オフ会でもある "秘密基地2020" 0909-2020
初版 2020/09/09 21:17
改訂 2020/09/09 21:19
12月27日から自主プレする「大阪:秘密基地2020」は、展示だけでなく同じファン目線の方々との出会いや交流を期待する要素、いわゆるオフ会です。展示物は原画、プロダクト、ポスター、書籍、ガジェットなど小さいモノも入れたら30点前後になると思います。シドミードが残したデザインがあった大阪の地に因んだ展示を目論んでいます。早速ある企業との打ち合わせの場を持つことになりました。勿論、既に20〜30年前のプロジェクトではあるので当時の担当者が残っていないのが厳しいのですが、何らかの資料が残っている筈なので彼の足跡を辿るべく、リサーチ結果をプレゼンに反映しようとしています。これでシドミード研究と呼ぶに恥ずかしくないかも。新しいエピソード達はまた色んな機会となって語り継がれていくことを期待しつつ今からタネを撒くのです。基本この4日間の間は私自身が在廊するので見に来られる方全員お話しする機会があります。ここだけのお話しもきっと出来ます。
上下の画像は昨春に東京で6週間開催したシドミード展での貸切ナイトミュージアムの様子。閉館30分前に来場して頂き、150点もあったので2時間強の間話し続けても全然足りない情報量でした。30名の二回共、即完売でした。女性の方も参加されていたことからすると、ファンというよりもやはり何らかのクリエイターさんが多く感じました。freak、geek、エンスーと呼ばれるステージから最前列のファンです。
2回とも参加されたファンの為に内容は更に掘り下げたり作品を変えたりしながら質疑応答の時間を最後に取りました。トリビア的なクイズも用意しましたが、結局その回答を配るタイミングがどこにも無かった。それもまた一興。調べたり探し直したり、きっと新しい発見がまだまだ何処かに有ると思います。私自身も開催期間中に色んな発見がありました。アテンドしながら色んなエピソードを回想したり、当時のシドミードご本人の言葉に改めて気付かされたり。幼少の頃からメイキング・オブ本が好きで読み漁ったり、仕事でインタビュー撮影も数多くこなしていたことも有りましたが、トークショーやラジオ出演も含め、ナイトミュージアムで人前に立って解説したのはシドミード展が初めてでした。30年ストックしていた記憶を、まるでお経のように一気に放出した半日ほどの感覚でした。しかし記憶、妄想、書き物とはそれぞれ異なるモノで、それらを話し言葉に変換する瞬間視のようなアタマの使い方が必要です。時々「ハードディスクが引っかかる」とアタマを軽く叩くシドミード先生の仕草を思い出します。ユーモアに溢れ、誰に対しても分け隔てなく、器量良しで粋な先生でした。
展示物は世の中に既に販売されていたプロダクトや印刷物、ガジェットに限り撮影可とします。お話しする内容や個人蔵のオリジナル原画は記録/撮影を不可とし、あくまで来場された方だけの秘密とします。(秘密基地ですから)
先のナイトミュージアムでも、全てオフレコとしました。今のところSNSなどでお披露目された参加者は見受けられないので、課金性だったためなのか、わざわざお仕事帰りに夕食も摂らずに参加されたその熱意、忠誠心、良心に頭が下がります。
先程、非常に近い感覚の言葉に出会いました。
You must be the change you want to see in the world.
(Mahatma Gandhi)
「この世で見たいと願うその変化に、
あなた自身がなれば良い。」 ガンジー
欲しかったら作れば良いし、なりたかったら自分で遣れば良い。真実とはあまりにシンプル過ぎて、シンプルがゆえに実は一番難しい。よそ見をしてると、いつ終わるか分からない人生はあまりに早く過ぎ去っていく。残り時間に関して誰も分からないと言う点では公平です。なりたい自分になれば良いだけですから、このmuuseoでも趣旨はそれぞれでも行為そのものは好きな事に絞り切ってフロアを充実させておられるコレクターさん達を知りました。今やろうとしている事は間違ってないと感じ改めて自分は幸せで恵まれているんだなと実感です。
私自身、今生きているこの限られた時間だけ、彼の絵をレンタルしています。レンタル料はそれら原画を保存しキープする重責です。コレクションしているのでなく、絵画にコレクションされているだけ。いずれ何らかのカタチで誰かにバトンタッチし、今後可能なら数百年の間、文化遺産として引き継がれていくことを思えば今遣るべきことも自ずと見えてきます。
絵を描くという物づくりを考えるコンセプチュアル・アーティストを一生の仕事にしたシドミード。単にデザインするのではなく、デザインをデザインした彼の言葉です。
物づくりを考える人よりも
単に物づくりをする人の方が遥かに多い。
(シド・ミード)
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SydMode
シド・ミード オフィシャル・アーカイブ学芸員
日本エージェンシー
1984:コレクション開始
1987:シドミードと文通を開始
2017: 画集「MOVIE ART Of Syd Mead」(玄光社)翻訳監修
2019: PROGRESSIONS TYO 2019 シドミード展 キュレーター
2020: 「SYD MEAD RETROSPECTIVE」回顧展 @奈良蔦屋書店
2022: 「SYD MEAD RETROSPECTIVE」回顧展 @日本外国特派員記者クラブ
2023: 「SYD MEAD LAB.2024」回顧展 @奈良蔦屋書店
「SYD MEAD LAB.] @東京コミコン 2023
2024: 「SYD MEAD LAB.] @大阪コミコン 2024
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