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Special OPS Issue 7:Autumn for Barbarossa
Special OPS Issue 7は,Multiman Publishingの不定期刊行紙です。付録ゲームは,Autumn for Barbarossa。これは,同社のシリーズゲームStandard Combat Seriesの一作です。Standard Combat Seriesは,ごく簡単なルールで遊べる作戦級ゲームで,シリーズの基本ルールは英文でわずか7頁。これにゲーム専用ルールを加えてもプラス3から8頁くらい増えるだけです。シリーズの基本ルールは,機械化の二次移動ができるオーソドックスなものですが,EZOCでフェイズを開始するとオーバーランできなかったり,二次移動できなかったりするので,機械化部隊の移動の終わらせ方がポイントになります。また,移動戦闘後に自軍補給フェイズがくるのも特徴。私は,2019年のBlack Friday Saleで半額になったのをいいことに,マーケットガーデンを扱うIt Never Snowsやノルマンディ上陸を扱うDay of Daysなどを大人買いしてしまいました。いずれもビッグゲームですが,簡単なルールでプレイできるとはありがたいです。 ところで,本作は,ハーフマップ1枚で41年7月のスモレンスク戦を扱うもの。先に紹介済みのPanzer Gruppe Guderianと同じテーマです。同ゲームより少しマップが西方面にシフトしている形です。案の定こちらのゲームも,スモレンスクを落とすのは一苦労です。 ちなみに,画像は,初期配置の画像で,さいころの近くがスモレンスクです。
作戦級 あり Multimanpublishing ありファイトいっぺい
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Beyond Valor
BVは、ASLシリーズの最初のモジュールで、ドイツ軍、ソ連軍、フィンランド軍の歩兵、支援火器、砲兵器、車両(フィンランド軍は歩兵と支援火器のみ)を提供する基本モジュールです。各種マーカーが大量に入っているので、これがないといかなるシナリオも遊べません。何度か再販が繰り返されており、最新版ver3には24個のシナリオが入っています。
戦術級 あり Avalon Hill/MMPファイトいっぺい
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Operation Typhoon(SPI/HJ)
Operation Typhoon(SPI/HJ)は、1941年11月から約1ヶ月間のモスクワ前面の作戦を再現するシミュレーション。ドイツ軍によるタイフーン作戦は、10月から始まったとされていますが、これはその後半戦を表すものです。 マップ3枚のビッグゲームながら、プレイアブルという評判を聞いていましたが、今回連休(R2年ゴールデンウイーク)にあたりプレイしてみようと初めてルールブックを読んでみたところ、確かにプレイしやすそうです。 システムは、アントライド(おおまかな戦力は予想できるが、戦闘するまでその部隊の戦力が判明しないルール)が特徴。このほか、ドイツ軍のきびしい補給状況を反映するため、完全戦力で攻撃できる部隊が制限される「支援」ルールがあるほか、ドイツ軍の冬季装備不足を表すため積雪時は攻撃力が半減するなどのルールがあります。 アントライドシステムは、その後、西方の勝利シリーズ(西部戦線シリーズ)や、NESのKilling Groundなどに引き継がれています。
作戦級 あり あり 東部戦線(モスクワ近郊)ファイトいっぺい
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Panzer Gruppe Guderian
Panzer Gruppe Guderianは,後にPGGシステムといわれる一定のルールシステムを備えた作戦級ゲームです。珍しいゲームではありませんが,レア度を4としているのは,これがフランス語/オランダ語のバージョンだからです。オークションで入手したのですが,タクテクス紙に掲載された和訳があるので,問題ありませんでした。 ところで,PGGシステムを受け継いでいるといわれるゲームは,私が持っているゲームでいえば,オペレーション・タイフーン(SPI/HJ),西部戦線(西方の勝利)シリーズ(SPI/HJ),激闘ノルマンディ(SPI/6A),ドイツ南方軍集団(SPI/Sunset)です。もちろん,他にもあるのかもしれません。 Panzer Gruppe Guderianの特徴は,①強ZOC(移動で敵ZOCから離脱できず,戦闘結果でしか離脱できない),②アントライド(ソ連軍のみ戦闘してみないと戦力がわからない),③機械化ユニットの2次移動,④オーバーランが可能,⑤同一師団効果がある,という点にあると思うのですが,これらPGGシステムを受け継いでいるといわれるゲームが,ドイツ南方軍集団を除きすべてこれらの①-⑤の特徴を備えているわけではないようです。PGGシステムの本質って何なんでしょうか。気になるところです。
