ジュリアにハートブレイク

初版 2021/12/20 16:30

改訂 2021/12/20 16:30



ジュリア(1986年ジェニーズクラブ)

/kobeni071125/items/44

小紅

♪Oh My Julia 覚えてるかい?

…という歌が昔ありました。


今回は、

そんな歌が流行っていた頃のお話。


ある休日。

妹を連れてデパートへ。


真っ先に行くのが玩具売り場~♪

新製品があったらいいね、

無かったらドレス買おっか~とか言いながら。


※当時は定期刊行の情報誌もインターネットもなかったので、

FCにでも入っていない限り、

新製品の発売は売り場でしか知ることができなかったのです。


そこで見つけたのが写真のジュリア。

この子にしよっか、と手に取った時。


「私っ、ジェニーちゃんもリカちゃんも持ってるわ!」


突然、甲走ったような女の子の声がしました。

見れば、

妹より少し年少くらいの女の子が、

両手をぐっと握りしめて、真っ赤な顔をしてこちらを見ています。


「ジェニーちゃんなんか3つもあるもん!

リカちゃんのママだって持ってるし!」


小さい女の子によくある「持ってる自慢」かな、とその時は思いました、が。


今思うと…。

羨ましかったのかも。


推測にしか過ぎませんが、

その子もお人形が欲しかったのに、

何らかの理由でその日は買ってもらえなかった。


でも、

私の妹が買ってもらえそうなのを見て、

思わず口走っちゃったのかな…と。


あれから30年以上経ちました。

あの子はとっくに、

お人形を卒業してしまったかしら。


それとも、

“立派なお人形者”になっているかしら。


ジュリアを見るたびに、

ふと、あの女の子を思い出すのです。













#思い出

Author

小紅

子供のころからお人形好き。
生まれる時代が少しだけ前だったため、
「欲しい」と言えなかったジェニーとそのお友達に、
大人になってからやっと出会うことができました。

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