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Reedops pembertoni
写真で見ると一般的なファコプスに見えますが、幾種類か所有しているファコプスと並べてみると、どこか雰囲気が違うのです。頭高が低くReedopsとPhacopsを足して2で割ったような姿をしています。よく見るReedopsは、複眼の縦列が8とか9あるのですが、この個体は5くらいしかありません。頭鞍も一般的なReedopsは、もう少し前に尖っているのですが、Reedopsの雰囲気を残しつつ丸く収まっています。
Lower Devonian Phacopidae,Phacopoidea,Phacopina,Phacopida TRI-696 -Trilobites
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Morocops forteyi
"Bumpy phacops"の一つです。M.torkozensisと外観は同じですが、複眼上の粒々が疎らなのが本種とされます。AssaのPhacopsは何故か真っすぐに伸びた個体は見かけないのですが、完全に丸まった個体もそれ程多い訳ではありません。Phacops saberensis torkozensisと呼ばれている時代では一種だけ抑えておけば満足でしたが、分類が進むと一通り収集しなければ気が済まなくなっております。
Lower Devonian Phacopidae,Phacopoidea,Phacopina,Phacopida TRI-693 -Trilobites
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Morocops torkozensis
"Bumpy phacops"の一種です。発見から短期間で命名されており、それだけ注目度が高かったのでと思われます。近年、幾つかの種類が提唱されていますが、登場時はPhacops saberensis torkozensisと呼ばれる一群に属し、その後、Barrandeopsと呼ばれたり細分化されたりで混迷した時期もありますが、Morocopsに落ち着いて現在に至ります。M.forteyiなど外観上は同じですが、複眼の上の粒々が多いのがM.torkozensisとされています。クリーニングが外骨格だけを残すように抉られていますが、この様な標本は、難易度の高い種類の練習用にうってつけだったのではと思われます。
Lower Devonian Phacopidae,Phacopoidea,Phacopina,Phacopida TRI-694 -Trilobites
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Phacops.sp.
この標本は、購入後Boeckops stelckiだと自分で同定し保管していたのですが、手持ちのBoeckops stelckiと並べてみると雰囲気が異なり、同じ種類の様には全く思えないのです。頭鞍の鳥肌の様な粒々など特徴は備えているのですが、手持ちの幾つかの論文や図鑑、Web上で検索しても分からず、取り敢えず登録名をPhacops sp.にして保管することにしております。
Lower Devonian Phacopidae,Phacopoidea,Phacopina,Phacopida TRI-697 Marakib,MoroccoTrilobites
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Pedinopariops sp.
複眼の構造が、Phacops arawやDrotopsと同じ系統であり、他の種類のPhacopsとは異なります。比較的大きくなるP.vagabundusが知られますが、現在のところ同定できるほどの資料が無いので、sp.としています。本種は、もしかしたらDrotopsの幼体である可能性はあるのですが、近年のモロッコ産においては、小型個体は別種として記載される事が多いので、Pedinopariopsとしておく方が無難と言えます。
Lower Devonian Phacopidae,Phacopoidea,Phacopina,Phacopida TRI-695 -Trilobites