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エレキット TU-870
イーケイジャパンが販売していた大ベストセラーの真空管パワーアンプキット。 6BM8x2本を使い出力は2W+2W(8Ω)。 入力切替とボリューム付きなので、プリアンプ無しで使うこともできます。 改良版のTU-870Rもあるようですが、これは15年ほど前に自分で組み立てたオリジナルです。 ペアとなるプリアンプTU-875も持っていたのですが、音が気に入らず放出。 (某ショップのオヤジさんは「TU-875の方が完成度が高い」と言ってありましたが…) 空いたスペースが寂しいので、隣にJ2M雷電が駐機しています。 以前はCDプレイヤー直結でCORAL 4B-1AVを鳴らしていましたが、現在は AU-666のプリアウト→TU-870→PE-101 と接続し、主にテレビ用のサブシステムとして使っています。 家庭で使うにはこれで十分なんですが、満足しないのがオーディオマニアという人種なのです。
オーディオ機器 イーケイジャパン 20000円程度qqtys
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ONKYO M-509
1980年に発売された当時のオンキヨー最大のパワーアンプ。 この後のGrand Integra M-510(重量60キロ超え!)を別格とすれば、同社では最強のアンプ。 M-510との関係は大和と長門みたいなものでしょうか、あれが異常すぎるのだと思います。 当時確かTA-F333ESXを使っていて、P-309とM-509のペアに交換したときの驚きといったら…。 もはや次元が違うサウンドに酔いしれたのは言うまでもありません。 本来なら正面下部にボリューム類を隠すパネルがついているのですが、ヒンジが折れてしまい丸見えに。 全域に渡って力強く、しかし変な強調感はなく、フラッグシップに相応しい鮮明な音。 しかし、このアンプの特筆すべきはやはり低域再生能力です。 低音の力強さは同級の中では頭一つ抜きん出て、恐らく上位アンプに迫るものを持っています。 そんなM-509ですが、我が家ではお休み中。 なぜ当時定価35万円で出力200W+200Wのアンプではなく、当時定価10万円以下で出力100W未満のアンプを使うのか? この辺りがオーディオの難しいところで、 「高いからベスト」 「強力だからベスト」 「重いからベスト」 とは成らないのです。 好む音楽のジャンル、部屋、音量、接続するスピーカー、自分の耳の変化等々…複雑な要素が絡み合う世界。 それに、M-509の真価を発揮しようと思ったら、まず引っ越すところから始めないといけません。
オーディオ機器 オンキヨー 40000円qqtys
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SANSUI AU-666
我が家では最も古いアンプで、1970年発売。 国産初のピュアコンプリメンタリーのトランジスタアンプ。 普及機ながらツマミはすべて無垢のアルミであり、山水電気の気合が窺えます。 不要物を粗大ごみ置き場に捨てに行ったところ、なんとこいつが無造作に放り込んであるのを発見。 ゴミを捨てに行ったはずが、なぜか新たなゴミを持ち帰るという奇行に至った思い出のアンプです。 何とか音は出たものの、ガリガリバチンととても使い物にならなかったため、いったんバラしてスイッチ類を掃除し、コンデンサ交換などの素人メンテを行いました。 メインよりプリ部の完成度が高い気がします。 なので、エレキットの真空管パワーアンプと組み合わせて、プリアンプとしてテレビ用に使っています。
オーディオ機器 山水電気 粗大ごみ置き場!qqtys
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SANSUI AU-707
#オーディオ 1976年に山水電気が発売したプリメインアンプ。 AU-607との同時発売でこちらが兄貴分、我が愛機AU-D707の先代にあたる。 以前少し聞いた時にはAU-607の上位機らしい優しい音、くらいの印象しか受けなかったのだが、改めて聞いて驚いた。 広大な音場と、小さく定位する音像。 AU-D707の音場表現力は、先代からしっかりと受け継いだものだったようだ。 加えて優しくきつさを感じさせない中高音、低音も量感豊かでたっぷりと出てくる。 音楽を心地よく鳴らす本機と比べると、D707は"音"を聞かせるアンプになってしまったようにも感じてしまう。 次代に受け継がれるものもあり、次代が生み出すものもあり、そして先代から失われるものもある。 人間だけでなく、オーディオでもそれは同じらしい。
オーディオ機器 山水電気 2018年qqtys
