ギターは沢山持っててはいけないものか
初版 2019/06/28 23:23
改訂 2019/06/28 23:40
私は人前で演奏する機会は極めて少ない。一年に3回もあれば多い方だろう。そんな人間がいくつもギターを買って保有しているということが理解できないという人もいるらしい。
「それじゃただのコレクターじゃないすか?」なんて言われたこともあった。コレクターだとなんかまずいのだろうか。「ただの」てのもよくわからない。大分金は使っている。雑誌のインタビューなんかでも、「弾いてなんぼだからさ」とか「コレクターには渡さない」とか、買って持ってるが、弾く機会は無い人を下に見るような発言が多い。だが、ザ・バンドの「ラストワルツ」で使われてる楽器も「バックトゥザ・フューチャー」のマーティのギターもコレクターの提供したものだ。みんなが「ほら、弾いてあげないと可哀想じゃん?」とか言ってひきつぶしてたらこう言った映画には当時の新品が使われていたことだろう。文化的損失である。古いギターは歴史の短いアメリカにとっては立派な文化財である。日本に置き換えると、「自分にとってフィギュアって、ガチャガチャ遊んでナンボなんスよ」とか言いながら百済観音に関節をつけて可動式に改造したり、阿修羅像をmax塗りしたりする外国人がいたら、日本人としでどう感じるだろうか。
そんなに持っててどうする式の質問もおかしい。熱帯魚が趣味の人に、「毎日寿司って飽きませんか?」と聞いてるのと同じである。集める楽しみは表現活動とは全く別の楽しみなのだが、ことギターに関しては混同されがちなのが残念である。
#思い出