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CASE YELLOW, 1940
ドイツ陸軍では、作戦名に色をつける伝統がある。 フランス本土侵攻作戦の赤作戦(ケースレッド)、ポーランド侵攻作戦の白作戦(ケースホワイト)、ロシア南部への夏季攻勢作戦の青作戦(ケースブルー)、そしてベルキー・オランダ・ルクセンブルグ・フランス北方への侵攻作戦、黄作戦(ケースイエロー)である。ドイツ名はファル・ゲルプ。 1940年5月10日、ドイツはベルキー・オランダ・ルクセンブルグからなる、いわゆるベネルクス三国に侵攻、これに対しフランス・イギリス連合軍はマジノ要塞を挟んでドイツ軍と対峙したが、ドイツ軍は防御が手薄のアルデンヌの森から装甲軍団を突破させ、フランス軍戦線を崩壊させた。イギリス軍はドーバー海峡まで押し込まれ、ダンケルクで孤立することになる。一方フランス国内ではドイツ軍がパリに無血入城し、6月14日、パリは陥落した。僅か1か月余りでフランスという大国がヨーロッパから消えたのだ。第一次世界大戦で失敗したドイツ軍が学習し、今まで考えられなかった新たな戦術、航空戦力と集中登用された装甲部隊が一体となって進撃する電撃戦を世界は知ることとなる。 『ケースイエロー、1940』は、1940年5月10日から6月中旬にかけてのドイツ軍のベネルクス三国への侵攻及びフランス北部への侵攻、それに続くフランス崩壊を、シンプルなルールでシミュレートしたゲームです。プレイヤーのひとりはドイツ軍を担当し、もうひとりは連合軍としてベルギー、イギリス、オランダ、フランス軍を担当します。ユニットの行動にはアクションチット方式を採用し、圧倒的な火力と速度で進撃するドイツ軍を再現しています。シナリオは、入門用の1ターンしなりをを含む4つが用意されています。 #黄作戦 #ファル・ゲルプ
ルールブック(?P) シナリオブック(?P) ユニット?個 22×34インチ両面ソフトマップ1枚 プレイヤーエイドシート1枚 6面体ダイス2個 4本 無し 作戦級ちょこ大佐
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FIRST BLOOD
1861年7月21日、バージニア州マナサスで発生した北軍と南軍の戦いは、第一次ブルランの戦いと呼ばれ、南北戦争最初の大規模陸上戦闘でした。南北戦争初期の戦いのため、両軍とも急遽集められた雑兵同士の戦いとなり、初めは北軍が優勢でしたが、やがて南軍が将軍の指揮により盛り返し、北軍をワシントンD.C.まで押し返し大勝しました。兵力で劣勢の南軍が初期の会戦で勝利したことは、その後に続く南北戦争を長期化させる要因となったのです。 第二次ブルランの戦いは1862年8月28日に南北戦争の東部戦線で発生しました。南軍リー将軍率いる北バージニア軍が、北軍のジョン・ポープ少将率いるバージニア軍に対して攻撃を開始、同じ場所で去年発生した第一次ブルランの戦いを上回る規模、兵数で行われます。南軍は、北軍の鉄道拠点にあった補給場所を占拠し、北軍に対して集中砲火を浴びせます。北軍はブルラン川の後方まで撤退し、今会戦も南軍の勝利で終わりました。 シミュレーションデザインインコーポレッド社(SDI)から発売された『ファーストブラッド』は、南北戦争初期の戦いのマナサス(ブルラン)における2度の戦いをシミュレートしたゲームです。南軍の勝利に終わったふたつの戦いを南北戦争独自のシステム(GBACWシステム)で見事に再現しています。 #南北戦争 #マナサスの戦い #ブルランの戦い
? GBACWシリーズ 作戦級 1Turn=? 1へクス=? 1Unit=?ちょこ大佐
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COMBAT COMMANDER EUROPE 2nd print
