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Redlichia mansuyi
澄江生物群に隠れて、一般には知名度が低い関山生物群(Guanshan Biota/關山生物群)ですが、ラーゲルシュテッテン(Lagerstatten/独)の産地として重要な位置付けにあります。澄江生物群より新しく、バージェス(Burgess Shale)より古い時代に当たり、カンブリア爆発(Cambrian Explosion)の過程を知る上でも重要です。三葉虫に関しては、比較的近い澄江生物群の種類と微妙に勢力範囲が異なり、興味深い所です。Redlichiaの仲間は、澄江生物群の方が優勢を占めている気がしますが、種類としては関山生物群の方が細分化されます。本標本は、メインの個体は、ほぼ全身が残り、注目すべきは右の触覚が残っています。また、他の同種の脱皮殻と思われるパーツが散乱しています。 (中国名/満蘇氏菜徳利基虫)
Middle Cambrian Redlichiidae,Redlichioidea,Redlichiina,Redlichiida TRI-536 WulongqingTrilobites
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Triarthrus spinosus
Triarthrusといえば、NY産T.eatoniの軟体部標本が有名ですが、北米には他の種類のTriarthrusもいます。カナダの首都から近郊とは言え、アメリカNY州のTriarthrus産出エリアとは地図を見ると隣接していますので、NY州でも産出する種類です。T.spinosusは、その名の通り長い棘を持っていて、地味なTriarthrusの仲間の中では派手といえます。長い頬棘以外に背中に3本ほどの長い棘があり、平面的な種類であるTriarthrusの中では特異な外観と言えます。瞬間的に埋没して嫌気下で化石化するのはNYと同じで、残存する殻に黄鉄鉱化も見られます。比較的古くから市場にはありましたが、近年は入手することが困難になっている種類です。 (Left side:Positive/Right side:Negative)
Upper Ordovician Olenidae,Olenoidea,Olenina,Ptychopariida TRI-652 Billings ShaleTrilobites