-
PROJECTIONS 1962
シドミードが1ヶ月間でフルカラーのイラストレーションを20点もデザインし、一気に描き上げたU.S.STEELのシリーズの2作目「プロジェクションズ」(1962)は当時若干29歳。自身のスタジオを意識しだした筈。特筆すべきは18歳で地元のアニメ制作会社(アレキサンダーフィルムズ)でキャラクターデザインや背景画を描いていた経験が遺憾無く発揮されている点。クルマのシャーシ、メカニズム、電気系統からインテリア、ボディデザインに至る構造が複数のセル画によるレイヤー構造でフォトショップのように見せていく発想にある。 装丁は前作の「CONCEPTS 」(1961)よりも更に豪華。表紙は厚くエンボス加工になり、セル画にページ数も増え、前作の反響を踏まえて更に注力した企業の意気込みが感じられる。見開きページの幾つかはポスター化され、後の画集「SENTINEL」(1979)や.「SENTINEL Ⅱ」にも特にお気に入りの作品が再録されている。
ハードカバー 27.7 x 35 cm PROJECTIONS 101pSydMode
-
DAEDALUS PROBE and ENZMAN STARSHIP シルクスクリーン(3)
NHK「銀河宇宙オデッセイ」と映画「クライシス2050」のプロモーションで販売された3枚セットのうちの一つ。エンズマン星間連絡船とダイダロス探査機。 シリアルやサインは無いが、直筆で「A.P.」:アーティスト・プルーフと鉛筆書きが添えてある。 アーカイブの整理に立ち会った際、3枚セットで封入されていたカバーはシド・ミード自身が廃棄された状態で頂戴した。 ご本人にとっては記録用の所詮コピーなので、価値のないものだったと思われる。 Twitter情報によれば、翌1991年、 渋谷の東急HANDSで3枚共サイン付きのシリアル付きで販売されていたそうな。NHK展ではセット価格で21万。シドミード本人に話したら呆れてた。 ENZMAN https://en.m.wikipedia.org/wiki/Enzmann_starship Daedalus https://en.m.wikipedia.org/wiki/Project_Daedalus
SYD MEAD A.P. アーティストプルーフ ポスター ENZMAN STARSHIP and DAEDALUS PROBE (1977)SydMode
-
クライシス2050 シルクスクリーン(1)
NHK「銀河宇宙オデッセイ」展で実はシドミードの原画が10〜15点ほど、1990年に作品と共に来日し、池袋西武で特別講演を開いていた。流れは映画「クライシス2050」のキャンペーンであった。展覧会の図録を購入すると漏れなく講演が聴けるというNHKの座組は不可思議だが、他では聴けない話が多かった印象。ショップに飾ってあったシルクスクリーンの3点セット。一つが映画「クライシス2050」の主役機(ヒーローマシン)の「ヘリウス号」がスペースステーション「スカイタウン」から太陽に向けて発信した様子を描いた珍しい縦位置の画面構成。 当時勿論、高価過ぎて手が出なかったがシドミードのスタジオに通ううち、2004年に3枚セットで思いがけずプレゼントして頂いた。シリアルナンバーが無かった為に、おや?と思っていたらA.P.(アーティストプルーフ)と書いた作家保存用であった為、当然サインは無い。再度、本当に頂いて大丈夫ですか?と念押ししたが構わないと仰った。 この来日の前の来日では丁度「スタジオに戻ったら直ぐにクライシス2050(SOLAR CRISIS)のポスターを仕上げないといけない」と仰っていたので間がさほど無かったと覚えている。「どれくらいで描き上げるのですか?」と尋ねてたら1週間くらいと言われていた。講演会では未だ当時はスライドフィルムをプロジェクターで、このイラストの制作過程を見せて頂けた。 このページに紹介した後日、真贋に関する問い合わせや、ヤフオクで高額な出品で相次いだため、大変複雑な責任を感じています。 過去に流通し、かつレアなアイテムは敢えて紹介しない方が、実はファンの為には良くない。 今後は、セルフプロデユースか、本当に手に入らない物にフォーカスすべきだと感じています。
SYD MEAD A.P. アーティストプルーフ ポスター NHK エンタープライズSydMode
-
PHillis is Always Suspicious... #シドミード
