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実演さん@昭和初期の物理学教科書
初学者向けの物理学教科書には、そこで扱う事象や原理などを身近な例をひいて説明するために、色々なことを「実演」してみせてくれる人物がしばしば登場する。図版研では、そうした人たちのことを「実演さん」と呼んでいる。その中でも女学校向けの教科書には面白い図版が多くみられ、いずれはこれについて本にまとめたいな〜、という構想も持っている(実現するかどうかはしらないけれど)。 ここに展示する図版は、それぞれ「サイフォン」「力の釣合」「力の合成(力の平行四辺形の法)」「流体の吸入作用」「ネジ(螺旋)」「運動」「反作用の法則(運動の第三法則)」「音の伝播」の図。 #レトロ図版 #実演さん #理科実験 #物理法則 #女学生 #女学校 #昭和初期
女子新物理 昭和09年(1934年) 昭和05年(1930年) 銅版+活版刷り図版研レトロ図版博物館
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レンズで拡大表示するテレヴィジョン装置+巨大なファクシミリ装置@昭和初期の物理学教科書
昭和初期の物理学教科書に載っている、当時最新鋭の技術だったいわゆるブラウン管テレヴィジョンとファクシミリ送受信機の仕組み解説。 まだブラウン管の表示サイズが技術的にあんまり大きくできなかったため、手前に凸レンズを組み込んで拡大して見せる方式が採用されている。とはいえ、現代の大画面テレビに較べたらはるかに小さいのだが……。 ファクシミリもやたらと大掛かりな装置だったのだが、送れる画像サイズは大したことない。図版上側の送信機図中「A」に写真が捲きつけられた筒がみえるが、ここに取り付けられない大きさのものはダメなのだった。ただし次の図版のモダンな東京中央電信局庁舎を写した送受信画像を見較べてみれば、画質はかなりよかったらしいことがわかる。部分拡大図から見てとれるように、網点状に受信データを再現表示している。 インターネット経由で誰にでもたやすく画像や映像をやりとりできる今日からすれば、色々な意味で隔世の感がある。 #レトロ図版 #テレヴィジョン #CRT #ブラウン管テレビ #ファクシミリ #FAX #画像伝送 #昭和初期
女子新物理 昭和09年(1934年) 昭和05年(1930年) 網版刷り・活版+銅版刷り図版研レトロ図版博物館
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真空放電の図@昭和初期の物理学教科書
先に「理化学器械の部屋」にも展示 https://muuseo.com/lab-4-retroimage.jp/items/87 https://muuseo.com/lab-4-retroimage.jp/items/88 した、真空放電管についての昭和初期の女学校用物理学教科書の多色刷り挿画。管内の真空度により放電の様子がこんなに変わるよ、というのをカラーイラストでみせている図版は結構珍しい。淡い赤紫色に光るさま、端子両極あたりのガラスがぼぅっと黄緑に色づく感じなど、かなり巧く再現されていると思う。 本文の挿画の方はカタログ同様、細密イラストを銅版画におこしたものが使われている。こうした雰囲気の版面には、やはり旧字旧仮名が似合うのではないかしらん。 #レトロ図版 #理科実験 #実験器具 #物理実験 #電気実験 #放電管 #陰極管 #ガイスラー管 #クルックス管 #真空管 #昭和初期
女子新物理 昭和09年(1934年) 昭和05年(1930年) 三色版刷り・活版+銅版刷り図版研レトロ図版博物館