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Paraceraurus exsul
近年は、三葉虫切手乱発国となったアフリカのトーゴ。以前から図案選びに統一性が無いことは分かっていましたが、今回も化石という大きな括りだけで時代も産地も分類も統一性が無い図案の採用がされています。オルドビス紀ロシアのParaceraurusが中心ですが、この種はコレクターも認める美しい種類、左側はなぜかシダ植物、この二つに化石以外の共通性がいくら考えても想像できませんでした。タブ部にもモロッコのレドリキアと硬骨魚類の状態の素晴らしい化石が採用されています。年を追う毎に額面の数字が増えていてインフレが速いペースで進んでいる事も気になります。
Republic of Togo Paraceraurus exsul Nov.5.2019 -Trilobites
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Trilobite
アフリカといえば「化石=貝」という考えがあることが何となく分かってきましたが、「化石=火山」という例も幾つか見られます。貝よりは地質的には近いのでまだ説得性はありますが、それでも違和感は拭えません。図案に目を移してみると火山に関しては、特定の実在する活火山よりイラスト化されています。キラウエア火山は日本でも有名ですが、アラスカのオーガスティン火山も景観も活動も派手な火山として知られます。化石の代表としてアンモナイトと三葉虫がそれぞれ登場しますが、これらは特定の種類から得られた図案ではないように見えます。オレノイデス辺りが近いのかもしれませんが、種類を特定する要素は無くなっております。 左端:Volcan Kilauea,Hawai(キラウエア火山/1,247m米国ハワイ州) 左2:Ammonoidea(アンモナイト) 右2:Volcan Augustine,Alaska(オーガスティン火山/1,260m米国アラスカ州) 右端:Trilobitomorpha(三葉虫)
Republic of Togo Trilobite 2013 -Trilobites
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Dicranurus monstrosus/Morocops ovatus
西アフリカのガーナの東側に位置する小さな国です。切手乱発国の一つとあって2019年の発行とは思えない残念な小型シートです。左上と右上が三葉虫ですが、左上は、モロッコのDicranurus monstrosusと分かります。標本の質も悪くエアツールで削り出したかなり古い標本が採用されています。更によく見ると「Dicranurus elegantus」とあります。北米オクラホマのDicranurus hamatus elegantusと間違えたのでしょうか?モロッコ産は昔からDicranurus monstrosusと言われてきましたので、間違えるにしても中途半端です。右上に目を移すと同じくモロッコのMorocops ovatusが登場しますが、「Elrathia kingii」と記載されています。三葉虫の代名詞の種類とは言え、間違えようの無い誤植です。普通は一寸検索すれば素人でも気が付くレベルだと思うのですが、酷いものです。下側の2つは間違っていませんでしたが、コンセプトが化石という大きな括り以外は繋がりがなさそうです。 左上:Dicranurus monstrosus(Dicranurus elegantus) 右上:Morocops ovatus(Elrathia kingii) 左下:Velociraptor mongoliensis(白亜紀/獣脚類/アジア) 右下:Mioplosus labracoides(始新世/硬骨魚類/北米)
Republic of Togo Dicranurus monstrosus/Morocops ovatus Feb.25.2019 -Trilobites