ビートルズ「イエスタデイ・アンド・トゥデイ」

レコード鑑賞「イエスタデイ・アンド・トゥデイ」編。

●日本盤
これを中学時代に購入した理由は「ひとりぼっちのあいつ」が聴きたかったから。

他に良さげな曲が入ってたから。

今目線では突っ込み所満載の考えの浅い中学生が選んだレコードなれど買って良かったと思っています。

のちにアーティストの意向を無視したアルバムとこき下ろされたのを知ることになるが、けっこう好きなアルバムです。

中坊から10年位経ってUS盤を買ってみたら、ミックス違いの曲があることが判った。

「アイム・オンリー・スリーピング」
リボルバーで聞ける普通のミックスが収録されている。

「恋を抱きしめよう（WE CAN WORK IT OUT)」
ハーモニウムが右チャンネルから聞こえる「オールディーズ」「赤盤１９６２年〜１９６６年」「パスト・マスターズ」で聞けるステレオミックスが収録されている。


「デイ・トリッパー」
イントロのギターが両チャンネルから聞こえる「オールディーズ」「パスト・マスターズ」で聞けるステレオミックスが収録されている。

この東芝盤はマト番ST-X-1-2553  1S スタンパー4　／　ST-X-2-2553  1S2 スタンパー3

日本盤はランオフがUSのマト番になってるが、実態は全てUKミックスに差し替えられている。

●ＵＳ盤　①（STEREO）

ＵＳ盤は写真が綺麗。

ST-1-2553  G32  MASTERED BY CAPITOL  ／　  2    2-2553-F-25・・　1  MASTERED BY CAPITOL   LAプレス

１９８１年購入

「I’M　ONLY　SLEEPING」は逆回転ギターの入り方がリボルバー盤より遅い。キャピトル独自リアルステレオミックス。

このUSミックスは今やレアで、US盤でしか聞けない。

「WE CAN WORK IT OUT」はハーモニウムが両チャンネルから出ているので中央から聞こえる（所々右からも聞こえる）キャピトル独自のステレオミックス。

「DAY TRIPPER」はイントロのギターが左チャンネルから入る。リフの２回目から両チャンネルに出るのと、エンディングが若干長い。

このミックスが聴けるのは赤盤（1962〜1966）と結成１５周年記念白枠統一シングル（JSS)。

尚JSSの「恋を抱きしめよう」は通常のステレオミックス。

●US盤　②（STEREO)

１９６６年リリースのステレオ盤。　
ST1-2553-A9 ／   ST2-2553-B8 #2  ジャクソンビルプレス。

「I'M ONLY SLEEPING」はモノラルミックスをステレオ化した疑似ステレオ。


「DR.ROBERT」ベースが左チャンネルに寄せられてる。（疑似ステレオ）

「AND YOUR BIRD CAN SING」ベースが左チャンネルに寄せられてる。（これも疑似ステレオ）

「WE CAN WORK IT OUT」ＵS盤①と同じUSステレオミックス。

「DAY TRIPPER」ＵＳ盤①と同じ最初のリフが左チャンネルだけのミックス。

このＵＳ盤②は全体にラウドで広がりのある明るい音が特徴。

ＵＳ盤①は全曲リアルステレオで中央寄りの音。

●ＵＳ盤　ＭＯＮＯ

１９６６年　MONO　　T1- 2553  F3  #3  /  T2-2553　F７　　　スクラントンプレス

「I'M ONLY SLEEPING」逆回転ギターの登場箇所がＵＫ盤ＭＯＮＯミックスより少ない。
ＵＫステレオミックスで育った私にはこのミックスで「Taking my time」の直後に入る逆回転ギターが唐突に聞えてなりません。

「DR.ROBERT」エンディングにジョンの「OK,Herb」の声が聞こえるのが特徴なのと、「Well,Well,Well」のブリッジ部にもマラカスが入ってるのがＵＳモノミックスの特徴。

キャピトルは出来た曲を先によこせと、「I’M ONLY SLEEPING」「DR.ROBERT」「AND YOUR BIRD CAN SING」の３曲をＵＫ発表より２ヶ月も早くせしめたパワハラのおかげでＵＫ盤とは違うミックスがステレオ、モノで聞ける幸せを享受しています。

今出回ってるUS BOX のCDは、2009年のリマスターミックスに差し替えられているので、当時のレコードは貴重。