『コンバットコマンダー ヨーロッパ』は、第二次世界大戦の歩兵戦を戦術級で再現するシナリオ形式のゲームです。歩兵戦の戦術級と言えば先行する『アドバンスドスコードリーダー(ASL)』がありますが、あちらは膨大なルールで緻密に二次大戦の歩兵戦をシミュレートして支持を得ているのと対照的に、こちらは簡単なルールでプレイアブル、決してリアリティを追及しているわけではなく、”らしさ”を演出しています。どちらが優れているというわけではなく、目標とする方向性が違うだけです。 システムは歩兵戦カードゲームの名作『アップフロント』にへクスマップを加えていると言ったらイメージしやすいでしょう。移動、戦闘などの行動をとるためにはその行動用のアクションカードが必要で、手札になければ思った行動がとれません。手札というランダム要素によって戦場の不安定さ、戦場の霧を再現しています。また、ランダム性だけでなく、各軍のカードはその軍の特徴をよく表しており、”いかにも”という展開を見せてくれます。ASLが長らく戦術級歩兵戦の頂点に君臨していましたが、まったく正反対のアプローチにより、それと並ぶ名作が発売されたのは戦術級好きのプレイヤーにとっては僥倖と言えるでしょう。 人気のバロメーターとして、既にフランス軍・イギリス軍・イタリア軍が追加された第二弾『地中海エディション』、日本軍・アメリカ海兵隊が追加された第三弾の『太平洋エディション』らのエキスパンションキット、そして追加シナリオ集のバトルパックが第六弾まで発売されています。 #歩兵戦 #シナリオ形式 #カードドリブン
ルールブック1冊 シナリオブック1冊 カウンターシート3枚 17×22インチ両面マップ6枚 プレイヤーエイドシート4枚 トラックディスプレイ1枚 プレイングカード220枚 12本 コンバットコマンダーシリーズ 戦術級ちょこ大佐
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La Bataille D' Orthez
(執筆中) #ナポレオニック #ナポレオン戦争 #第六次対仏大同盟
? ? 作戦級 1Turn=? 1へクス=? 1Unit=?ちょこ大佐
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CAESAR
紀元前52年8月、ローマ帝国のガリア総督シーザーは、ローマ軍を率いてガリアに遠征し、ヴェルキンゲトリクス率いるガリア連合軍と戦った。アレシアの戦いである。 当時アレシアは2本の川に挟まれた丘の上にあり、天然の要塞となっていた。これを見たシーザー率いるローマ遠征軍は、このまま攻城戦を行うと多大なる犠牲が出ると判断し、アレシア全体を包むように高さ4mの土塁を周囲18㎞に渡って構築し、包囲戦、兵糧攻めを行った。僅か3週間で18㎞もの土塁を築けたのは、当時世界最高の土木・建築技術を持っていたローマのなせる業であった。包囲が完成した後、アレシアを包囲しているローマ軍の更に外側より、25万もの大軍のガリアの救援軍が到着し、4万にも満たないローマ軍との史上最大の二重包囲による戦いが行われた。苦戦したローマ軍であったが、兵の装備で上回るローマ軍と卓越したシーザーの指揮により、ガリアの大軍に打ち勝ち、ヴェルキンゲトリクスはローマ軍に降伏したのである。 この戦いの結果、シーザーのガリア遠征は終結し、ガリアは実質ローマの属州になったのである。 『シーザー エピックバトルオブアレシア』は、アヴァロンヒルクラッシックのひとつで、シーザーのガリア遠征のうち、アレシア包囲戦をシミュレートしたゲームです。クラッシックなので簡単なルールですが、特徴的なルールとしてガリア軍の番外移動ルールがあり、10か所ある番外エリアからガリア救援軍が登場することになります。ガリア軍は隣接する番外エリアから番外エリアに移動することができ、ローマ側はどの番外エリアにどんなガリア戦力がいるかわかりません。これにより、どの方向からガリア救援軍が登場するかわからず、ガリア軍によっては奇襲をどこから仕掛けるか腕の見せ所であり、ローマ軍にとってはどのように対応するか指揮の見せ所になります。 古代戦ならではのダイナミックな二重包囲戦が味わえるアヴァロンクラッシックの名作です。 #カエサル #シーザー #アレシアの戦い
1本 無し 作戦級 1Turn=? 1へクス=? 1Unit=?ちょこ大佐
