リペアを重ねて長く使い続ける革靴。オールソール交換の修理レポート | ジョセフ チーニー
初版 2019/08/09 20:52
“愛用”と一口に言っても人によって扱い方はそれぞれ違うと思います。丁寧に丁寧に使い続けることをそう呼ぶ方もいれば、自分はどうもその逆のようでお気に入りすぎて使い倒してしまうことをそう呼んでしまう派です。
しかし言葉にすると“使い倒す”というのは考えると少々乱暴に聞こえるかもしれないと思いました。倒すわけですから、K.O.です。それはそれで愛があるの?とご指摘されそうですが、さておき、とにかく履きすぎてしまいましたこちらの愛用品。
週3以上で履き続けたジョセフ チーニーのマラッカカラーのスエードサイドゴア。レギュラーコレクションには無い“OWEN(オーウェン)”というモデルです。(直球カジュアルな仕様なのでブリティッシュメイド的にはニッチな方だと思うのですがどうでしょう。ラインアップあったら良いでしょうか?)思い返せば雨の日も風の日も山の日も旅の日も、パッと絶対に手にしていましたね。
そしてこうなりました。
ギリギリアウトのライン。ソールの腹(中心)もグンと凹んでしまいます…。クッション性に富んだ柔らかなクレープソールだったので比較的減りが早いと思いましたが「それでも早すぎない?」と他のスタッフに釘刺されました。“長く使えるもの”と言えども、休む間もなく履き続ければ短期間でこうなるであろうことは当然ですね。
個人的にもまーーー如何に履いて来たか分かりますが…3年足らずでこの状態となってしまう自分の雑さにひたすら反省しました…ただ個人的にはそれほど大活躍の相棒だったのです。
というわけでオールソール交換でございます。このシューズが本当にお気に入りだったので、新しい似寄りのものを探すのも買う気にもなれません。(もう2足なんとか買い足してローテーションを組もうとは思いました。)
早く良くなって帰ってこいよ。
(…明日から何を履いていけばいいんだ。)
2週間後。
着。
復 活
めちゃ良くなって帰ってきました。
ありがとうございます。
今回、地味にわがままを言ってダークトーンのクレープソールにしてもらいました。通常だとウエルトがナチュラルなのでソールも同色を合わせるのがセオリーですがスーツなどと合わせたときにトータルで綺麗に見えるようにしたいのが目的です。
ただ、そのまま黒系を取り付けると違和感があるのでブラウンカラーのソールはどうでしょう?と職人さんに提案してもらえ、今回はそちらで対応してもらえました。臨機応変な提案のおかげで以前よりドレッシーさが生まれました。いまの時期ならこんな感じの茶系のカジュアルなスーツスタイルにも合いそうです。
合わせてコバ周りも整えてもらっていました。ソールとの違和感もなくなりました。有り難い。
少し気になっていた水染みや傷も綺麗に処理してもらえました。余談ですがスエードの毛羽立ちが良い感じです。
ステッチも丁寧に縫われています。グッドイヤーウェルテッド製法の革靴の特徴としてソール交換が可能という利点が挙げられますが、中でもジョセフ チーニーはステッチワークには定評があります。それは職人さんからすると、すなわち修理がしやすいことだとジョセフ チーニーの解体コンテンツで語られていたのも実際の仕上がりを見て頷けました。
うん。
どこから見ても良い。
良いぞ。
最高。
まだまだ何年も行ける。
よろしくな。
余談ですが。
後日友人の結婚パーティーにこいつで行きました。リペアから戻り、さらに仕上がってきた革靴はスーツにも相性抜群でした。背筋もピンとし、お祝いの余興もバッチリ迎えられました。やはり手入れをした自分の1足は誇らしいです。
ありがとう相棒。
皆様も愛用品とぜひ末永く生活を共に。
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BRITISH MADE
私たちBRITISH MADE は、英国クラフトマンシップから生まれたブランドストーリーを、日本や世界のお客様に語り伝えていきたいと考えています。
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