シドミード・アーカイブからのサルベージ。パーティーのデコレーションに使われた自作ポスターのシリーズ。 2枚目はオフィシャル・サイトでのカラー版。 http://sydmead.com/category/gallery/cartoons/
SYD MEAD A2 cartoonSydMode
-
I'm yours #シドミード
シドミード・アーカイブからのサルベージ。パーティーのデコレーションに使われた自作ポスターのシリーズ。
SYD MEAD A2 cartoonSydMode
-
エイリアン2 ドロップシップ (シドミード版)
特撮モデルと劇車など美術製作用の青写真。 強襲揚陸艦スラコ号より惑星に降下するドロップと、A.P.C.(armed personal carrier)兵員輸送車を搭載したギミック、レイアウトを示すシドミードによるコンセプトデザイン。最終案はロン・コッブによるデザインが採用された。
production art SYD MEAD 非公開SydMode
-
BARN BASH 1968.04.06 シドミードからの招待状
年号が判別出来なかったので調べてみたら4月6日が土曜日となると1968年! 未だシドミード社設立2年前のデトロイト在住の頃。U.S.STEEL社のカタログを描いたりしていた時代。 ベビーシッターの有無や駐車場の要不要など、パートナーを伴って楽しいチェックリストの2枚構成のBASH(パーティー)のお手製による招待状。招待された誰かが長年大切に保管していたのだと思われる。やや強気なガールフレンドを伴うカップルのキャラクターが可愛い。スタジオにクリスマスカードのファイルを見たことはあるが、これはもうスタジオにも無いかも知れない。次回マネージャーに聞いてみようと思う。 (初公開)
invitation SYD MEAD 非公開SydMode
-
Hot Wheels 2003 Collector Special Poster
2002年、マテルのデザイナー:ネイサン・プロック監修で、ブランド創立35周年記念の一貫として2003年版スペシャル・コレクター・ポスターの為に描かれたシドミードによるスケッチとカラーバリエーションや構成レイアウト案(親コピー)。それらを一式マテル社の社員から譲り受けた。 ラインナップ用にスタジオに送られた実際のミニカーを元に画面にレイアウトした初期は未だ地面がフラット。バージョンアップする度に一押し商品が入れ替わっており、それら商品よりも一番手前で見切れているシドミードのオリジナルのクルマ達は「ブランドデザインの未来を示唆する為」に架空マシンたちの方が遥かに魅力的に映る。 段階を経ながら、地面が湾曲し、あらゆる角度でクルマを魅力的に魅せるレイアウトが素晴らしい。最終稿でオリジナルデザインは消されてしまっているのが残念だが、実際のカルバーシティリッジの開放感とサンタモニカの山並みをベースに、射出機能のあるオプション販売されたトラックが画面奥にレイアウトされ、クルマ達が運搬されるであろう輸送機が空を飛んでいく。0.75インチにも満たないホイールを描くのが至難の業だったと画集では回想されている。 スケッチの一部は完成したポスターの裏側に幾つか登場しており、マテルの作り手としてのこだわりと、シドミードへのリスペクトを感じる。 こだわりの強いポスターは規格サイズ外なのでファン達は額装し辛く閉口しているオチつき。(笑 画像: 5〜7枚目 これらはスケッチはシドミード展の個人コレクション「MEMORIES OF THE FUTURE」のエリアでマテル承認の元に世界初公開となる画稿展示となり図録にも掲載された。
Hot Wheels Mattel 非公開SydMode
-
ETERNAL
吹き出しにはイギリス王室、クイーンとある。アーカイブ整理で出てきた大判の画用紙に刷られた資料袋の一つ。どうもスタジオでのクリスマスパーティーのデコレーションとして沢山貼ったのを袋として再利用されたと聞く。廃棄されたのを了承を得た上でゴミ箱からサルベージ。今から考えたら夢のような3日間だった。 絵柄や情報量から判断するに'70〜'80年代に描かれたのだと思われる。Tシャツや画集にあってもおかしくない位、情報量が多く、キャラのアウトラインがかなりの速筆で、文章に時間をかけたことが分かる。当時の時事ネタがあるかも知れない。
SYD MEAD 孫コピー freeSydMode