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乳白縁コップ
口縁部から胴部中ほどにかけて乳白で暈したコップである。ガラスは歪みがあり、微細な凹凸が見られ木型の型吹きによる成形であることがわかる。シンプルな加飾であるがトロリとしたガラスの質感が生かされており、実用に映えて飽きが来ず、大きさも手ごろで使いやすい。
明治〜大正 日本M.S
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ノベルティコップ「豆腐商 鈴木屋」
「境町 鈴木屋」と緑色のエナメルにより筆書きされた木型吹きのコップ。高台の付いた湯飲み型である。 裏面には「豆腐、油揚商」と同じく緑のエナメルで筆書きしている。 茨城県境町に同名の割烹旅館があり、HPでは創業から140年となっているが、このコップにある鈴木屋と関係があるかは不明である。 木型吹きの高台付きコップである、屋号などが手書きである点などを考えると明治後期から大正頃のものと考えられる。
明治〜大正 日本M.S
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型吹き 鎬(しのぎ)コップ
いわゆる剣先コップの類品である。型吹きなので明治頃のものと言われているが、詳しい年代ははっきりしない。細かい縦筋を鎬(しのぎ)といい、やはりイギリスなどのタンブラーに見られるカット装飾を真似たものと思われる。このようなコップは当時安価であったと思われ、庶民の雑器であるがゆえに野趣がある。この手のコップには大中小といくつかの大きさがあるが、高さ約7㎝・口径約5㎝ほどのサイズは酒器にも程よく人気がある。しかし、水呑みコップとしては少々小さいが故か、数はあまり多くない。型吹きによるガラスの不均一さがもたらす光の揺らぎは、太陽光の下で見ると何とも言えない美しさである。
明治〜大正 日本M.S