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The Korean War
1950年6月25日、中国及びソ連の支援を受けた朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、国境線である38度線を越えて大韓民国(韓国)に侵攻を開始した。朝鮮戦争の始まりである。 北朝鮮軍はソ連から貸与された最新鋭戦車T-34を繰り出し、対戦車装備を持たない韓国軍はなすすべもなく撤退していった。また、この当時韓国軍は1両の戦車も所有していなかった。そのため、開戦後僅か3日で首都であるソウルが陥落、敗走に次ぐ敗走によって8月には韓国軍は釜山まで撤退し、朝鮮半島全域が北朝鮮軍の手に落ち、韓国が消滅するのも時間の問題であった。 朝鮮半島が共産主義国家になるのを恐れたアメリカは、戦後処理のために日本にいたマッカーサーに命じ軍を出撃させた。マッカーサーは、伸び切った北朝鮮軍の補給線を絶つために、陽動作戦の後、9月15日に後方の仁川への上陸作戦(クロマイト作戦)を敢行、これを成功させ反撃に転じる。上陸作戦成功後、引き続き行われたスレッジハンマー作戦により、アメリカ、イギリス、韓国を中心とした国連軍は大規模な反撃を開始、補給線の伸び切った北朝鮮軍を押し返した。戦況は一変し、9月28日にソウル奪還、続けて38度線を突破して北朝鮮領に攻め入った。そして10月20日には北朝鮮の首都である平壌を占領、今度は北朝鮮という国が消滅する危機に瀕した。 北朝鮮が消滅し、朝鮮半島全体が資本主義国家になるのを恐れたのがソ連である。当時、アメリカとソ連はそれぞれの主義を抱えて世界を二分しており、引くに引けない立場であった。かと言って直接対決は第三次世界大戦の引き金となるため、ソ連は朝鮮戦争では北朝鮮軍に対して武器供与に留めていた。しかし朝鮮半島資本主義化が現実味を帯びてきた状況を見て、ソ連は中国に対して北朝鮮を援護するように求めた。ソ連に近しい中国はこれに応じ、表立った正規軍の人民解放軍ではなく、人民解放軍を人民志願軍と呼称し、義勇兵として参戦させた。義勇兵として参戦した人民志願軍は約100万人、有利な装備の国連軍対物量で押す中国軍の戦いが始まった。これにより国連軍は38度線まで押し戻され、再び平壌は北朝鮮が奪還した。 何度も何度も攻勢劣勢が逆転したこの戦いも遂に小康状態に陥り、これ以上の戦争継続は世界大戦を引き起こすというアメリカおよびソ連の危惧の元、1953年7月27日、両国に休戦協定が結ばれるのである。 あくまで休戦のため、未だに戦争は終結しておらず、停戦状態のままである…。 『コリアンウォー』は、朝鮮戦争が勃発した1950年6月25日から戦線が落ち着く1951年5月までの1年間をシミュレートするゲームです。朝鮮戦争自体が攻防の反転が激しく、また中国が参戦してからは全く戦争の様相が変わったため、朝鮮戦争全体を扱ったゲームは非常に少なく、貴重な作品と言えます。また何度も攻勢が逆転する朝鮮戦争の動向がよく再現されており、ベテランゲーマーからは評判が高いのですが、日本では正当な評価がされず、埋もれた名作となっています。1984年にエポックから発売された『朝鮮戦争』が一部団体からのクレームにより発売中止に追い込まれるという事件が起こっており、その後発売されたこのゲームも同じテーマを扱っていたため、避けられたという一面もあるのかも知れません。発表された時代が悪かった不遇の名作と言えるでしょう。 #朝鮮戦争 #クロマイト作戦 #スレッジハンマー作戦 #代理戦争
6本 無し 作戦級 1Turn=1ヵ月 1へクス=12㎞ 1Unit=師団ちょこ大佐
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La Grande Armee(大陸軍)
