Glyphaspis capella
たまにはこんなマニアックな三葉虫はいかがでしょうか?
こちらはグリファスピス・カペラ (Glyphaspis capella) という種であります。
三葉虫にかなり詳しい方でも、???となるのではないでしょうか。産地もこれまたマニアックで、まさかのモンタナ州の産。恐竜化石ならありがちな産地ですが、三葉虫化石としては聞きなれない州であります。ローカル産地のマニアックな種であります。
写真では判断しづらいですが、体色は深い緑色の体色に辺縁はオレンジがかっており、色合いもまた独特です。体型は楕円形で15mmほどと小型。分類上は一応アサフスの仲間のようで、カンブリア紀の産である事も考慮すると、原始的なアサフスの一種である可能性はあるかもしれません。
ちなみに記載者はウォルコット (Walcott, 1916)。確証ないですが時代的には、バージェス頁岩で有名なチャールズ・ドリトル・ウォルコットなのではないかと思います。
一見質の悪い標本に見えますが、頭鞍や頬棘含め頭部の構造は割としっかりのこっていて、わずかに出回っている標本の中では、これでも実は保存状態は良い方です。
現在標本整理をしており、放出をするか否か迷いましたが、微妙な愛着があったのと、地味さ故に欲しがる方は現れないような気がして、キープする事に決めました。
Middle〜Upper Cambrian
Wolsey shale
Gallatin County, Montana
Glyphaspis capella
trilobite.person (orm)