Cloud Nine あれこれ比べっこ

初版 2022/09/25 18:37

改訂 2024/11/20 00:24

ジョージ1987年の大ヒットアルバム「Cloud Nine」。

このレコード、我が家には
UK盤、ドイツ盤、2017リイシューの3種類があり、そういえば聴き比べた事がないことに気付く。
特にドイツ盤とUK盤は、そもそもドイツ盤がヨーロッパ盤としてメインで製造されていて、
生産数の少ないUK盤自体は、ヨーロッパ盤の生産を補う形で製造された様なので「そんなに音変わんないんじゃない?!」という先入観があり、何となく比べたりして来なかった。
ただこの2枚はマトリクスから違うので、やっぱり一度はどんなものか比較してみたい!と思いもあり、
また、もう一枚の2017盤はレコードプレイヤーを買った直後最初に買ったレコードで、これもそういえば他のと比べたこと無かったぞ!
という訳で、
その3枚引っ張り出してみました!

***
まずは外観、ジャケットから見てみます。
見比べ易い様に、3枚のジャケットをひとつの枠に収めてみました。
まずは表面!
↓↓↓
(ただ、正方形の枠に正方形なジャケットを並べるのには4枚の写真が必要なので、
一枚は関係ない写真が混ざってます。気にしないで下さい笑)

2017盤の印刷の若干青みが強めで、
ドイツ盤が一番コントラスト強め、
UK盤はグレイ掛かっている印象。
写真だと伝わりにくいですが、上2つはジャケットにコーティングが掛かっているんですが、
それ以外は3枚どれもそんなに大きな違いはないように見受けれらます。

そしてジャケット裏面。
↓↓↓
パッと見、上2つにはあるバーコードが2017には無い、というのが目につくと思うのですが、
この裏面の左下をクローズアップしてみると、
↓↓↓
書いてある内容が微妙に違うのが見て取れます。
2017のは思いっきり「2017」と書いてあるので分かりやすい(笑)
ドイツ盤の方もよく見ると「MANUFACTURED IN GERMANY~」の文字が中程に確認出来るので、ジャケット裏面でも、UKかドイツか見分けがつきます。

ちなみにジャケットの他、インナースリーブも付属していて、
2017のにも、いっちょ前に付いてます🎵
右から、UK,ドイツ,2017の順。
写真だと上手く伝わらないんですが、真ん中のドイツ盤のものだけ、紙が薄くペラペラ。UKと2017は厚めの紙が使われてるので、しっかりとした印象です。
ではお次はいよいよ中身。
聴き比べと参りましょう!✊🔥

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■2017年リイシュー盤
他の2017年盤と共通な、外周にグリーンの入ったレーベルが印象的。180gの重量盤なので厚みもありずっしり。すごくしっかりしていて、触った感じ とても好感が持てます。

そして音ですが、
まずはA面1曲目「Cloud 9」で比較していきましょう。

3枚の中で一番最初に買ったというのもあり、慣れ親しんだ音がします。普通に良いです。
2017年に発売されたこのシリーズは、今ありがちな「デジタル音源で作られたアナログレコード」ではなく、アナログマスターから作られた正真正銘なアナログレコードなので、CDとはひと味違う響きが楽しめます。
ただ再発ゆえ、「All Things Must Pass」の再発を聴いた時と同じ「音がもう少し近かったらいいのに」という印象はあります。
とはいえ、お値段がオリジナル盤に比べたら格段にお安いので、コスパは最高ですね!気軽にアナログレコードを楽しむ分には、これで充分なのかもです👍🎵

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■オリジナル盤 (ドイツ)
持った感じ一番薄く、頼りない感じがします。
レーベルに印刷された「GEMA/BIEM」は、あからさまに目立つドイツ盤の証。
レーベル外周の赤い部分にも2行に渡って文字が入っていて、下の方に「MADE IN GERMANY」の文字も見て取れます。
マトリクスは機械打ちで
R/S Alsdorf 925643-1-A / B
*
そして肝心な音はというと、前に聴いた再発と比べると非常にクリアで新鮮✨
音も大きく迫力があります。これは楽しい!
楽しくて2曲目「That's What It Takes」に突入。