「アウステルリッツの戦い」 1805年、ヨーロッパではフランスに対し第三次対仏大同盟が結成される中、ナポレオンはイギリスへの上陸を計画し、ブローニュに18万の将兵を終結させた。これに対し対仏大同盟のオーストリア軍7万がバイエルンに侵攻、ナポレオンは軍を回してこれを包囲、降伏させた。ナポレオンはそのままウィーンに入城するが、大同盟はロシア軍とオーストリア残軍を結集して決戦を挑む。ナポレオン軍7万に対し、ロシア・オーストリア8万と不利なフランス軍だったが、芸術的なまでのナポレオンの用兵指揮によってフランス軍が勝利した。この戦いはフランス、ロシア、オーストリア三国の国王が戦場に揃っていたため、三帝会戦とも呼ばれている。 「イエナアウエルシュタットの戦い」 1806年、それまでヨーロッパでは中立的立場を取っていたプロイセン(後のドイツ)だったが、フランスの覇権が中部ドイツまで及ぶに至って危機感を抱き、イギリス・ロシア・スウェーデンと共に第四次対仏大同盟を結成した。そして単独でフランスに戦いを挑むのである。しかし、フランスはイエナ・アウエルシュタットの戦いでプロイセン軍を壊滅させ、その勢いのままベルリンに入城、大陸封鎖令を発令して経済的にイギリスを追い込もうとした。そしてフランス軍はプロイセン国王を追って東プロイセンに進撃、救援に来たロシア軍とアイラウで激突した。 「エックミュールの戦い」 1809年、ナポレオンがスペインとの抗争で苦戦しているのを見てオーストリアはイギリスと再び第五次対仏大同盟を結び、バイエルンへと侵攻した。ナポレオンはこれに迅速に対応し、エックミュールの戦いでオーストリア軍を撃破し、ウィーンに入城した。続くアスペルン・エスリンクの戦いでは、ナポレオンは自身が軍を率いての初めての敗北をオーストリア軍に喫した。しかし、このままではすまされないとフランス軍は再びワグラムにてオーストリア軍と激突、これを撃破した。 『ラ・グランドアーミー』は、ナポレオン戦争をキャンペーンレベルで再現するゲームです。ゲームには3つのキャンペーンが含まれており、1805年のフランス軍がブローニュに終結してからアウステルリッツの戦いでロシア・オーストリア軍を撃破するまでの期間、1806年のプロイセンとのイエナアウエルシュタットの戦いの前後1年間、1809年のオーストリアとのエックミュールの戦いを含む前後1年間をキャンペーンレベルで再現しています。ナポレオンが一番ナポレオンらしかった年代、フランスを囲んですべてが敵国という当時のヨーロッパにおいて、四面楚歌の状態での縦横無尽のフランス軍の活躍を再現できます。 #対仏大同盟 #ナポレオン #ナポレオニック
3本 ? 作戦級 1Turn=10日 1へクス=15㎞ 1Unit=師団ちょこ大佐
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U.S.N.
『U.S.N.』は、S&T#29号の付録ゲームで、1941年から1943年までの太平洋の空、陸、海戦の架空戦を再現します。各ヘクスは200マイル以上を表し、各ターンは1週間のオペレーションを表します。 陸上ユニットカウンターは、師団または連隊を表します。 航空ユニットは、10の倍数の飛行機を表します。マップはハワイの東からジャワの西まで、実質的に太平洋全体が表示されます。 ゲームには、3つの「キャンペーン」ゲームと3つの短い「ミニ」シナリオがあり、珊瑚海海戦、ミッドウェイ、ソロモン沖海戦などがあります。 #太平洋戦争 #海戦
6本 無し 作戦級 1Turn=1週間 1へクス=200マイル 1Unit=1艦/連隊/100機ちょこ大佐
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Wabbit Wampage
『ワビットワンページ』は、プレイヤーがブラウンさんの農場で農夫ブラウンと凶悪ワビット達に分かれ、1年を通じてニンジンを育てたり、建物を破壊したり、相手を攻撃したりして得点を競う、2~4人で遊べるブラックジョークのマルチプレイヤーゲームです。ルールでは凶悪ウサギ=War+Rabbit=ワビットと記載されており、また、バグバニーとも書かれています。バグバニーと言えば、かの有名なバックスバニーを想起させ、そう思ってイラストを見ると…。似ています。バックスバニーのパロディゲームととらえてもいい感じです。 1ターンは各季節に分かれており、春には畑を耕し、夏にはニンジンを備蓄し、秋には敵を叩き、冬には建物を破壊してそれぞれ勝利ポイントを稼ぎます。最終的に一番勝利ポイントを獲得したプレイヤーが勝者となります。 翌年には『ワビッツワベンジ』という続編も発売されました。 #ワビッツ
