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The Back to the Past Museum Guide to Trilobites Ⅱ
初版の2010年版は、三葉虫コレクターのバイブルとしての地位を確立し、世界の三葉虫コレクターの目標としての標本や幅広い三葉虫に関する情報源として欠かせない書籍でした。初版は絶版でしたが第2版といえるイタリア語版がソフトカバーにて増刷的な立ち位置で2019年に出されました。今回の書籍は、初版と同じハードカバーの英語版に戻り構成は同じですが、累層が異なり登場する標本も違います。よって、2巻として追加情報だけで構成されています。前回の累層が無いので、より珍しい産地が多く、古典産地も多く登場しています。 <購入希望の方へ> 日本での代理店である「三葉虫の巣穴」様へ、直接メールで購入依頼をお願します。 税・送料込みで、¥19,800/冊 で頒布頂けるそうです。 sanyochunosuanaアットマークgmail.com (アットマークは通常の1文字に置き換えてください) 正直、私が海外から取り寄せたより圧倒的に安価です。
Enrico Bonino, Carlo Kier The Back to the Past Museum Guide to Trilobites Ⅱ 9782960243628 EnglishTrilobites
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Travels with Trilobites: Adventures in the Paleozoic
古生代に君臨した三葉虫の歴史を時代や主要産地を辿りながら解説しています。そこに登場する三葉虫標本は、世界でもトップレベルの標本ばかりであり、これらの大きな写真を見ているだけで、三葉虫コレクターとしては眼福であります。一般的な種類は殆どなく、多くが超希少種で構成されていて、著者自身がコレクターということからも内容の力の入れようが伝わります。
Andy Secher Travels with Trilobites: Adventures in the Paleozoic 978-0-231-20096-7 EnglishTrilobites
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The Trilobite Collector's Guide
三葉虫コレクターのガイドという事で予約していて、届いて期待以上の内容に驚いています。A4判のフルカラーのハードカバー、コレクター目線での構成となっていて、三葉虫を集めるに当たっての道筋が簡潔でありながら適切に指南されています。(項目については、Amazonなどに掲載されています)何よりも驚くのが掲載されている標本、世界のトップレベル標本が大きな写真と共に掲載されていて、図鑑としても見る事が可能です。この書籍は、ベテランの三葉虫コレクターでも満足度の高い内容となっています。
Andy Secher (著), Richard Fortey,Melanie J.Hopkins The Trilobite Collector's Guide 978-0-231-21380-6 EnglishTrilobites
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Moroccan Trilobites, Ordovician
近年、積極的にモロッコ産三葉虫の記載に励んでおられるJoan Corbacho博士の著作。記載者名で何度も目にする氏名なので、モロッコ産を収集しているコレクターには、重要な図鑑になると思います。謎が多く小ロットで絶産することが多いイメージのオルドビス紀の三葉虫に焦点を当てています。一部デボン紀などもあり未記載種も掲載されていたり、剖出や修復についてもページを割いています。当館の学名も同一種は、この本を参考に変更していく予定です。
Joan Corbacho Moroccan Trilobites, Ordovician 978-84-09-30661-9 EnglishTrilobites
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A Pictorial Guide to North American Trilobites Second Edition
2005年に発行された第1弾に続く第2弾であり、第1弾の更新版に当たります。よって第1弾と同じ標本が登場しますが、白黒からカラーになり、産出州毎、時代を追って纏められていて参照しやすくなりました。北米ということで、以前よりカナダ産の種類が充実しました。フィールドガイドですが、現在では産出できない閉鎖産地や、一見では採掘不可能な超希少種まで網羅されています。フィールドガイドらしくユタ州やオハイオ州などの現地ガイドや露頭の写真も掲載され、そこで採取できる種類などが載せられています。 【外部リンク】Paleojoe.com https://www.paleojoe.com/
Joseph J. Kchodl A Pictorial Guide to North American Trilobites Second Edition 0-9773581-9-4 EnglishTrilobites
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UTAH TRILOBITES ROBERT HARRIS COLLECTION
Mark L. Harris氏のユタの三葉虫コレクションという図鑑です。Mark L. Harris氏は、世界で最も一般的な三葉虫であるElrathia kingi(MEEK,1870)を商業的に採掘する採石場を開設したり、ユタ州Deltaの地で、化石店を営むなど、この地の商業採掘にも尽力された第一人者です。表紙のAlticculus harrisi(ROBISON,1971)は、彼の名に由来して命名されています。Wheeler FormationやWeeks Formationの代表的な種類が登場しますが、新しい本ですが、学名が古かったり、写真は白黒で解説書としては、少し物足りないかもしれませんが、貴重なHouse Range等の産地情報も載っています。
