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さつき(150グラム包)
「さつき」は、意匠背景を黒に塗りつぶし、白抜きでさつきの花を描き、葉と枝に緑色を配するなど、少ない色数で蒔絵を思わせるデザインに仕上げてあります。当初は、葉の部分にも茶色で葉脈を印刷していましたが、のちに省略されました。色数が落ちて「深み」が無くなったという評もされましたが、淡色で日本画風を基調とする刻み銘柄の意匠の中では、異彩を放つ存在でもあります。 1932年10月1日~ ☆メートル法施行により40匁包より改装 85銭で発売開始 1936年11月11日~ 95銭へ価格改正【画像1】 1938年1月31日~ 1円5銭へ価格改正 1939年11月16日~ 1円25銭へ価格改正 1939年10月には製造中止 【画像2】本品は95銭で発売されて、2度の価格改正を経験している。横長スタンプが1円5銭への改正印、手書き文字が1円25銭への改正表示。約3年を経過しているが、品質はどうだったのか気になる。
横型 不明 1939年10月(製造中止) 1932年10月1日shirotanino
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あやめ(150グラム包)
銅版印刷の技術がもっとも冴えた意匠として、よく取り上げられる銘柄である。パターンとして描かれたあやめは、横線の幅を変えて濃淡を表現し、また円形内にあしらわれたあやめは線描と塗りつぶしの2種を用いて微妙な遠近をよく表現している。 【画像1】1932年10月1日~ 65銭で発売開始 ☆メートル法施行により40匁包より改装 ・1936年11月11日~ 75銭へ価格改正 ・1938年1月31日~ 85銭へ価格改正 ・1939年11月16日~ 1円10銭へ価格改正 ・1939年10月には製造中止 【画像2】部分拡大
横型 不明 1939年10月(製造中止) 1932年10月1日shirotanino
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白梅(150グラム包)
寒月の夜空と、それに咲く白梅という日本画的情景をみごとに線描でまとめた、タバコ意匠の傑作との評価が高い「白梅」。 専売制度開始以来の銘柄で、刻みタバコの最高級品ではありませんでしたが、愛好者が多かったことで知られています。作家幸田露伴(1867-1947)が逝去した際に、すでに製造されていなかった本銘柄を、小林勇(1903-1981、幸田露伴の担当編集者・女婿、のち岩波書店会長)が捜しまわったというエピソードがあります。 1932年10月1日~ ☆メートル法施行により40匁包より改装 1円25銭で発売開始 1936年11月11日 1円40銭へ価格改正【画像1】 1938年1月31日~ 1円65銭へ価格改正 1939年11月16日~ 1円90銭へ価格改正 1939年10月 150g入製造中止
横型 不明 1939年10月(製造中止) 1932年10月1日shirotanino
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なでしこ(40匁・150グラム包)
1906(M39)年8月1日~ 「煙草専売局」銘、濃灰色用紙包装。20銭で発売開始 1907(M40)年10月1日~ 「専売局」銘へ変更 1907(M40)年12月28日~ 24銭へ価格改正、白色包装紙へ変更【画像1】 1917(T06)年12月1日~ 26銭へ価格改正 1919(T08)年8月6日~ 30銭へ価格改正 1922(T11)年10月1日~ 28銭へ価格改正 1925(T14)年11月7日~ 32銭へ価格改正 1932(S07)年10月1日~ ☆メートル施行、150gへ改装【画像2】 様式改正時不明 専売局証票を左側面に変更 1939(S14)年11月16日~ 45銭へ価格改正 1939(S14)年10月製造中止 [1985 日本専売公社]
横型 不明 1939年10月(製造中止) 1906年8月1日shirotanino
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はぎ(40匁包・150g包)
1905(M38)年4月1日~ 「煙草専売局」銘、セピア用紙にて24銭で発売開始 1907(M40)年10月1日~ 包装用紙を白紙に変更 1907(M40)年12月28日~ 30銭へ価格改正【画像1】 1917(T06)年12月1日~ 34銭へ価格改正 1919(T08)年08月6日~ 42銭へ価格改正 1922(T11)年10月1日~ 40銭へ価格改正【画像2】 1925(T14)年11月7日~ 45銭へ価格改正 1932(S07)年10月1日~ ☆メートル法施行により40匁包より改装【画像3】 出現時期不明 専売局証票位置変更【画像4】 1939(S14)年11月16日~ 55銭へ価格改正 ・1939年10月には製造中止
横型 不明 1939年10月(製造中止) 1932年10月1日shirotanino