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ロン・ネルソン&ジョン・コリリアーノ作品集 (吹奏楽作品集)
Golden Crestから "The Authenticated Composers Series" という一連のシリーズ物レコードがリリースされていました。作曲者の意図とはかけ離れた勝手な解釈による演奏が蔓延していたことを問題視して、作曲者が指揮あるいは監修した録音をレコードにして発売するというのが趣旨だったようです。何枚でていたのかまでは知らないのですが、これはかなり後の方に出たのではないかと思っています。たいていは一人の作曲家に1枚なのですが、この1枚はなぜか2人の作曲家の作品で1枚という扱いです。まだメジャーな存在じゃなかったのかな? 内容ですが、第1面にRon NelsonのMedieval Suiteというのが入っていて、Homage to Leonin、Homage to Perotin、Homage to Machautという3楽章からなっています。吹奏楽曲だけど、割と声が前面に出てくる感じ。吹奏楽に詳しくない私は「こんな曲も作ってたのね〜」という感じですが、ネルソンの代表作の一つに考える人も少なくないようです。第2面は Rocky Point Holiday、打楽器が優しめに入っていて軽快。 コリリアーノは Gazebo Dances。4手ピアノのための作品を作曲者自身が編曲したもの。オケ版もありますね。まだ彼の音楽がメジャーになる前の録音かな、と思っています。ジャケットにもネルソンの写真はあってもコリリアーノの写真がありません。
吹奏楽 Golden Crest ebayamekura101
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ラルフ・ハンター合唱団:ワイルド・ワイルド・ウエスト
フロリダに住んでいたころ、地元の公立図書館のショップの片隅に誰が持ち込んだか分からないレコードが売られておりまして、そのうちの1枚として、1ドルもしない値段でこれを買ったと記憶しています。カントリー風の楽しそうなカウボーイ・ソング集といっていいのかな? オーセンティックなものじゃなくて、テレビの西部劇っぽいスタイルで録音されたものだと考えているのですが、どうなんでしょう。冒頭に効果音なんかも入ってて、なかなか賑やかです。 どちらかというと、ジャケット買いの一枚。一応RCA Living Stereoってところがいいですね。 もうCDにはなっているようなので、いつかは買ってみたいです。ジャンル的には、ちょいクラシックから離れているかも。
カントリー RCA Victor Leon County Public Library, Tallahassee, FLamekura101
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コリリアーノ:《裸のカルメン》
コリリアーノというと、現在はもっぱらクラシック音楽の作曲家として有名で、1989年の交響曲第1番(AIDSによる友人の喪失を題材にした作品)やメトロポリタン歌劇場で上演された《ヴェルサイユの亡霊》(1991) なんかで脚光を浴びたと思われるのですが、これは1970年の作品。ビゼーのオペラ《カルメン》の「エレクトリック・オペラ」なんだそうですが、当時はこれ斬新だったのかな〜、へえ〜、と振り返る程度で、どちらかというと、コリリアーノ的には「黒歴史」じゃないのかな、と勘ぐってしまいます。しかもこれが国内盤で出ていたのは何気に驚きだったりします。 基本的に《カルメン》の有名曲に電子効果音がまぶして合ったり、ポップなアレンジがほどこされていたり、はたまたベトナム戦争に言及したラジオ放送みたいのだとかヒトラーの演説みたいなだとか、社会性を醸し出すコラージュなんかもあります。 コリリアーノはラジオでも仕事をしていたらしいので、そういった経歴も感じさせるものではありますね。
クラシック+ポピュラー Mercury (日本フォノグラム) ヤフオクamekura101
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ノーマン・デロ・ジョイオ:《ルーブルからの風景》:リハーサル風景と通し演奏
Century Records 25856 (10インチ盤) です。吹奏楽曲《ルーブルからの風景》は、アメリカのネットワーク・テレビ局NBCが1964年に放送したルーブル美術館を題材にした番組の音楽を演奏会用の組曲にしたものです。バールドウィン・ウォーレス大学バンドとその指揮者ケネス・スナップによって委嘱されたそうですが、レーベル記載の演奏者のクレジットから、この録音は、その委嘱者たち=初演者たちによるものといえそうです。 10インチなので、リハーサルもそれほど長い間収録されていませんが、作曲者の立会いのもとで行われているため、内容そのものは、非常に濃いものです。デロ・ジョイオ自身がコメントをした部分が分かるように最低限のリハーサル演奏が収められています。大学のバンドですが、技術的には安定しており、とても聴きやすいです。 作品自体は、少なくとも本国アメリカでは人気があるのか、それなりに録音もありますが、やはり初演者ということと、作曲者の肉声と、演奏上のアドバイスが収録されているのが貴重かと思います。 ジャケットは付いておらず、レコードのみを入手しました。