Mark F. Harris UTAH TRILOBITES ROBERT HARRIS COLLECTION 978-1-716-51155-4 EnglishTrilobites
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Sborník Národního muzea v Praze,řada B-Přírodní Vědy/Acta Musei Nationalis Pragae,Series B-Historia Naturalis,62/2006/1-2
1956年より発刊されている雑誌で、科学系だけでなく歴史など幅広い分野を扱う学術雑誌で、国立博物館(通称:プラハ国立博物館)より発行されています。本号では3本の論文が掲載され、その内1つが「Tremadocian Trilobites of the Prague Basin,Czech Republic」という記事で掲載されています。19世紀よりBarrandeの研究で全容が知られ、既に古典的な情報のまま止まっているかに思えるチェコの三葉虫ですが、幾つかの新しい論文も発表されているのです。この論文に記載されている種類は、実物化石など見た事も無い種類であり、まだ知らないチェコの三葉虫の世界が広がります。 【記事リンク】 https://www.cbg.zcu.cz/OB/zam/mer_data/06_Tril.pdf
Michal Merglほか Sborník Národního muzea v Praze,řada B-Přírodní Vědy/Acta Musei Nationalis Pragae,Series B-Historia Naturalis,62/2006/1-2 0066-5343 EnglishTrilobites
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AMERICAN PALEONTOLOGIST;Vol.12,No,4,Winter 2004
ニューヨーク州イサカ(Ithaca)というコーネル大学が所在する事で知られる人口3万も満たない地方都市にある「Museum of the Earth」という自然史博物館の会報に当たる冊子です。三葉虫の特集が組まれた号で、地元Rust累層の化石やオクラホマやモロッコの棘のある三葉虫といった記事が載っています。Book Reviewのコーナーもあり「The Cambrian Fossils of Chengjiang, China: The Flowering of Early Animal Life; Second Edition」に関しての解説もされています。
Warren D. Allmon AMERICAN PALEONTOLOGIST;Vol.12,No,4,Winter 2004 - EnglishTrilobites
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The Cambrian Fossils of Chengjiang, China: The Flowering of Early Animal Life; Second Edition
2003年の初版から14年後に出たSecond Editionです。初版のソフトカバーからハードカバーになり、大きさも一回り大きくなっています。ページ数も約70ページほど増えましたので、情報量は多くなっています。構成は前回と同様ですが、細かい箇所まで改訂されています。現地本は幾つか中国語での発刊されている澄江動物群の書籍ですが、英語版の詳細な本となると限られるため、今ある中では一番優れた書籍と言えます。初版同様に一級の標本がカラーで収められ、繊細なイラストで復元されているので、イメージを掴みやすいです。
Hou Xian‐Guang, David J. Siveter, Derek J. Siveter, Richard J. Aldridge,Cong Pei-yun, Sarah E. Gabbott, Ma Xiao-ya,Mark A. Purnell, Mark Williams The Cambrian Fossils of Chengjiang, China: The Flowering of Early Animal Life; Second Edition 978-1-118-89638-9 EnglishTrilobites
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Ordovician Trilobites of the St. Petersburg region, Russia
三葉虫を収集する上で、デボン紀モロッコと並びコレクターに人気を二分すると言って良い「オルドビス紀ロシア」の図鑑です。古くから採掘が行われてきたSt. Petersburgの三葉虫は、薄い白色系の柔らかい母岩に黄土色の三葉虫が映え、保存状態、種類の多さ、見た目のインパクト、希少さなどコレクションするのに必要な要素を兼ね備えています。この書籍は、例年12月開催の東京国際ミネラルショー(池袋ショー)でお馴染みの Saint-Petersburg Paleontological Laboratoryと国内化石ディーラーとして一時代を築いたMaster Fossilにより作成された書籍です。初版は、布函の豪華本で1枚目の書籍、それ以降は2前目の白字カバー(内容は同じ)となっています。今現在、発行されているオルドビス紀ロシア産の書籍で最も優れており、この書籍があれば高額な標本を買わなくてもいいかなと思わせるほど内容が充実しています。 【参考リンク】Saint Petersburg Paleontological Laboratory https://paleoart.com/ordovician-trilobites/
V. Klikushin, A. Evdokimov, A. Pilipyuk Ordovician Trilobites of the St. Petersburg region, Russia - EnglishTrilobites
