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Elrathina cordillerae
古生代に興味が無い一般の人でも知っているBurgess shale(バージェス頁岩)の化石です。言わずと知れたカンブリア紀の生物大爆発の貴重な生物群であり、「カナディアン・ロッキー山脈自然公園群」としてユネスコの世界自然遺産に登録され、現在は厳重に保護されていていますので、一般にも広く知れ渡った有名な産地ですが、実際の化石は入手が困難であり、稀に出てきても非常に高価です。昔のオールドコレクションが放出されるのを待つしか入手の機会は無いのですが、これだけの産地のものは出てきても市場に登場することが珍しくなります。Elrathia kingiに似た属名ですが、"n"がついている全く別の種類です。(分類上は近いですが)バージェス頁岩における三葉虫の割合は、実は非常に低い事で知られています。
Middle Cambrian Alokistocaridae,Ptychoparioidea,Ptychopariida TRI-158 StephenTrilobites
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Cedaria minor
Weeks累層の中では最も一般的な種類で、閉鎖されているWeeks累層の入門種ではありますが、他の以前の一般種が辿った様に入手が困難になっていく可能性はあります。。緩く丸みを帯びた長めの頬棘が特徴で、余り大きくならない種類です。市場に出ている標本を見るとなかなか満足できる状態の良い標本が少ない種類でもあります。
Middle Cambrian Cedariidae,Ptychoparioidea,Ptychopariida TRI-53 WeeksTrilobites
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Ampyxina bellatula
ミズーリ州産という珍しい産地ながら以前は安価で入手できる種類でした。本来は頬棘があったと考えますが、そこまで残っている標本は極僅かです。頬棘がある個体を見ると細くて意外と長い頬棘があった事が分かります。よく薄茶色に保護剤が塗られている標本がありますが、本来はこの標本の様に母岩と同じ色をしています。近縁の種類同様に本種も群れで暮らしていたのか、屡々複数個体の標本も見かけます。
Upper Ordovician Raphiophoridae,Trinucleoidea,Asaphida TRI-21 Ampyxina bellatulaTrilobites