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SANSUI AU-607
#オーディオ 山水電気の歴史の中で、もっとも多くのモデルチェンジを繰り返しながら、終焉まで飾った607シリーズ。その記念すべき第一号であるAU-607。艶消しブラックでシンプルな外見、当時69,800円ながら中身は堅牢でしっかりした作り。 当時の売れっ子評論家、瀬川冬樹氏いわく「プリメインアンプとしては、せめてこのあたりを最低線と考えたい」という本格的プリメインアンプ。 当時の評論を見てもしっとり柔らかい音色、という評価であるが、今聞いても印象は変わらない。 (末代AU-α607MOS LIMITEDとはまるで音が違うんだなぁ) かといってBA-2000ほど洗練された感じではなく、ポップスなんかを気持ちよく鳴らす活きの良さもある当時のベストセラー機。 特性がよく綺麗で味付けのないデジタル音に慣れていると、ハイ落ち気味ながら聴きづかれしないこのアンプがとても魅力的に思えてくる。 なんといっても音楽を楽しく聴かせてくれる、という点で素晴らしい名機。
オーディオ機器 山水電気 2018年qqtys
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SANSUI BA-2000
#オーディオ アンプの名門、山水電気のパワーアンプ。1976年ごろの発売。 このアンプの音は、凄い。 と言ってもバリバリドカンと来るようなゴリゴリサウンドではない。 甘く、やわらかく、暖かく、スピーカーがふっと消えて、優しい音で包まれるような純アナログサウンド。 友人が「トランジスタなのに真空管の音がする」と評していたが、まさに然り。 一聴して魅了されてしまい、無理を言って譲ってもらった。(その後、友人も同機種をすぐに入手していたが・・・) BA-2000は07シリーズの初代AU-607、AU-707と同じ時期の発売だが、この3機種は共通の音色を持っているように思う。 見た目はBA-3000と似ているのだが、あちらはいわゆるオールドサンスイと言われるJBLに合わせたようなダイナミックなサウンドなので、音質はまるで違う。 他に並ぶものが無いような素晴らしいアンプだが、その独特の音質ゆえ音楽そのものを選ぶ。 高域は明らかに伸びていないし、力強さもあまりない、実に落ち着いた音色だ。 腹にズシンと力強く響き、激しく煌びやかな音を求める人にはまったくお勧めできない。 聴き疲れしない優しい音を求めている人には最高のアンプの一つだと思う。
オーディオ機器 山水電気 40000円qqtys
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NIKKO/日幸電子 M-205W
#オーディオ M-204の音に味を占め、「他のNIKKOの音も聞いてよう」と手に入れたNIKKOのパワーアンプM-205W。 M-204が1976年ごろの発売で、このM-205Wが1981年。 5年振りの新作だけあって、パワースイッチ、スピーカーON/OFF、メーターON/OFF、ボリュームが追加されている。 しかし音質は・・・良くも悪くも80年代。 確かに聴感上レンジは広くなって解像力も上がっているが、M-204が持っていた優しいふわりとした良さは失われている。 「この音なら、他メーカーのアンプも選択肢に入ってくる」という感じ。 70年代には各社個性的な音色が揃っていたが、80年代に入ると個性が消えて横並びになる傾向がみられる。 スピーカーは見た目に分かりやすいが、アンプにも同じことが言える気がしている。 追記:2018年12月、我が家を旅立ちました。
オーディオ機器 日幸電子 60000円前後qqtys
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NIKKO/日幸電子 M-204
#オーディオ 現在はもうオーディオから撤退してしまった日幸電子が生み出した純A級パワーアンプ。A級なので出力は40W+40Wと少ないが、それこそ目玉焼きが焼けるんじゃないかと思うくらいに熱くなる。そのためPC用の静穏ファンを上に乗せて使用している。 パワースイッチが無い、ボリュームも無い、スピーカーのオンオフもできないというあまりにも潔すぎる設計。 友人から「動作検証してみて!」と預かってしばらく鳴らしていたら、案の定保護回路が働いてしまい、修理することに。 幸い保護回路のトランジスタが故障していただけで、大事には至らなかった。 A級らしい歪のない美しくしなやかな音質で、ふわっと漂うような良さがある。 純A級アンプというと有名なエクスクルーシブM4aがあるが、あちらはピンとこなかった。 どちらも古いアンプなので、コンディションの当たり外れも大きく、一概に悪口は言えないのだけど・・・。 この上位にM-110というトンデモアンプがあるのだが、果たして現存しているのだろうか?