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Special Papers in Palaeontology No,70:Trilobites and their relatives
2001年にオックスフォードで開催された「第3回三葉虫とその近縁」という国際会議の抄録にあたる書籍です。近年だと2019年に第6回が開催されているようですが、定例的に世界の三葉虫研究者が集まって、最新の学説を報告しているようであります。内容は本当に様々な研究結果が挙げられており、個人的に気になったのは三葉虫の発生から成長の過程、ファコプスの光学的見知によるレンズ構造などです。様々な新たな学説が後の標準的な見解となっていく事が、古生物学発展の重要な要素になるんだと感じます。
Philip D. Lane,Derek J. Siveter, Richard A. Fortey Special Papers in Palaeontology No,70:Trilobites and their relatives 0-901702-81-1 0038-6804Trilobites
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PALAEOZOIC OF THE BARRANDIAN(Cambrian to Devonian)
古くから研究されてきたチェコの三葉虫は、近年は産出していない事もあり、比較的古い書籍からの情報が多いのですが、その中では新しい書籍です。図鑑というよりは産地情報に関して特化している内容です。カンブリア紀からデボン紀までの幅広い年代の産地情報が分かります。写真を見る限り広大なエリアの山岳、森林地帯が産地の様で、全て掘りつくしたというよりは保護や採掘の手間により、チェコの産地は手が付けられなくなったのではと感じます。
I. Chlupáč ,V. Havlíček,J. Kříž,Z. Kukal, P. Štorch PALAEOZOIC OF THE BARRANDIAN(Cambrian to Devonian) 80-7075-246-7 EnglishTrilobites
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Memoirs of Museum Victoria Volume 46 Issue 1
メルボルンにある総合博物館、ミュージアム・ビクトリアが発行する研究誌です。この研究誌は20世紀初頭から現在まで発行された全ての内容をダウンロード可能です。この号では、地元のヴィクトリア州南端部や近郊の離島タスマニア島からの三葉虫研究論文が載せられていますが、全く市場に出てくるような産地ではありません。①オーストラリア、タスマニア州のFlorintine Valley累層の三葉虫②タスマニア州ラトローブ近郊Caroline Creek砂岩の三葉虫③ビクトリア州ワラタ湾Digger Island累層の三葉虫。Issue 2では、現生のスナウミナナフシ類の研究結果が載せられています。 【参考リンク】Museum Victoria https://museumsvictoria.com.au/collections-research/journals/memoirs-of-museum-victoria/
P. A. JELL, B. STRAIT Memoirs of Museum Victoria Volume 46 Issue 1 0083-5986 EnglishTrilobites
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Polymerid Trilobites from the Cambrian of Northwestern Hunan, China;Volume2
湖北省北西部からのカンブリア紀の三葉虫に関する論文で、第1巻と合わせるとかなりのボリュームとなる書籍です。第1巻は、Ptychopariida(目)、Eodiscida(目)、Undetermined Forms(未分類)について纏められています。この地の三葉虫を市場で見たことは無いのですが、カンブリア紀の地層が豊富な中国でもマイナーな存在であり、この書籍が無ければ知る事も無かった産地だと思います。表紙のSchmalenseeia sinensisは、実物の写真が幾つか掲載されているのですが、他では見たことの無い不思議な形態をしており、他にもSchmalenseeia fusilisなど不思議な仲間も見つかるようです。若しかしたら、これらは三葉虫では無いのかもしれませんが。
Peng Shanchi, Loren E. Babcock, Lin Huanling Polymerid Trilobites from the Cambrian of Northwestern Hunan, China;Volume2 7-03-014905-X EnglishTrilobites
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Polymerid Trilobites from the Cambrian of Northwestern Hunan, China;Volume1
湖北省北西部からのカンブリア紀の三葉虫に関する論文で、第2巻と合わせるとかなりのボリュームとなる書籍です。第1巻は、Corynexchida(目)、Lichida(目)、Asaphida(目)について纏められています。この地の三葉虫を市場で見たことは無いのですが、表紙のPalaeadotes hunanensisのような派手な種類がいる一方、産出の殆どが部分化石であり、収集家の興味がそそる様な種類は限られるのかもしれません。カンブリア紀の地層が豊富な中国でもマイナーな存在であり、この書籍が無ければ知る事も無かった産地だと思います。
Peng Shanchi, Loren E. Babcock, Lin Huanling Polymerid Trilobites from the Cambrian of Northwestern Hunan, China;Volume1 7-03-014905-X EnglishTrilobites