戦術級 あり SPI/Avalon Hillファイトいっぺい
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Doomed Battalions
Doomed Battalionsは,ASLにおいて連合国側中小国軍(ポーランド,ベルギー,オランダ,ギリシャ等)を扱うモジュールです。ASLは,Avalon Hill社が開発したゲームですが,1998年に倒産しました。裏を取っているわけではありませんが,このゲームは同社が最後に発売したゲームになったようです。そのせいか,初版はエラッタが多く,かなりの駒数が差し替えになりました(確かGeneral誌の付録になっていたような記憶)。ASLは,その後,Hasblo社に版権が移り,Multiman Publishingが製版を行うことになりました。その後第2版,第3版が発売され,エラッタはほぼ解消されました。写真は第3版のもの。
戦術級 あり Avalon Hill/MMP ありファイトいっぺい
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ASL Rule Book 2nd Edition
最初にアップロードするのは,やはりこれ,ASLのルールブックです。地図盤やユニット(厚紙でできたコマ),状況設定(シナリオ)は別売です。ASLが何なのか説明すると長いのですが,できるだけ短めに言えば,「第二次世界大戦と朝鮮戦争の中隊~大隊規模のあらゆる地上戦闘を再現するボードSLG」というものです。ユニット(厚紙でできたコマ)1個は,1人から10人の兵士,1門の砲兵器,1輛の車両を表します。概ね数百~1キロ四方で行われた20分程度の戦闘を再現します。地図盤は,別売ですが,公式のもので約100種類出てます。これを組み合わせて一つの戦場を再現します。シナリオは,公式のもので,1000以上出ています。ルールブックは,基本のものだけでも英文で150頁以上,和訳チームが作成した和訳もネットで見つけることができます。モジュール(特定の国籍や状況設定のセット)は,おいおい紹介します。私は,サードパーティー製のものを含め,モジュールやシナリオ集の9割以上を集めています。
戦術級 あり Multimanpublishingファイトいっぺい
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逃げゾンビリローデッド
普段はヒストリカルシミュレーションゲームをソロプレイすることが多かったのですが、R2.12からボードゲームにも興味を持ち始めました。 カタンをプレイしたことはありましたが、ソロプレイにはなじまないので、ソロプレイも可能なゲームをいくつか購入してみました。そのうちの一つが、「逃げゾンビリローデッド」です。 ゲームは、複数のキャラクターのうち一人を選択して、ボスゾンビを倒すか、都市境界線を越えて脱出することが目標となります。複数で遊ぶ場合、誰か一人でもゾンビの餌食になるとゲームは終了します。いずれにしても、ゲーム終了時に得点を多く稼いだプレイヤーが勝ちとなります。 プレイヤーは住民(NPC)を味方につければ、被害を住民に肩代わりしてもらえたり、得点に貢献してくれたりします。しかし、良い効果ではなく、悪い効果をもたらすキャラもいたりします。 このほか、略奪品によりゾンビを攻撃したり、自分を治療したりできます。区域の探索をすると、良い効果をもたらしたり、逆に悪い効果が生じたりします。 ボスゾンビは、区域の探索や、ダイスの出目が悪かったりすると出てきます。ボスゾンビは拳銃と特定の略奪品で攻撃できます。 ソロプレイについては、専用ルールがあるほか、ソロプレイ用のシナリオもあります。シナリオの方は、トラウマ(プレイヤーの行動を制約する)、経験値の要素などが追加され、少し複雑になってきますし、最後まで到達できるのは結構難しいです。シナリオの方が複雑で要素が増えるので、このゲームはシナリオをプレイしてこそ価値があるのかもしれません。 最初に購入したゲームとしては、正解だったと思います。 次は、テラフォーミングマーズに挑戦しようと思います。
Grey Fox Games 30-45分程度 ありファイトいっぺい
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Demyansk Shield
1941年の攻勢で,ドイツ軍はレニングラードの南約250キロの地点にあるワルダイ高地を占領し,その地に踏みとどまり越年した。ここに進駐したのはドイツ軍の12個師団だったが,戦線が大きくロシア側に食い込んだ形になっていて,その形は半島状になっていた(最短部分で長さ10キロ)。ここは,モスクワとレニングラードを結ぶ要衝地であったため,ロシア軍は,41年の冬から42年の春にかけて,この地域を包囲しようとした。一時包囲は成功したが,のちに奪い返され,42年11月まで戦線は膠着した。42年11月からのソ連軍の冬期攻勢によって,43年2月,ついにドイツ軍はデミヤンスクから撤退した。 本作品は,このようなデミヤンスクを巡る攻防のうち,42年1月から5月にかけてのロシア軍の攻勢を再現します。パウル・カレルの名著「焦土作戦」においては,42年11月からの記述は濃いのですが,42年初頭の攻勢については,あっさりとしかふれられていません。 デザイナーは,Vance Von Borries氏。Brorries氏の作品は,結構細かいルールが多いのですが,これは比較的あっさりしているようです。
