失われた鍵 MIDGARD

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これはツクダホビーが1983年に発売した国産初のファンタジーシミュレーションボードゲームです。メルヘンを除いたファンタジーでは、おそらく絵双六を含めたボードゲームにしても日本初です。まだファミコンの「ドラゴンクエスト」も発売される前、ファンタジーのアイコンが「コナン」か「白雪姫」だった時代のものです。

非常にチャレンジングなゲームで、ストーリーが「探索編」「侵略編」「終末編」の三部構成になっていて、それぞれ異なるシステムのゲームを、前の部の結果を反映させた上で行う形になります。とはいえ第二部と第三部はおまけ的な感覚で、第一部「探索編」がメインのゲームでした。そして、プレイヤー2人がそれぞれ自分の世界の探索者役と相手側世界のゲームマスター役を行うという異色作でもありました。
シミュレーションゲームの業界にはそれ以前も輸入品でならファンタジーゲームはありましたが、SPIの『Barbarian Kings』やAHの『Wizard's Quest』といった領地を奪い合うものが中心で、ファンタジーらしい冒険と探索をメインにしたものが少なかったこともあって、新鮮な衝撃を受けよくプレイしていました。
ただ準備を含めたプレイ時間が長くなるのが欠点で、『Magic Realm』や『Mystic Wood』に手を出した後はプレイの機会が減りました。
「探索編」の短縮シナリオが収録されている他、世界を片方だけにしてプレイヤーが探索者とゲームマスターとに専念するプレイ方法も可能です。

#セミRPG #ミッドガルド

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