イントロ出だしのアコギの音も気持ち良い〜🎵
この辺りの鮮度の良さはやっぱりオリジナル盤ならでは。

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■オリジナル盤 (UK)

そしてお楽しみな真打登場、UK盤です。
盤の厚みはほぼドイツ盤と変わらないんですが、ドイツ盤は両端の縁を手のひらにあてて持ち上げると 盤がペコペコしそうな雰囲気なんですが(実際はしないんですけど)、UKの方はそういった感じはなく、しっかりしています。
このUK盤、ジャケットにもレーベルにも どこにも「MADE IN England」的なものが無く、はじめ本当にこれがUK盤なのか!?と心配になったけれど、ちゃんとUK盤。
手彫りなマトリクスの番号がしっかりUKのそれで安心したのは、ちょうど1年前だったか(^^;
という訳でマトリクスは
WX-123-A2 / B2

*
で、大切な音の方。
直前に聴いたドイツ盤の方が若干音が大きかったので、はじめ同じ音量のまま聴いた時は「あれ!?」というか、物足りなさを感じてしまったのだけれど、
2度目ボリュームをほんの少しだけ動かし、聴感で音量を揃えて聴いてみたら、
これが全然別物に化けまして、全体的に響きが豊か。
音がキラキラしてるというか、何とも胸をすく音色✨
ボーカルの声もより近く感じますし、ギターの音も深いところまできちんと響いてて心地よい〜✨
というか、ギターの弦をピックで弾く時のインパクトから伝わってくる感じ。楽しくて、大好きな「Someplace Eles」も聴いちゃった。音が深くて良き〜😭✨

生産は多分ドイツ盤の方が先だったはず、
なのに何なんだこの違い、この鮮度は!!と思うくらい。
この辺りがUK盤の貫禄であり、UK盤が人気な理由なのかもしれない。
そして、そんなに差がないかもと思っていたドイツ盤とUK盤でこれだけ違いを感じる事が出来るのであれば、このUS盤も聞いてみたい…という思いもふつふつ。

最近やたら「Cloud Nine」のUSと出会う事が多く、
…でも家には既に3枚のレコードと1枚のCDがあり…更にもう一枚とかってどーなの!?
と、レコード屋さんで見かける度、手に取っては棚に戻しを繰り返していてまして。
それもあって、一先ずウチにあるのを聴き比べてみてから考えよう!と思い立ったのが、今回レコードを引っ張り出した大きな理由。

***

実は、少し前から悩んでいた事があります。
「自分の沼(蒐集物)の範囲、どうしよう」問題。

そりゃお金が湯水の如く湧いてくる環境ならば、欲しいもの手当り次第買えば良いんですけど、そんな事出来る訳もなく
限られた予算の中でやりくりする必要があるわけでして。
そしてそれより何より、
自分にとって、蒐集物=思い入れのある物なので、衝動的にアレもこれも手を出すのには非常に抵抗があります。
私のメインの蒐集物はビートルズとジョージのUK盤。
これは揺るがない。

ただ、それを集める段階でなかなか思うようにジョージのUKが手に入らず、一先ずこれでしのごう!と
ぽつぽつとお手頃なUSに出会う度買っていたら、US盤もじわじわ増殖してしまい…
US盤ももっと聴いてみたいという気持ちと、同じタイトルを増やしていくより、もっと他の持ってないタイトルを買う方がいいのではないか?という気持ちとのせめぎ合い。
でも今回聴き比べをしてみて楽しかったのと、大好きなジョージのアルバムに関しては、やっぱりUSも聴いてみたいという気持ちが強い事に気付けたのは、とても収穫。また他の盤と比較する事で、自分の大好きなものの良さがより一段と見えてくる気がしました。

Cloud NineのUS、良き出会いがあれば、今度は迷わず買おう。

他のジョージのアルバムも、USで良いご縁があれば迷わずお持ち帰りしよう。

なんか目の前の霧が晴れた気分の週末なのでした✨

おしまい。

利右衛門(リエモン)です。
ビートルズとジョージ・ハリスンが大好きで、UK盤を中心にアナログレコードを集めてます。

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