オーディオ機器 日幸電子 2018年qqtys
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SANSUI AU-D707
#オーディオ 1978年に山水電気が発売した、AU-707の後継機。後継機とは名ばかり、中身はまったく違う。 このD*07シリーズより上位の907が登場した。 ハードオフのジャンクコーナーで出会ってからもう15年近い付き合いになる、僕のリファレンスアンプ。プロテクトが外れない症状だったが、部品交換やもろもろの調整で復活。 実は2台持っている・・・。 当時95,000円という価格で20キロを超えるプリメインアンプは存在しなかったらしい。というかD907とほとんど重量は変わらない。 このアンプの特筆すべきところは、先代AU-707譲りの圧倒的な音場表現力にある。 707を上回る広大遠大で音が消え入るようなD707の音場に慣れてしまうと、他のアンプでは物足りなさを感じてしまう。 もちろん良いところばかりではなく、低音が豊かで中高域にしなやかさがあった先代と比べると、音があっさりし過ぎの感もある。 この特徴は上位機種のD907には無い、というか他のアンプでは聞いたことがない。 D907の瞬発力と低域の力強さが狙った音作りだとすると、こちらは偶然生まれた感じ。 その個性ゆえオフマイク録音の音源、小口径スピーカーと組み合わせると素晴らしいパフォーマンスを魅せてくれる。ヘッドフォンで聞くのも素晴らしい。 パワーも100W以下であるし、音は前に出てくるというより後ろに引っ込んでしまう感じなので、音の張り出しや力強さを求める人には向かないアンプだと思う。 小口径フルレンジが好きな僕には最高のパートナー。
オーディオ機器 山水電気 6300円qqtys
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SANSUI AU-α607MOS LIMITED
#オーディオ あまりにも有名な07シリーズの最終モデルであり、山水電気がこの世に送り出した、最後の本格的プリメインアンプです。 中古ワンオーナー品を購入しました。 製造メーカーの部品保守期限は8年と定められていますが、この607は保守期限が切れたMOS-FET素子を利用して1000台が限定生産されました。 サンスイも、自分の行く末をはっきりと認識していたということでしょう。 MOSらしい高音域の素直さ、なにより美しい容姿が気に入ってホーンツィーター用に使用しています。 近年の同クラスアンプと比べて非力なので、能率の高いスピーカーと組み合わせてあげるのがよいでしょう。 年代によって音色が異なるサンスイのアンプですが、α以降の集大成的モデルでしょうか。 上位機種α907を聞いたことが無いので、比較ができません。
オーディオ機器 山水電気 90000円qqtys
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ADVANCE-AUDIO 08T-EQ
2015年頃に組み立てキットで購入した、アドバンスオーディオの管球プリアンプ08T-EQです。 MC、MM対応のイコライザーアンプ内蔵、左右独立のトーンコントロール、ゲイン切り替え機能付きと非常に使い勝手が良い。 使用している真空管もGE5670Wと、比較的入手が容易な点も嬉しいポイント。 レンジは広くない印象ですが、広がる音場と管球らしいふくよかな音が魅力で、何時間でも聴いていられる音楽的表現が素晴らしいアンプです。 販売元のアドバンスは、埼玉県のガレージオーディオメーカーです。 実はこのキットの組み立て時に部品の初期不良があり、開発・修理担当者と電話でやり取りし、直接お話をする機会にも恵まれました。 初対面にも関わらず、若輩者の私に3時間ほどもお話を聞かせていただいたでしょうか、大切な思い出です。 その後数年して生産終了の報を聞いたときには、非常に残念で、胸が詰まる思いをしました。 このアンプの値段の数倍もする高級コントロールアンプを使用する友人が、アンプの調子が悪くなってしまったというので、08T-EQを貸し出しましたが、 「音楽向けで雰囲気が堪らない!」 と、とても気に入った様子で、確保しないとと躍起でした(笑)。 このような素晴らしいアンプがキットとしてつい最近まで販売されていたということは、決して忘れてはならないことだと思います。
オーディオ機器 アドバンスオーディオ 140000円qqtys