思い出の車たち(11)
トヨタ スプリンタートレノ AE86 https://muuseo.com/akio_kitano/items/421 北野晶夫 大野さんのスプリンタートレノ。 大野さんは最初ブルーバードのセダンに乗っていたが、派閥の親分内藤さんからこのトレノを譲り受けた。そのころ自分はランサーターボを買ったばかりで、よくどっちが速いか言い争っていたが、当然テンロクのトレノと1.8ℓターボでは勝負にならなかった。後日イニシャルDが大ブレークし、AE86は速いと思われているが決してそんなことはなく、実際はトヨタ車そのものだった。だから大野さんのトレノはエンジンを回しすぎてよくカムカバーからオイルが滲み出ていた。 結局、大野さんは鈴鹿F1日本GPのメインスタンドのホンダ招待席を手に入れるためこのレビンを下取りに出して、ホンダのアスコット?に買い替えた。おかげで87年は最終コーナーの自由席でみたフェラーリF1を翌88年からはメインスタンドで見ることができるようになった。面白かったのは周りがホンダの招待客ばかりでF1のことを知らないオジサンもいて「どこで車券を売っているんだ?」と真顔で聞かれたりした。大野さんも車好きで、仕事に遊びに本当にお世話になった。特にF1日本GPには1987年から毎年ご一緒させていただいた。この毎年の「鈴鹿詣で」は人生の貴重な思い出となっている。