており(と言うか適当に積み上げてるだけ?)、それにギターやシンセとかがビコーンって絡む曲ばかりです。初めて聴いた時は「何とまあチープでスカスカな音楽だなあ」と落胆してしまいました。しかし、このユニットは「先ず最初にテクストありき」で作られたものらしいです。多分、当時、流行っていたNeue Deutsche Welleへのコマーシャリズムの侵入について、かつての独逸表現主義と同じ没落を招くのでは?と言う命題に取り組んで作られた作品のようです(ここら辺は如何にも独逸らしいですね)。因みにカセット作品は”Brückenkopf”と題されたものがありますが、EPでは”Brückenkopf Im Niemandsland”と題されて、後のSelektionからリリースされています。 次にB面ですが、ここではLLL の”Schlagt Sie Tot”からの抜粋が収められていますが、この題名ではリリースはされておらず、実際には”LLL2”と言うタイトルでリリースされています。ここには2曲が収められていまが、この2曲は電子楽器は使われておらず、全くのアコースティックな楽器のみからなります。B1ではアコギとVoiceとノイズが、B2ではフルートのソロがめちゃくちゃLo-Fiに(ポータブル・モノ・カセット・レコーダーで録音)録音されています。このユニットはJoachim Penseのソロユニットみたいですが、彼は、この後に、Joachim StenderとRalf Wehowsky と一緒にPDを結成することになります。Wahrnehmungenちは2本のカセット作品を残していますが、予定では3作目は1983年にSelektionからLPを出す予定だったとか。内容的には前述の如くですが、ここまで脱力させられたのは凄いです。と言う訳で今回も度肝を抜かれる盤でしたね。次回はどうかな? Permutative Distortion “”Brückenkopf Im Niemandsland”より。 https://youtu.be/w3X36dHLc5k LLL “Schlagt Sie Tot”はなかったので”Hoffnung”を https://youtu.be/ZKdYaOTDGaQ #PermutativeDistortion #Brückenkopf #LLL #SchlagtSieTot #Wahrnehmungen #VinylOnDemand #Experimental #Improvisation #Text #Acoustic
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Ertrinken Kakuum “Landunter”/ Kurzschluss “s/t” from “Wahrnehmungen 1980/1981"
これから3回に分けて、1980年代初期に活動していた独逸レーベルWahrnehmungen (ヴァールネームンゲンと発音)の初期作をコンパイルしたBox setの内容を紹介していきます。世間的には、P.D.或いはP16.D4.のカセットレーベルと言う認識なんでしようが、それだけではない自由な表現をNDWの前後で行なっていたグループが取り上げられていますので、貴重な資料とも言えます。先ず、レーベルのことについて少々。Wahrnehmungenは、1980年初期に工業地方都市Mainzで、Joachim StenderとRalf Wehowskyによって運営されていたレーベルで、後にRoger Schönauerもヘルプで携わります。そこでは、1981年終わりから1982年末までに19本のカセット、2枚のLP、2枚の7㌅EPそして、1枚の7㌅ソノシートを出してました。それで1982年1月にSelektionと名前を換えて活動しています(ここら辺からは皆さんは知ってますよね?)。名前を換えたのには2つの理由があります。一つはJoachimが自分のレーベルTödliches Schweigenを始めたこと、二つ目は音楽の方向性が変わったことです。 それで、LP1はA面がErtrinken Vakuumの“Landunter”からの抜粋、B面がKurzschlussの作品からの抜粋になっています。Ertrinken Vakuumは、Thomas Memmlerのソロユニットで、作品”Kasperle Killerpilz”を出しています。彼は、Permutation Distortionのカセットアルバム”Brückenkopf”にも参加しています。更にThomasはRalf Wehowskyとのデュオで何回かデュオでも録音をしています。そんな彼の使っているのはオープン・リールのスクラッチ, B, G, Effects, Drum Programming, Noisesです。スクラッチとは言うもののテープ・ループですね。延々と続く、このループ音が何ともヒプノティックで癖になります。一時期のMerzbowがこのようなアプローチをしていましたね。B面はKurzschlussの作品なのですが、これはバンドと言うことではなく、概念的存在のことだとか。1980年春に独逸のMainzで行われたNo Wave Festivalで、最初のパフォーマンスを行ったらしいです。用いられた楽器は、Synth (Korg MS-20), Audio Generator (Radio), Drum Programmingで、パフォーマーはJoachim StenderとRLWことRalf Wehowskyです。これはかなりノイズ度が高いですね。ノイズと即興の融合と言えばいいのでしょうか。初期音源としても面白いです。まだ、未整理な音源を聴くことが出来ます。 次もきっと面白い音楽が紹介できますよ。 Ertrinken Vakuum “Landunter” https://youtu.be/ibtnWPWHUEw #Wahrnehmungen #ErtrinkenVakuum #Landunter #Kurzschluss #Mainz #VinylOnDemand #Germany #Experimental #Noise #JoachimStender #RalfWehowsky
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