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Pseudophillipsia spatulifera
岩手県陸前高田市からは、ペルム紀としては世界的に見ても巨大なPseudophillipsiaが産出します。この標本から推定する完全体は60mm程あったと思われます。これほど立派な三葉虫が日本から産出するというのを誇りに思えるほどであります。この地域から完全体も産出することがあるようですが、大部分は尾部や頭部の一部といった部分化石の産出です。本種は隣接する宮城県気仙沼市上八瀬でも見つかります。 [Left side:Positive,Right side:Negative]
Permian Phillipsiidae,Proetoidea,Proetida TRI-90-2 Kanokura(中部ペルム紀叶倉統)Trilobites
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Morocops torkozensis
"Bumpy phacops"の一種です。発見から短期間で命名されており、それだけ注目度が高かったのでと思われます。近年、幾つかの種類が提唱されていますが、登場時はPhacops saberensis torkozensisと呼ばれる一群に属し、その後、Barrandeopsと呼ばれたり細分化されたりで混迷した時期もありますが、Morocopsに落ち着いて現在に至ります。M.forteyiなど外観上は同じですが、複眼の上の粒々が多いのがM.torkozensisとされています。クリーニングが外骨格だけを残すように抉られていますが、この様な標本は、難易度の高い種類の練習用にうってつけだったのではと思われます。
Lower Devonian Phacopidae,Phacopoidea,Phacopina,Phacopida TRI-694 -Trilobites