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グリコの喫茶店
明治や森永、不二家といった菓子メーカーが直営店を各地で経営していたのは、手元に残っているマッチラベルや戦前雑誌の広告などで分かってはいたのですが、グリコもやっていたとは。 しかし、グリコの公式サイトを覗いてみましたが、そこには直営喫茶店についての記述はなく、詳細は不明です。 場所は省線三ノ宮駅構内とあるので、何らかの読み物や資料、当時の汽車時刻表の広告なんかに載っていたりするのかもしれませんが… ただ、たどり着いたある個人ブログには、戦後、国鉄時代の「喫茶グリコ」のマッチ箱を公開しているところがあり、所在も同じ三宮駅構内とありますので、今回の「グリコ喫茶室」が戦後のある時期までは同じ駅構内にあったことだけは分かりました。 #マッチラベル #昭和レトロ #戦前 #喫茶店 #グリコ
マッチラベル 神戸 戦前showa_express
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お菓子は車でやってくる
製菓会社の中でも喫茶やレストランを現在も残している貴重な不二家。 会社を始めた方の名字「藤井」の「藤」と富士山の「富士」の読みに、二つとないという意味の「不二」という字を当てたのが始まりとのことです。 会社概要によると、早くも明治43年にはクリスマスケーキを売ってたんですねえ。 戦前の明治や森永はキャンデーストアとかベルトラインという直営や系列店舗や飲食店が各地にありましたが、不二家もご多分に漏れずあちこちに進出していました。 しかしこのマッチラベルは訪問販売の車。 明治などは期間限定で「キャンプストア」という臨時店舗を海水浴場近くに出したりしていたようですが、移動販売車の広告は手持ちではこの不二家のものだけです。 さすがに生菓子は温度管理や道路の整地状態からやらなかったとは思うのですが、チョコレートやキャラメルを積んで、祭りや運動会などに出張していたのでしょうか。 言ってみれば、石焼き芋リヤカーの発展形。 この車を見た子どもたちは目を輝かせて取り囲んだんでしょうね。 #マッチラベル #戦前 #不二家
マッチラベル 名古屋 戦前showa_express
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チョコやキャラメルで蓄音機を当てやう
問題はチョコやキャラメルの空き箱がいくつ必要なのか。 応募方法も不明なので、書いてあるとおり「詳しくは当店にお問い合わせ」する必要があるのね。 また、明治製菓のキャンペーンなのか、金沢の直営売店のみの催しだったのか。 箱の内側に当たり外れが印刷されていたり、あるいは当たり札が封入されるような大規模なものだったなら金沢売店のみでは不可能だろうし、いまいちナゾですね。 サックというと袋ものや指サック、コンドームを連想しがちですが、当時はこういった小箱のこともサックと称していたようで、マッチラベル含む広告類で散見されます。 #マッチラベル #戦前 #昭和レトロ #明治製菓 #金沢
マッチラベル 石川/金沢 戦前showa_express
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旗日だった1月5日
1930年1月のカレンダーがついている上野風月堂のマッチラベル。 今でこそ正月三が日の1月3日までは休みですが、このカレンダーは2日が普通の日になってますね。 どうやら昔は普通に1月2日は仕事始めだった様子。たまりませんね。 その翌日の3日はまた旗日で、調べてみたらこの日は宮中祭祀のひとつの「元始祭(げんしさい)」。 現在の祝日ではないけれども、宮中では今も行われている祭儀で、コトバンクによると「宮中三殿で天皇自ら皇位の元始を祝い,皇祖以下祖霊,諸神をまつる祭儀」ということらしい。 普通に3日まで正月休みだから、意識してないとなかなか気づきませんね。 その2日後の5日にはまた旗日のマーク。 調べたらこれも宮中行事の「新年宴会」の日で休日でした。 休日扱いだったのは、どちらも昭和23(1948)年まで。 昭和一桁生まれの人に聞いたら「そういや休みだったな」とのことで、昭和は遠くなりにけりなのです。 #マッチラベル #戦前 #菓子店 #カレンダー #風月堂
マッチラベル 東京/上野 戦前showa_express