吹奏楽 Century Records 2020年amekura101
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ポール・クレストン:交響曲第1番 (演奏者不明) (米国戦争情報局)
レーベルにある Office of War Information は、Wikipediaによると、「第二次世界大戦期の1941年7月11日にフランクリン・ルーズベルト大統領が設置したアメリカ合衆国の諜報・プロパガンダ機関」だそうです。またレーベルの情報を頼りにすると、おそらく音源は『現代アメリカ音楽』というラジオ番組の第21回ということのようですね。 演奏されているのは、イタリア系のアメリカ人作曲家、ポール・クレストンの交響曲第1番の抜粋です。ラベルが残っている Part 4は、確かにその第3楽章の冒頭です。78回転盤なので、途中で終わってしまいます。現在はNaxosレーベルから別の録音 (CD) があるので、曲を知るには問題がありませんが、それが出るまでは、作品の音を聴くことはできなかったということになりそうです(商業録音はなかったので)。 Part 4の裏側はラベルがはがされちゃったのでしょうか、真っ白なのですが、実際に聴いてみたら、交響曲第1番 第1楽章の冒頭でした。そうすると、Part 1ということになるのかな? となると、オート・チェンジャーで聴くことを前提とした面切り?がされていて、どこかにPart 2とPart 3があるのでしょうか。残念ながら、僕がもっているのは、この1枚だけです。 また残念なのが、このレーベルには演奏者の表記がないので、指揮者やオーケストラは分かりません。おそらく番組の情報から探ることも可能でしょうが、そこまでやる気がおこらないので、現状は放置状態です(汗)。
クラシック音楽 Office of War Information, Overseas Branchamekura101
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1967年第2回楽器フェスティバル (アルフレッド・リード指揮ラ・プエンタ地区合同高校バンド)
吹奏楽の作曲家アルフレッド・リードが高校の吹奏楽団を指揮したレコードです。Artisan Sound Recordsという会社の制作ですが、これはおそらくカスタム・レコードではないかと思われます。関係者が買う、みたいな。 ラ・プエンタはカリフォルニア州の都市のようで、ここの6つの高校が毎年恒例の合同演奏会を開いたということでしょうか。 日本では有名なリードの指揮ということで期待したのですが、正直、くり返し聴きたいかというと、かなり微妙です(技術的な面からしても)。出演者のためのレコードと考えた方がよろしいかと思います。 また僕の買った1枚は、真夏の熱い中、1ヶ月も遅れてアメリカから日本にやってきたレコードということもあって、レコードが反っており、A面1曲目の最初は針飛びがします。残念。 リードの自作は Poetry and Powerが最後に1曲。そのほか8曲は別の作曲家の作品です。 (Side 1) Charles Carter: Overture for Winds Tscheskoff-House-Knecht: Salvation is Created William Latham: Brighton Beach (March) Handel, arr. Alfred Reed: Air de Sarabande Schmidt, arr. Alfred Reed: The Fantasticks (Side 2) Clifton Williams: Variation Overture Frank Erickson: Balladair Sherman, arr. Alfred Reed: Highlights from Mary Poppins Alfred Reed: Poetry and Power
吹奏楽 Artisan Sound Records 2020amekura101
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New Music Ensemble (ニュー・ミュージック・アンサンブル)
New Music Ensemble (NME) は、ラリー・オースティンが始めた即興演奏のグループです。楽譜を使わず、全くのフリーによる即興をしています。これは彼らの1枚目のアルバム(2枚しか出していないようです)。彼らの演奏は、ローマにおける集団即興グループ ムジカ・エレットロニカ・ヴィヴァ(Musica Elettronica Viva、MEV)の創設につながったと言われています。 レーベルは NME Records となっていて、いわゆる自主制作レーベルということになりそうです。 このアンサンブルに関しては、名前から想像できるように、即興だけではなく、いわゆる「現代音楽」も演奏していたようです。 本当はインサートに演奏家の紹介が書いてあるのですが、僕が買ったものには付いていません。
集団即興、前衛音楽、フリー・ミュージック New Music Ensemble 2020年amekura101