ルール(4P) ユニット?個 マップ4枚 カード?枚 8面体ダイス2個 無し 無し 戦闘級ちょこ大佐
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Liberty of Death:The American Insurrection
アメリカ独立戦争は、1775年から1783年にかけて行われた、アメリカ東部海岸でのアメリカ東部沿岸イギリス植民地領13領とグレートブリテン王国の戦いです。この戦いによって、イギリス植民地領(後にアメリカ合衆国を宣言)はイギリス本国からの支配から脱し、政治的独立を果たしました。翌年、アメリカ独立宣言を発して、正式にアメリカ合衆国が発足しました。戦争序盤はイギリスがその優勢な海軍力を活かして東海岸の都市を制圧していましたが、フランスがアメリカについて参戦し、資金提供などの援助をし、続いてスペイン、ネーデルランド連邦共和国(後のオランダ)もアメリカに協力しました。1781年、フランス海軍がチェサピーク湾での戦いに勝利し、続けてヨークタウンの戦いでアメリカフランス連合軍がイギリス軍に勝利し、実質的な戦闘は終了、アメリカ合衆国の勝利となりました。 『リバティオブデス:アメリカ独立戦闘』は、アメリカ独立戦争での東海岸での戦いをGMT社のCOINシステムで再現したゲームです。COINシステムとは、Countrer Insurgency(反乱鎮圧、対ゲリラ活動)の略です。GMT社が2012年にCOINシリーズ第1弾として発売した「Andean Abyss(アンデスの深淵)」(1990年代のコロンビアでの反乱をシミュレートしたゲーム)で採用されたシステムです。その後COINシリーズは現時点で11弾まで発売されていて、特徴としては非対称の陣営同士(政府軍とゲリラ等)の対戦を再現するのに向いており、4人ぐらいまでの陣営を扱ったマルチプレイシステムでありながらソロプレイにも適しているという、ぼっちの味方のようなシステムです。『リバティオブデス:アメリカ独立戦闘』はCOINシリーズ第五弾にあたります。 #独立戦争 #自由か死か #COINシステム #COINシリーズ
? COINシリーズ#5 戦略級 1Turn=? 1エリア=? 1Unit=?ちょこ大佐
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CIVILIZATION(文明の曙)
『文明の曙』は、おおよそ紀元前8000年頃の農業の発明から紀元前3世紀中ごろのローマの出現までの古代文明の発展をテーマにした2~7人用のシミュレーションゲームです。それぞれのプレイヤーは東地中海と中近東の地図上の国を指導し人々とその文明を最良の所へ導くのが目的です。国同士の戦いは二次的要素で、あくまで自国の文明の発展が主な目的になります。舞台こそ地中海沿岸ですが、そういった意味ではウォーゲームではなく、ヒストリカルでもなく、人類国家の発展を抽象的に再現したシミュレーションゲームとなります。 このゲームを構成する特徴としては、文明カードと貿易カードがあります。文明カードはその国がどこまで文明が発展しているかを表すもので、「神秘主義」から始まり「窒業」「音楽」「建築」「土木工事」などがあり、自分の所有している貿易カードの点数、宝物の点数、そして既に所有している文明カードの点数により購入することができます。文明カードは、正しい文明ルートをたどる限り、既に所有している文明カードが、新たに入手する文明カードを購入するときに有利に働きます。貿易カードには、「粘土」「鉄」「塩」「香辛料」などがあり、貿易フェイズにプレイヤー全員で交換交渉を行います。自分の交換できる貿易カードの種類、枚数を宣言し、他のプレイヤーがそれに応じれば交換することができます。この際、全ての情報を言う必要が無く、例えば塩3枚と銅2枚を貿易に出すときには「塩5枚!」と宣言し、貿易に出すカードのうち、一番多い種類を宣言します。戦闘よりもこの貿易交渉が重要であり、うまく交渉し、うまく文明を進めたプレイヤーがプレイを有利に運び、最終的には歴史進歩チャートの最後のマスまで一番最初に進んだプレイヤーが勝者となります。 そういった意味では40年前の作品でありながらプレイ感は現在のドイツゲームに近く、今なお色褪せないテーマのゲームと言えるでしょう。 #文明の曙 #シビライゼーション #古代文明