作戦戦術級 なし Region Gamesファイトいっぺい
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Phase Line Smash
Phase Line Smashは、湾岸戦争時の1991年2月24日から28日までにおける、アメリカ第7軍団とイラク軍の戦いをシミュレートしたゲーム。ソリティアゲームです。 このゲームを購入した直前、湾岸戦争大戦車戦(イカロス出版)という本を読んでいたため、面白そうと思い購入した。 GDWのゲームに、First Battleシリーズという簡単な戦術級ゲームがあるのでそのイメージで購入したところ、英文ルールがびっちり55ページという大物だったことが判明(図も少ないし、文字もびっちり)。おそらく、プレイしない可能性が大。でも、前述の本はかなり面白かったので、プレイ意欲だけはあります。いつか手を出して挫折するかも。。。
戦術級 なし GDW なしファイトいっぺい
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Escape to Nowhere(CMJ #156)
Escape to Nowhereは、独ソ戦における1943年12月から1944年4月の間のソ連軍の攻勢を扱うシンプルなシステムによるゲーム。いわゆるコルスン包囲戦の前後を扱ったゲームとなります。 ルールはシンプルですが、システムは個性的。将棋のように、互いに1ユニットずつ移動または攻撃のどちらかを行っていきます。これがなかなかに戦局を流動的にしていきます。次の手番で戦闘するために接敵したのに、相手の手番で後退されてしまい攻撃できなくなったり、どの地域を重視するかによって、駆け引きが生じたり、シンプルながらも考えどころが多くなっています。一コマの移動、戦闘行動が重みを持つ好ゲームでした。
作戦級 可能 あり 国際通信社ファイトいっぺい
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For King and Country
FKaCは,ASLにイギリス軍OBを追加するモジュール。Avalon Hillから発売されていたWest of Alameinの内容を拡大した実質的第2版となる。 マップは8枚,ユニットシート6枚からなる大作。シナリオは,フランス,クレタ島,オランダ,イタリアなど場所も時期が異なるものが20個入っている。 ユニットは全てリニューアルされており,WoAより見やすくなっているが,ロットによってはWoAの在庫?と思われるユニットシートが混じっていたようだ。自分のものも,AFVのユニットシート1枚がWoA版と同じものだった。海外のショップから輸入したものだったので,ショップに差し替えを頼んだが,「MMPに聞いてみるよ。」といわれてそれっきりになっている。
戦術級 あり Multimanpublishing ありファイトいっぺい
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Okinawa!(沖縄戦)
Okinawa!は、1945年4月-6月の沖縄戦を再現するシミュレーション。地上戦だけでなく海空のルールもあり、当然戦艦大和も出てくるし、菊水作戦もシミュレートされています。米軍は、航空機を地上攻撃に使えますが、菊水作戦が発動されると、米軍が迎撃し、残った日本軍航空機は、艦隊等を攻撃できるようになります。戦艦大和が登場するターンでは、米軍の航空機は地上攻撃できなくなり、大和の攻撃に振り向けられることになります。このように、海空の作戦は、間接的に地上攻撃に影響を及ぼすことになります。陸戦については、オーソドックスな移動-戦闘システムですが、疲弊と休養ルールによって、地上部隊のローテーションが再現されています。 発売は、Tiny Battle Publishing社。同社の商品は、日本のPettit Wargame Shopで手に入ります。 沖縄戦については、3W(Wargamer誌)/CMJのOkinawaが有名で、名作としての誉れ高く、今でもオークションに出れば高値がついています。Okinawa!とOkinawaの両方とも扱っている地域は同じで、上陸地点の渡具知海岸以南全体を扱っていますので、組織的抵抗が終了した6月末までの時期がプレイできます。
作戦級 あり Tiny Battle Publishing ありファイトいっぺい
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Hakkaa Paalle!
