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日野コンテッサ1300
現在はトラック・バスの専業メーカーとなっている日野自動車が嘗て自社生産していた小型乗用車、コンテッサ1300です。コンテッサとしては2代目に当たり、4ドアセダン仕様の再現になります。 1961年に初代がデビューし、1964年にモデルチェンジされたコンテッサは、ルノーの拡大版であった初代のエンジンとは異なり日野自動車自社設計のエンジンを搭載していました。4灯ヘッドライトと細いピラー、長いリアデッキを基本とするそのスタイリングは、ジョヴァンニ・ミケロッティが手がけており、セダン・クーペ共にイタリアのコンクール・デレガンスで複数年に渡り4度の賞を受賞する程の優雅さが特徴でした。リアエンジン・リアドライブの駆動方式も特徴であり、当時の日本製乗用車の中においてもスタイルや性能は傑出していました。しかし、小型乗用車の主流はすでにフロントエンジンに移っており、国内販売は振るわず1967年に生産終了となりました。以来、日野自動車は乗用車の自主開発から撤退する事となりました。 コンテッサのミニカー自体珍しい存在であると思いますが、セダンとなるとほとんど存在せず、トミーテックのマニアックさがひしひしと感じられます。セダンボディでも、非常に優雅なスタイリングであるという事を改めて認識出来ます。ホワイトのボディにレッドの内装の組み合わせが、高級感に溢れていると感じられます。特徴的なリアスタイルも忠実に再現されています。現在のトラック・バス専業メーカーである日野自動車のイメージでは考えられない程、この様な国産車離れした美しいスタイリングの乗用車が生産されていた事実に改めて驚かされます。
1/64 トミーテック 1750円 BOOKOFFRatteboss
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スバルレガシィGT
スバルの主力車種、レガシィセダンの初代モデルです。GTグレードを再現しています。 1989年2月発売された初代レガシィですが、同年9月に最上級グレードとなるGTがセダン及びツーリングワゴンに追加されています。ATとのマッチングや実用域での扱いやすさが重視されたセッティングを特徴としています。特にツーリングワゴンのGTは大人気となり、ハイパワー4WDワゴンというカテゴリーを創造するに至りました。後に他社からも類似車種が多数登場しています。2021年現在日本国内でレガシィはSUVのアウトバックのみとなり、レガシィブランドそのものが風前の灯火になってしまった印象です。しかし、このレガシィGTの走りの良さは現在レヴォーグ/WRX S4にしっかり受け継がれています。 ツーリングワゴンの陰に隠れがちなセダンのGTですが、そちらをしっかり製品化する辺りトミーテックのマニアックさがうかがえます。4ドアセダン系に力を入れているトミカリミテッドヴィンテージシリーズならではの魅力的な車種選定であると思います。先に発売されたRSグレードとは細部がしっかり差別化されており、ファミリーユース等にも使える様な落ち着いた雰囲気が感じられます。ホワイトのボディカラーにシルバーのホイールの組み合わせが、スポーティさとラグジュアリーさを兼ね備えた印象を与えていると思います。グレーの内装もとても魅力的です。
1/64 トミーテック 1750円 BOOKOFFRatteboss
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スズキキャリイ
通算10代目のキャリイで、トミカでは7代目以来の製品化になります。 実車は2002年にフルモデルチェンジ級のビッグマイナーチェンジを行ったモデルで、初めてワンボックスのエブリイ(キャリイバン)と設計が別になりました。軽トラ初の分離荷台の採用、1979年デビューの7代目キャリイより使用されてきたテールランプのデザイン変更なども話題となりました。 7代目キャリイのトミカでは、ラーメン屋さんや郵便車、家畜運搬車などの特装車でリリースされましたが、この10代目では通常の平荷台仕様で再現されたのが大きな特徴です。日頃よく見かける平荷台仕様での再現は、子どもだけでなく大人のコレクター受けも非常に良かったのではないかと思います。
1/55 トミー(現タカラトミー) 1750円 BOOKOFFRatteboss