ルール(20P) 歴史進歩カード マップ1枚 プレイングピース9セット 貿易カード74枚 文明カード72枚 プレイヤーマット7枚 順番決めカード7枚 1本 無し 戦略級ちょこ大佐
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関ヶ原
1598年8月18日、天下を獲った秀吉が62歳の生涯を閉じた。そして熾烈な跡目争いが始まった。 秀吉の死により、第二の実力者として脚光を浴びたのは家康だった。家康は、秀吉の家臣が武人派と文官派に分かれて対立・反目しているのを利用し、武人派の諸大名の懐柔と買収を始めた。これは秀吉の死の直前に交わされた五大老・五奉行間の誓約書に背くものであったが、諸大名は家康の権勢を恐れて誰もなにも意見できなかった。しかし、これを放置していては豊臣政権が崩壊しかねないと危惧したのは近江城主石田三成である。家康と残りの四大老・五奉行の間には一応和議が成立したが、五奉行の一人であった三成は、家康は本質的に豊臣の敵であると認識し、その排斥を画策し始めた。家康はその後も着々と武人達の人望を集めるとともに、戦が起こることを望んでいた。そう、秀吉亡き後の首座に着くものを決める戦いを。それには家康を憎む勢力の筆頭、石田三成に兵を起こさせるのが一番だった。そして、チャンスはやってきた。五大老の一人上杉景勝が自城の修理や武器の購入をしていたことに目をつけ、謀反の意志ありと断罪して景勝に上洛を命じた。無理な命令に従えなかった景勝に対し、家康は武人派の武将に銘じて景勝討伐の兵を挙げさせた。これを不服として、三成は大阪方で兵を挙げた。これに対し家康は小山で軍議を開き、西上して三成の軍を破ることを決議した。ここに、日本を東西に分けた大合戦が避けられないことが決まった…。 慶長5年(1600年)9月15日、徳川家康率いる東軍と、石田三成率いる西軍は美濃の国西端の関ケ原で激突した。天下分け目の関ケ原の戦いである。この合戦で東軍は、6時間に渡る激闘の末西軍を撃破し、家康は実質的に豊臣の天下を奪い取ったのである。 「関ケ原」は、関ケ原の戦いをテーマとしたシミュレーションです。しかし、合戦そのものだけをシミュレートしたものではなく、実際の関ケ原の戦いがそうであったように、家康側と三成側の事前工作を重要な要素としてゲームに取り入れています。実際に関ケ原で両軍が対峙した時、参加武将たちの大半は心に動揺を抱えていました。それは、それらの武将に対する家康側と三成側の事前工作が原因です。例えば、西軍が毛利輝元・豊臣秀頼の出陣参戦に成功していたならば、小早川秀秋は裏切らず、更に東軍武将の中から西軍に寝返るものが出ていてもおかしくなかった筈です。両軍共信頼しきれない味方を連れての合戦、それがこの関ケ原の本質であり、このゲームをプレイすることによってそれを実感できるでしょう。 #関ケ原 #裏切り
ルール(46P) ユニット?個 マップ1枚 恩賞カード?枚 武将カード?枚 情報カード?枚 戦闘・移動表2枚 調略表2枚 2本 エポックワールドぅオーゲームシリーズ#5 戦略級ちょこ大佐
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ファイティングゼネラルパットン
「ファイティングゼネラルパットン」は、1986年にアドテクノスから発売された「走れ!パットン」から、バルジの戦いで最大の激戦地になったバストーニュの攻防を再現した「バストーニュ救出作戦」と、枢軸軍の敗戦がほぼ決定した後、戦後を見据えてチェコスロバキア国境を越えて侵攻したパットン第3軍とソ連軍の激突を描いた架空戦「プラハ侵攻作戦」の2本のシナリオを再録したゲームです。最大の魅力は、砲爆撃、移動、戦闘を繰り返すだけのシンプルなシステムながら事前の砲爆撃で前線の敵軍を混乱または撃破し、混乱した敵部隊が失った支配地域から突破を図るという、実際の戦場の展開を再現し、かつプレイアブルなシステムを両立させている点である。2つのシナリオとも、当時日本よりもアメリカで評価されていた名作。 #パットン #バルジの戦い #架空戦 #アメリカ軍VSソ連軍
