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アルカディア(5本入)
「アルカディア:Arcadia」はギリシャにある実在の地名であり、古来より「牧人の楽園」と称され、そのことより後代に「理想郷」の代名詞となった。 「角笛を吹く羊飼い(アルカディア人)」のデザインは、従来の葉巻とは一線を画したデザインであり、銘柄に親しみを持たせていると同時に、喫煙を愉しむ穏やかなひとときを象徴させている。 上巻葉にカンデラ葉もしくはハバナ葉グリーンを使用し、国産葉巻には珍しく深緑色を呈していた。パッケージ表面「Arcadia」を、深緑地に白抜き文字でデザインしてあるのは葉色を象徴させている。 また本品は「恩賜葉巻」のベースともなっており、2004年3月に廃止されたが、その時点では「グロリア」よりも上級品として扱われていた。 【画像1‣2】1976年3月1日~ 1000円(1本売200円)で発売開始 ・1980年4月22日~ 1100円へ価格改正 【画像3】1980年 6月1日~ ☆専売公社社章変更 ・1983年 5月1日~ 1150円へ価格改正 ◎日本たばこ産業株式会社発足 【画像4】1985年4月1日~ 【画像5】シガーリング。表面画像をシルエットにしてある。 ・2004年、JTによる葉巻国内生産が終了した際に廃止された。
サック型紙箱 田中 晋 2004年3月 1976年3月1日shirotanino
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エプソン(20本入)
1973年以降、それまで輸入品であった「オールド スプレンダー・マールボロ・ベンソン&ヘッジス・アスター」の4銘柄が、「クロスライセンス契約」に基づいて国内で製造・販売されることになった。それら契約は、国際的なタバコ市場での競争力を高めるため、技術交換などの目的で結ばれた。そうした世界的な流れと、軽さ追求の中で言われ出した「本格派への回帰」が、より深い喫味のある銘柄を求めた。そして「世界に通用する本格派」の名にふさわしい銘柄として「エプソン」は生まれた。 名称「エプソン EPSON」は全くの「造語」で、国際的に通用することを考慮しての命名である。エンブレムには鳳凰を用いて日本風としながら、伝統的な英国タバコの風合いを意識した「硬派」なデザインとなっている。 【画像1】1976年3月10日~ 170円で発売開始 【画像2】☆包装形態追加 ・1980年4月22日~ 200円へ価格改正 【画像3】1980年6月1日~ ☆専売公社証票変更 ・1983年5月1日~ 220円へ価格改正 ◎日本たばこ産業株式会社発足 【画像4】1985年4月1日~ ・1986年5月1日~ 240円へ価格改正 ・1994年8月製造中止 【画像5】鳳凰と王冠を組み合わせたロゴマーク
U字2型・スタンダード型 田中 晋 1994年8月 1976年3月10日shirotanino
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飛鳥(50g缶入)
国産パイプタバコの「最高級品」として発売された。 初めてタバコがもたらされた「安土桃山時代」から、銘柄「桃山」の名が採用されたことに倣い、その「桃山」を超えるものとして、大陸から多くの文物が寄せられた「飛鳥時代」からその名が採用された。 明るい白地に、八角形の唐草飾り枠を構成し、細めの明朝体とイタリック体でまとめた文字ロゴを調和させ、本品のもつ高級感をよく表現している。 国産パイプたばことしては、初めて「ラタキア葉」を用いるなど、世界に通じるものを志向した銘柄であったが、2004年に国内生産・販売終了となった。以降はデンマークのマックバレンに製造を委託し、輸入品として現在も「飛鳥・プレミアム(100g)」として販売継続中である。 【画像1】1973年3月25日~ 400円で発売開始 ・1975年7月頃 ☆新価格品表示「np」マーク入り ・1975年12月18日~ 600円へ価格改正 ・1980年4月22日~ 660円へ価格改正 ・1980年6月1日~ 専売公社証票変更 ・1983年5月1日~ 710円へ価格改正 ※1964年の東京オリンピックの際、記念銘柄の候補に「飛鳥」があげられたことがある。
平型丸缶 田中 晋 1973年3月25日shirotanino
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ジャスト(20本入)
発売当時の販促ポップには「出ましたニッポン新記録」とある。喫味の軽さについて、これまでの軽さを更新したことを示している。それまで一番軽かったのはジャーマン・ブレンドの「カレント」で、この「ジャスト」もともにジャーマン・ブレンドである。フィルター付きタバコについて、1970年代以降の銘柄を紹介するごとに、「喫味の軽さ」を特筆しているかの感があるが、両切タバコ衰退期のフィルター付タバコの歴史は、喫味のバラエティ深化と軽さ追求の歴史でもあったような気がする。 デザインの一部に商品名とともに「mildマイルド」の単語を用いた最も早い例である。 【画像1】1976年11月16日~ 170円で発売開始 【画像2】【画像3】 ☆印刷時の版型の相違か、周囲を取り巻く金線に長短がある 【画像4】1977年9月1日~ ☆包装形態追加 ・1980年4月22日~ 200円へ価格改正 【画像5】1980年6月1日~ ☆専売公社証票変更 ・1983年5月1日~ 220円へ価格改正 ◎1985年4月1日 日本たばこ産業株式会社発足 ・1986年5月1日~ 240円へ価格改正 ◎新社章「JT」 【画像6】1988年10月~ ☆価格記号HG-24。 【画像7】1997年以降 ☆警告文面の枠が外されて拡大される ・1998年12月1日~ 260円へ価格改正 ・2002年6月廃止 [1985 東洋経済] [2008 たば塩]
スタンダード型・U字2型→スタンダード型 田中 晋 2002年7月 1976年11月16日shirotanino
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ハイライト(沖縄向け20本入)
沖縄地域に限定して発売された。 発売から終売まで80円。 ただし明確な製造中止・廃止時期は不明 【画像1】 【画像2】 【画像3】
田中 晋 不明 1973年11月1日shirotanino