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漢字を友として
92歳で亡くなられた,井上正男氏のライフワーク。
「漢字を友として」
88歳の米寿にまとめられた本の改訂版です。
氏の漢字のおもしろさとの出会いは,漢文の「矛盾」という単語だと書かれておられます。
私もこの単語を知ったときの感動は,今でも覚えています。
つじつまの合わない事が多い世の中で,楽しいことを追究してやまなかった井上氏に感動しています。
氏の漢字にに対する思いの集大成の中から,ひとつ話題を。
漢字の「生」の読み方がいくつあると思いますか。
生きる,誕生,芝生,生糸,生ビール,生活,一生,相生・・
ざっと思いつくだけでも,けっこうあります。
正確には,読み方というより振り仮名を集めたものですが,その数は想像を遥かに越えた658種が集められています。
さて,皆さんは,どれくらい「生」の読み方が言えるでしょうか。
井上氏には,個人的にもたいへんお世話になりました。本当にありがとうございます。
氏が晩年,よく仰っておられた「まだまだ楽しい事がいろいろあるのに,そう簡単には死ねません」というお言葉,実践していきたいと思います。