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Oryctocephalus
Oryctocephalus Spence Shale, Idaho, USA Middle Cambrian 全長 9.5mm USA産カンブリア紀としては、初期に属する小型種です。目が、かなり外側についています。右側の棘が一部飛んでしまっていますが、なかなか珍しい種類の標本です。
Oryctocephalidae Oryctocephalus Corynexochida カンブリア紀Sanchan
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Koneprusia sp.
Koneprusia sp. Oufaten, Morocco Lower Devonian 最大幅: 棘を含んで約28mm デボン紀トゲトゲ三葉虫の代表格であるKoneprusiaには、背棘のバリエーションがあります。前2つが2本で、あとは1本になるK. dahmaniをよく見ますが、この個体は全て2本で、珍しい事です。ディテールは今ひとつですが、ハーフ・エンロールで、動きの感じられる標本です。
Odontopleuridae Koneprusia Odontopleurida デボン紀Sanchan
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Hydrocephalus
Hydrocephalus minor Jince, Jince Formation, Czech Republic Middle Cambrian 全長 50.3mm Hydrocephalus とは「水頭症」と言う意味です。と言っても、同じ産地の類縁種Paradoxides gracilisに比べて、格別に頭鞍部が大きいという印象はありません。体節後方の棘が短いとか、側葉の幅が広いといった事の方が目立ちます。P. gracilisほど大型化しない様です。この個体の自在頬は正しい位置には無く、周囲にある長い弧状のものが恐らくそれです。自在頬が正しい位置に保たれている標本は極めて稀で、専門書の紹介写真にも載っていないほどです。
Paradoxididae Hydrocephalus Redlichiida カンブリア紀Sanchan
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Platypeltoides
Platypeltoides magrebiensis Draa Valley, Zagora, Morocco Lower Ordovician 全長 103mm Platypeltoides という名前は、Symphysurusの別名として用いられる事がありますが、この様にSymphysurusとは明らかに異なった個体に用いられたりもします。三葉虫の世界にはありがちですが、紛らわしい事です。少し荒いですが、立派な大きさの完全体です。
Nileidae Platypeltoides Asaphida オルドビス紀Sanchan
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Nileus transversus
Nileus transversus Llanvirn Series, Baoshan, Yunnan, China Ordovician 全長 42mm. 雲南省保山産。 頭部が大きめ、尾板が小さめ。全体に丸っこい印象です。
Illaenidae Nileus Corynexochida オルドビス紀Sanchan
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Paralejurus rehamnanus
Paralejurus rahamnanus Jbel Issoumour Morocco Devonian 全長 69mm 一般種ですが、なかなか高品位の標本です。頭部や尾板の皺が綺麗に観察でき、複眼が両側とも保たれており、小傷がわずかしかありません。このタイプは頭部の先端が少し窪んだ様になっており、Paralejurus dormitzeriとして流通しているのも見かけます。小種名は何が正しいのか?市場レベルでは混乱しているところがあります。
Styginidae Paralejurus Corynexochida デボン紀Sanchan
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Asaphellus tataensis
Asaphellus tataensis Tata, Morocco Ordovician 全長 208mm この地域からは、他では見られない様な大型個体が産出します。固い岩盤で、採取するのが大変だという事です。最後の写真は、普通のAsaphellusとの比較で、圧倒的な大きさであるのがよく分かります。そして良く見ると体の造りも少し違う様ですので、単に大型化したというのではなく、種類が違うのだと考えます。
Asaphidae Asaphellus Asaphida オルドビス紀Sanchan
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Hoekaspis
Hoekaspis Bolivia Ordovician 全長 98mm ボリビア産オルドビス紀を代表する種類です。ノジュールを割ったまんまなのが右側、クリーニングを追加したのが左側です。頭部の右前方の縁が少し欠けているのが残念ではありますが、両側の自在頬が良い位置に保たれている、なかなか入手が難しい標本です。
Asaphidae Hoekaspis Asaphida オルドビス紀Sanchan
