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Axinite アキシナイト(1)
結晶の形が斧に似ている事から名付けられた。 斧石は成分変化があり、4種の斧石が知られている。 したがって、斧石と言う名称は厳密にはグループ名となるが、普通に産出する鉄斧石(Ferroaxinite)を単に斧石と言う習慣がある。 結晶は硬く、鋭く、時に曲がっている。 化学的に強く、フッ化水素にしかおかされない。
Ca2FeAl2(BSi4O15)(OH) 斧石 奈良県吉野郡天川村洞川蛇ノ倉谷 6.5~7誌稀京兵
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Amazonite アマゾナイト(1)
アマゾナイトは微斜長石に属し、微量の鉛によって青緑色に発色する。
K(AlSi3O8) 天河石 Brazil 6誌稀京兵
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Rhodonite ロードナイト(1)
マンガンの鉱物として、またバラ色のアクセサリーとして利用される。 輝石の仲間と考えられていたために、明治の鉱物学者に「バラ輝石」と言う和名が与えられた。 しかし、その後輝石グループに属さない事が判明したが、いったん普及してしまった名前を訂正する事は難しく、そのままになっている。 日本にはバラ輝石の産出は多く、色彩は桜色で、鉄分が多くなると茶色味を帯びる。
CaMn4(Si5O15) バラ輝石 北海道古平郡古平町沢江町 稲倉石鉱山 5.5~6.5誌稀京兵
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Kyanite カイアナイト(1)
紅柱石、珪線石と同じ成分でできており、この3種は「同質異像」の鉱物として有名である。 柱状結晶の劈開面上では、柱の方向に平行だとナイフで傷が付くが、直角の方向だと傷が付かない。 そこから「ニ硬石(Disthene)」と言う別名がある。 四角板柱状の結晶が普通で、板の面に並行な完全な劈開があり、両側の側面には縦に乗線がある。 色は通常藍青色を示すが、白色に近いもの、緑色、オレンジ色なものもある。 青色の原因は少量の鉄による説と、チタンによる説がある。 名前はギリシャ語の暗青色を意味するキアノスから「Kyanite(Cyanite)」と命名された。 日本名はさらにこの鉱物が結晶しやすいことから「藍晶石」と名付けられた。
Al2SiO5 藍晶石 Minas Gerais, Brazil 4.5~7誌稀京兵
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Okenite オケナイト(1)
フワフワの触感で、ウサギの毛のようであり、鉱物という感じがしない。 19世紀の鉱物書にはすでにプーナ産のオーケン石が紹介されている。 グリーンランドのディスコ島で発見され、ドイツの自然研究家オーケンに因んで「Ockenite」と名付けられたが、後に「Okenite」に変更された。
Ca5Si9O23•9H2O オーケン石 Poona, India 4.5~5誌稀京兵