Hakkaa Paalle!は,長らく待たれていたフィンランドのOBを導入するモジュール。フィンランド軍歩兵OBは,Beyond Valorに入っていたが,砲と車両は,長らくお預けになっていた。同時に,フィンランド軍歩兵は定義し直され,部隊のバリエーションが増えている。フィンランド軍に関するルールの他,ソ連軍初期の戦術ドクトリン,疎林,アエロサン,射界清掃域などに関するルールが増補されており,ソ連軍の車両の種類も増えている。
戦術級 なし Multimanpublishing ありファイトいっぺい
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ディスカバー:未知なる大地へ
ソロプレイできるボードゲームとして自己2個目となる「ディスカバー:未知なる大地」をプレイしました。プレイはR3.1.2が初。 このゲームは、サバイバルゲームというジャンルになると思いますが、最も特徴的なのは、内容物がパッケージごとに全部違うということでしょう。コンポーネントが同じものは2つと無いそうです。具体的には、マップ(自分のは、砂漠とバイユーでした。他にも島マップ、渓谷マップなどいくつかあるようです)、モンスターの構成、キャラクター(36人のうち12人分入っている)などの各構成要素が違うようです。 シナリオは5つありますが、5つめはソロプレイは不可。なので、ソロでは1-4をプレイすることになりますが、何度かプレイしていけば、どのボードのどの部分に何が現れるのかわかってくるので、何度も何度もプレイするとわくわく感は減ってきてしまいます。かといって、他のコンポーネントを求めてもう一つ、二つ購入という意欲が生じるほどでもありませんでした。 協力型ゲームでもあるため、おそらく何人かでプレイすればより楽しく遊べると思います。特に、最後のシナリオ5は対戦型であるため、より盛り上がることでしょう。このゲームは、一部のシナリオは一人プレイもできますが、複数でプレイすることに真価があると思いました。
Fantagy Flight Games あり Arclight Gamesファイトいっぺい
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Jaws of Victory
Jaws of Victoryは、New England Simulationから出た最新作(2020年3月現在)。1944年1月、ソ連軍の第1ウクライナ方面軍と第2ウクライナ方面軍は、ドイツ軍約6万の包囲に成功しました。これが、コルスン-チェルカッシイ・ポケットでした。約1ヶ月後、包囲網から脱出したドイツ兵は、約4万(諸説有り)。ソ連軍がもくろんだ第二のスターリングラードは失敗したのでした。 本作は、このようなコルスン-チェルカッシイの包囲戦を再現したシミュレーション。2020年3月に入手したできたてほやほやのゲームです。ルールブックは36頁有り、手応えがありそうですが、マップやユニットの美しさは最高レベル。昔の無愛想でシンプルなゲームも味がありますが、こういう最高クラスの意匠もプレイ意欲を駆り立てます。 Jaws of Victoryは、直訳すると勝利の顎ですが、つかみかけた勝利という意味のようです。 New England Simulation社は、寡作で、これが5番目のゲームのよう。2つは、1944年6月のオーバーロード作戦をあつかったもので絶版。他の2つはナポレオニック(ナポレオン戦争)。
作戦級 なし New England Simulation なしファイトいっぺい