決定的な影響を受けた何枚かのレコード(その1)
初版 2024/01/20 11:38
まずはジャック・ブルースの Things we like。
これにはがつんとやられました。
なにしろそれまでエレキベースを弾いていた私が、この一枚を契機にウッドベースに転向してしまったくらいですから。
いま聴くと、内容的にうーん、という感じですが、当時はもう音色だけでも私をノックアウトするのに十分でした。
これはLPでもっていて、CDが出たときにLPは売ってしまいましたが、いま思えば置いておいてもよかったのでした。
ジャック・ブルースは人間的にちょっとあれな人なので、亡くなったときもあまり悲しくはなかったですが、インフルエンサーとしてはすごいと思います。
次はEMIから出ていたドビュッシー歌曲集。
なにげなしに中古屋でCDを買って、なんとなくきいているうちに、いつのまにか呪縛されておりました。
ドビュッシーの音楽もすばらしいが、なんといってもソプラノのエリー・アメリング。
この人の「グロッケンシュピールのような」声に導かれて、それまで知らなかった歌曲の宏大な世界が私の前に開かれたのでした。
そこにはたとえばバッハの宗教曲やワーグナーなんかも含まれているので、まさに宝の山に分け入るような気持でしたね。
アメリンクは傾倒のあまり、写真集まで買ってしまいましたが、私にすれば異例のことです。
日本でアメリンクの写真集をもっているのは、私と「歌曲雑感」のFさんくらいではないかしら。