2本 旧アドテクノス再販企画第一弾 作戦級 1Turn=半日 1へクス=2㎞ 1Unit=大隊 / 1Turn=1日 1へクス=7.5㎞ 1Unit=連隊~師団ちょこ大佐
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史上最大の侵略
ウルトラセブンは、1967年10月1日より、1968年9月8日までTBS系TVで放映された円谷プロ&TBS制作の特撮ヒーロー番組です。全49話ですが今では不幸な事件により全話見ることができません。もう、50年以上前の番組ですから見たとこが無い方が多くいると思いますが、オジサン的にはドストライクです。他のヒーロー番組と違い、なんだか難しく、そして怖かったことを覚えております。 大人になって色々な事情を知り、改めて見ると本当にすごい番組だったんだなぁと感慨ひとしおです。 「史上最大の侵略」は、ウルトラセブン全49話を1話ごとに侵略星人を倒して攻略するキャンペーンゲームタイプの同人ゲームです。このゲームを知るまでは、はっきり言って同人ゲームを見下していました。ゲームはプロが作るもの、そのプロでも時々外したゲームを作るのに、ましてや素人が…という典型的な食わず嫌いだったのですが、このゲームを知った時には衝撃が走りました。そして、同人ゲームを初めて自分のお金を出して購入しました。プレイしてみて、プロもアマの無いなぁ、才能ある人はやっぱりすごいものをつくるんだ。としみじみ思いました。何と言っても、その題材の取り上げ方の着想点が素晴らしいです。各話の特徴を生かしつつ、ウルトラセブンだけでは勝てない、ウルトラ警備隊だけでも勝てない、両者協力し合って初めて地球の平和を守れるのだという、本来の番組のテーマまでを内包したシステムには感心しきりです。 ウルトラセブンを知らない人にも一度は遊んでほしい一品です。 同人ゲームで版権に絡んでいることに対しては一言いいたいことはあるのですが、もしかして許可を取っているかも知れないので何も言わないでおきます。ゲームの素晴らしさに免じて。 #ウルトラセブン #同人ゲーム #史上最大の侵略
ルールブック1冊(3P) 侵略カード45枚 インフォメーションカード7枚 イベントカード20枚 隊員カード7枚 兵器カード6枚 カプセル怪獣カード11枚 ウルトラセブンカード1枚 侵略マーカー30枚 ダメージマーカー13枚 エリアマーカー6枚 エネルギーマーカー2枚 3本 同人 戦術級カードゲームちょこ大佐
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Damocles Mission
1988年9月15日、ガラパゴス島上空の静止軌道に、外宇宙より未知の人工物が飛来した。これは人類に害をなすものなのか、友好的なものなのか?あらゆる手段でその飛来物の調査を試みたが失敗、何も情報を得ることができなかった。大統領は最後の手段として、様々な分野から優秀な人材を選抜してその人工物への潜入調査を命令した。 「ダモクレスミッション」は、地球の上空に浮かぶエイリアンクラフトを探索調査するソリティアのパラグラフゲームです。マップは無く、移動するたびに無数のタイルを引き、シャトル内部の構造を把握していきます。タイルにはシャトルの動力をつかさどる動力タイル、謎の部分を解明する情報タイル、他のタイルと連動して動作するタイルなどに分類され、現在の状況によってタイル内の機器を操作して謎を解明していきます。「パンドラ号の航海」によって始まり、「ステンレススチールラット」により昇華し、この「ダモクレスミッション」によって遂に完成した、SPI渾身のパラグラフ形式の謎解きゲーム、SFファンなら必プレイの傑作です。 #ダモクレスミッション #謎解き #SF
1本(パラグラフ形式) 無し パラフラフ形式SFアドベンチャー 1Turn=? 1へクス=? 1Unit=?ちょこ大佐