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ピコ ジェネシス RS600 Picco Genesis RS600 compact made in italy
ピコ ジェネシス RS600 ジェネシス4台目のマシンでこれまでのトーションスプリングからコイルオーバーダンパーへの変更に伴いアルミサスアームの変更が行われたモデルです。 バネレートの変更が容易にできるコイルオーバーサスペンションは状況の変化対応が素早く行えるということでピコにも採用されました。 サスアームの変更ではBMT同様に可変キャスター構造が廃止されコンベンショナルになっています。ライバルのサーパントエクセルが1/8レーシングの王道を突き進み圧倒的なアドバンテージをもたらしていたことへの答えだったと思います。 アルミサスアームは長時間を戦う世界戦において路面の熱による挙動変化に対応していましたがRS600ではナイロン削り出しの世界戦仕様サスアームも追加されました。 京商はワークス体制で国内で気を吐いていましたが王道を行くサーパント勢の後塵を拝することが多かったモデルです。 1995年は異なる構造のマシンたちが鎬を削り戦った最後の年となりました。王道であったサーパント・ベクターの構造のメーカー違いといった構図となり現在に至っています。
1/8GPレーシング PICCO 1995motonica-mania
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サーパント エクセル serpent EXCEL made in netherland
マイケル・サルベンが設計を担当した最初のマシンです。 サーパント2台目の’95世界戦制覇という金字塔を打ち立てたエクセルですがここで現在に続く1/8GPレーシングのエポックが採用されます。 それはセンタックス・クラッチで従来の遠心クラッチとは異なるコンセプトで設計されておりミートタイミングを自由に調整できるものとなりました。 前設計者のロン・トンの構想を具現化したものでした。 センタックス・クラッチはドライバーの走行フィールに合わせて調整が可能でありまた、搭載エンジンの特性にも合わせることができます。素早くつながり素早く切れるというレスポンスは飛躍的にレーシングエンジンのパワーを引き出すことに成功しました。 その他でもスプリントからシャーシ全体がフルモデルチェンジされました。 一部汎用品を除きほぼすべてのパーツが新規設計されています。 サスアームはこの時点ですでにフルアジャストとなり条件に合わせたセッティングが可能となっています。 ・前後キャンバー ・前後トー角 ・前後車高 ・アジャスタブルスタビライザー これまでのマシンのセットアップはタイヤ硬度・ダンパーオイルやスプリングレートのみのセッティングでしたが路面状況に合わせた調整が可能となりました。 エクセルは1995年の世界戦にてファイナルに10台中8台を送り込みました。BMTの4連覇を阻みこの年は王者コラーリもエクセルを駆って優勝しています。コラーリは自国イタリアにこだわりを持っていましたがエクセルの性能を認めサーパントワークスに移籍していたということです。 設計者サルベンも自らエクセルを駆り堂々の2位を獲得しています。 サーパントエクセルはサーパント社の黄金期の始まりのマシンとなります。
1/8GPレーシング サーパント 1995motonica-mania