呑べえにもオススメ ~ 菊の世酒造

初版 2024/08/25 14:23

改訂 2024/08/27 11:25

明治村5丁目、「菊の世酒造」にやって来ました。

この大きな建物は明治元年(1868)頃に、現在の愛知県碧南市新川に穀物蔵として建てられ、明治28年(1895)に刈谷市に移されました。昭和44年に解体され、昭和58年に明治村に移築されました。一般的に酒蔵は大規模な建物になることが多いといわれます。

この酒蔵も木造2階建ての桟瓦葺きに梁間9間(約16.3m)、桁行き18間(約32.7m)、幅2間(約3.6m)の庇がついた大変大きな建物です。

立派な石垣の上に建てられています。

実はこの建物、地上部分の半分と地下を鉄筋コンクリート造とし、明治村の収蔵庫として使用しています(収蔵庫は非公開)。

入口横に置いてある直径2メートルほどの大桶。

倉の入口の立派なしめ縄。酒造りはやはり神聖な仕事なのでしょう。

広大な庫内には酒造りに関する資料がたくさん展示されています。

一尺を超える柱。これだけ大きな建物を支えるために、頑丈な栗材を用いたようです(あくまで私の個人的な印象です)。

天井の梁も太くて立派。

移築の様子を写した写真が貼られていました。

明治村の建物より当時の菊の世酒造は、はるかに大規模な酒蔵であったことが分かります。

とんでもない大工事だったことが写真からも分かります。

当時の菊の世酒造の看板。

明治31年 酒蔵米買入等 日家榮(ひかえ)

明治11年 御布達御控

巨大な酒樽。

麹室…製麹(せいぎく) をする部屋です。
麹菌の発育しやすい高温多湿の状想を保つため、 麹は外気を遮断した部屋「室」の中に蒸米をひきこみ、蒸米に麹の胞子をふりかけ、手揉みしてむらなく附着させます。麹菌の繁殖を待って麹蓋に盛り分けますが、その後麹菌の育成が進むに従い品温の上昇が著しくなるので、盛りかえしたり麹蓋を上下左右に配置をかえ上昇を抑え 新しい空気を供給する等、注意深く管理 して麹を造ります。

旨い日本酒を造るのも大変な手間が掛かりますね。

高台にある倉から出て5丁目を眺めます。少し気温が下がってきました(笑)。

1990年3月に行ったロンドンで、初めてエドワードグリーンのドーバーを購入しました。以来、ここの靴の虜になりました。質の良いしっとりとしたカーフ、美しい木型、無い物ねだりと分かりながら、この時代のエドワードグリーンの靴を今も追い求めてしまいます。
他に古い靴も修理して履いています。特に戦前の英国靴は素晴らしいと実感しています。

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