ﾚｺｰﾄﾞ収集､神戸編 その2｡

中古ﾚｺｰﾄﾞ店での､一番の思い出｡

30年程前､阪急神戸三宮駅北側､雑居ﾋﾞﾙの2階にあった中古ﾚｺｰﾄﾞ店(名前は忘れた)､滅多に行かなかったが､記憶に残るのは､EMARCYの､ﾍﾚﾝ･ﾒﾘﾙ･ｳｨｽﾞ･ｸﾘﾌｫｰﾄﾞ･ﾌﾞﾗｳﾝ (ｾｶﾝﾄﾞ)を購入した場所｡

期待はしていなかったが､何となく引き寄せられる様に､ｼﾞｬｽﾞの餌箱を見ると､ﾌｧｸﾄﾘｰ･ｼｰﾙﾄﾞされた､未開封のBLUE NOTE ,ｵﾘｼﾞﾅﾙ1500番台が､5枚もある｡

傷みも､全く無い新品状態､本当にｵﾘｼﾞﾅﾙか､信じられなかったが､手に取ってｼﾞｬｹｯﾄを嘗め回す様に調べたが､裏面の住所も､間違いなく､ﾌｧｰｽﾄ･ｵﾘｼﾞﾅﾙ｡

この時点で､遠く離れた米国から発売されて､30年間､未開封のまま､遥か日本の神戸まで､渡ってきたことになる｡

値札を見ると､全て､35,000円｡

中でも､一番は､1590番､ﾘｰ･ﾓｰｶﾞﾝ､CANDY ｡

この一生に一度の出会いを逃すわけにはいかない､直ぐに､銀行へ走り､購入する｡

残りの､4枚も､全て､欲しかったが､金欠の為､泣く泣く断念｡

帰宅して､中身のLPを､ﾀｰﾝﾃｰﾌﾞﾙに乗せた時の喜びは､今も鮮明に覚えている｡

今も､このLPは､私の宝物として､大切に保管している｡

今迄､数え切れないほど､中古ﾚｺｰﾄﾞ店巡りをしたが､この時ほど､興奮したことは無い｡

それから､5年後､あの､阪神淡路大震災が起こり､この辺りも､壊滅的な被害を受けた｡

多くの犠牲者が出た神戸も､東北で起きた大震災も､頻繫する異常気象も､この先この国は､いや､災害は世界中で起きている､老い先短い私はいいが､子や孫の世代が､幸せに暮らしていける事を､願うばかりです。

今は､神戸に行く機会が､年に一度か､二度､位しかないが､決まったﾙｰﾄがある｡

一人､車で出掛け､元町商店街近くに駐車して､別館牡丹園で昼食(定番の五目焼きそばと､一品)､その後､真向い地下にあるｼﾞｬｽﾞ喫茶､JAM JAM で､珈琲ﾀｲﾑ｡

その後､直ぐそばにある､中古ﾚｺｰﾄﾞ店ﾊｯｸﾙﾍﾞﾘｰへ､今では､殆ど収穫が無いが､営業していると安心する｡

帰りに､元町商店街にある､一貫楼で､豚饅頭をお土産に(昔は､ﾆｼﾑﾗ珈琲で､ｺｰﾋｰ豆も買う)､帰途に就く｡

#思い出