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Apatokephalus
Apatokephalus incisus Fezouata Formation, Tahramte, Zagora Area, Morocco Lower Ordovician 背棘を含んで全長 39mm (背棘を含まないと 25.5mm) 長い頬棘と背棘、ギザギザの尾板が特徴です。体が中程で少しよじれてはいますが、全てのパーツが良く観察できます。希少種の完全体で、貴重な標本だと言えるでしょう。
Remopleurididae Apatokephalus Asaphida オルドビス紀Sanchan
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Asaphus kowalewskii
Asaphus kowalewskii Asery Level, Volkhov River, St. Petersburg Region, Russia Middle Ordovician 全長 74mm 長い眼が特徴的で、人気の種類です。カタツムリやナメクジを連想させる姿ですが、この眼は外骨格で出来ていますので、伸縮する訳ではありません。海底の泥あるいは砂の中に体を隠し、眼だけ突き出して周囲をうかがっていたのではないかと思われます。眼柄の長さにはバリエーションがありますが、体とのバランス的には、この個体ぐらいが標準的かと思います。最大とまでは言えませんが、本種としては大ぶりの立派な個体です。
Asaphidae Asaphus Asaphida オルドビス紀Sanchan
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Jianheaspis
Jianheaspis jiaobangensis Balang Formation, near Balang, Guizhou, China Lower Cambrian 全長 9mm 貴州省産。 2016年と比較的最近報告された種類です。ネット検索しても写真が出てくるのはAmerican Museum of Natural Historyの標本ぐらいで、あまり市場に出回ってはいない様です。頭鞍部の先端が少し飛んでしまっていますが、「割ったまんま」の良品と思います。いかにも初期の三葉虫らしい姿です。
Jianheaspis カンブリア紀Sanchan
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Vogesina lacunafera ✖️2
Vogesina lacunafera Bolivia Middle Devonian 写真1〜4: 全長 27.7mm 写真5〜8: 全長 31.5mm 頭部は丸っこい一方、尾部は、ほっそりした三角形をしています。あまり他に見ない姿をした三葉虫です。
Calmoniidae Vogesina Phacopida デボン紀Sanchan
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Pseudosphaerexochus
Pseudosphaerexochus sp. Taddrist Formation, Tafilait Region, Morocco Upper Ordovician 全長 62.5mm Joan Corbacho氏の著作”Moroccan Trilobites -Ordovician-“ p99に載っている標本です。ご本人から購入したものです。Eccoptochileに雰囲気は似ていますが、それよりも棘がほっそりとしています。また、尾板の最後端の棘が1本(Eccoptochileは2本、すなわちニ又)なのが、大きな違いかと思います。ただし、この二又かどうかというのが、一般的なPseudosphaerexochusとEccoptochileの鑑別点になっている訳ではない様です。
Cheiruridae Pseudosphaerexochus Phacopida オルドビス紀Sanchan
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Modocia sp.
Modocia sp. The Top of Wheeler Formation, Millard County, Utah, USA Middle Cambrian 全長 55.5mm Weeks FormationからのModocia comforti(当館未収蔵)に似ていますが、年代が異なります。Wheeler Formationの中では、Modocia brevispinaに似てはいますが、ちょっと異なって見えます。なにより、非常に大きい。この産地を専門とする供給元からは、新種の可能性があると聞いています。
Marjumiidae Modocia Ptychopariida カンブリア紀Sanchan
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Hexacopyge
Hexacopyge sp. Pupiano Formation, Baoshan, Yunnan, China Upper Ordovician 全長 32mm 雲南省保山市産。 ロシア産のRemopleuridesやモロッコ産のApatokephalusと同じ仲間ですが、それよりも大型です。母岩は大変柔らかくて脆く、欠損が生じやすいので、ところどころ欠けているのは仕方ないところです。頭部から尾部まで揃った標本で、特に良いのは、眼、特に右眼です。複眼が綺麗に観察できます。他の産地では複眼は観察できないので、貴重な事だと思います。
Remopleurididae Hexacopyge Asaphida オルドビス紀Sanchan