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Model Citizens “NYC 1978-1979”
Model Citizens。このバンドは高校生の時に、一曲だけ聴く機会があって、ずっとそれから探していたのですが、漸く彼等の活動当初の曲をコンパイルしたアルバムがリリースされたので、即ポチりました。それで先ず、彼等のバイオグラフィーについて書いてみます。メンバーは、Steve Alexander, Eugenie Diserio, Tomek Lamprecht, Gloria Richardsの4人で、一見ニューヨーカーにも見えますが、実は、Lamprechtはポーランドから、Richardsほ日本/オレゴンから、Alexanderは西テキサスからNYCにやって来て、唯一Diserioだけが、NYCの郊外に住んでいたらしいです。そんな彼等は、ペインティング、グラフィック、ファッション・デザイン、執筆やコンセプチュアル・アート等にチャレンジしており、それを具現化する為に、1978年に、コロンビア大学大学院芸術学科に入学して、西ハーレムで共同生活を始めます。その中で、Model Citizensは結成される訳ですが、彼等は、自分達の立場を、ロックを演奏するだけではなく、ロックそのものについても意識したトータル・コンセプト集団と捉えていたようです。それで、1979年に、VelvetsのJohn Caleのプロデュースで、デビューEP”Shift The Blame”をCale自身のレーベルSpy Recordsからリリーズしています。一説には、Warner Brothers Recordsからアルバムを出す話も進行していたようですが、彼等は、先のEPを出しただけで解散して、The DanceとPolyrock (こちらは以前に紹介しました)に分裂します。まあ、理由としては、個人のテンションとか色んな野心とかこの先、何かを突き抜けるだけの若さも無くなったかららしいです。 そんな1970年代後半のNYCの徒花だったModel Citizensの音源が、CaleプロデュースのEPと当時のライブ音源とを合わせて、40年以上も経ってから、漸くリリースされたのが、本作品となります。先ず、この時のメンバーを振り返ってみると、Steven Alexander (12弦G, Marimba, Organ, Lead/Back-Vo), Eugenie Diserio (Lead-Vo, Organ, Vln ), Tomek Lamprecht (G, Lead/Back-Vo), Gloria Richards (Lead/Back-Vo, Marimba, Steel-Drum)がメインで、EPではRobert Medici (Drs)とBilly Robertson (B)が、ライブでは、Medici (Drs)に加えてKip Kuba (B)がサポートしています。なお、EP収録のA4 “You Are What You Wear”1曲だけにJohn Cale (Kbd)も参加しています。ライブ音源は、Hurrah (A5,6; B4-6)やMax’s Kansas City (B1,2,3)でのものとなっています。内容は、女性Vo (時に男性Voも)を中心とした元気一杯のNew Waveな音楽ですが、特徴的なのは、マリンバやオルガンを多用している点で、スカスカなのですが、平気で不協和音を使ったり、性急なテンポや曲調なんかもあって、当時としては、New Waveと言うよりもNo Wave寄りなのでは?と思います。ただ、他のNo Waveバンドと比べるとテクはありますね。また、ライブ音源の方が、録り方にも寄るのでしようが、重い感じはします。私が好きだった”Animal Instincts”がスタジオ録音とライブ音源で収録されており、嬉しい限りです(Plasticsのチカさんが2人いるような曲です)❗️それにしても40年も経って、よくリリースしてくれた❗️と感謝してます。なので、皆さんも是非是非聴いみて下さい。 EP “Shift The Blame” (A1-A4) https://youtu.be/7vKdKMgxRBk B5 “Animal Instincts” https://youtu.be/FuRAWXcOVho #ModelCitizens #NYC1978-1979 #ModernHarmony #NewWave #NoWave #StudioRecording #LiveRecording #SteveAlexander #EugenieDiserio #TomekLamprecht #GloriaRichards #ShiftTheBlame #JohnCale #RobertMedici #BillyRobertson #KipKuba
New Wave / No Wave Modern Harmonic ?Dr K2
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John Cage with David Tudor “Variations IV”
これまた、選んでしまいました。米国屈指の現代音楽家にして米国菌類学会創設者John Cageの「変奏曲第四番」です。相棒はCage氏の愛弟子にして最も過激な現音演奏者でもあるDavid Tudorです。John Cageについては、前回、書きましたので、ここでは省略させた頂きます。この「変奏曲第四番」は初演のレコードは1965年ですが、それを編集した再発レコードなんですが、何と!クリア盤です。まず、最初に、この変奏曲についての説明が録音されています。これは、元々、収録されていたものなのか?は1965年の初盤を聴いてないので不明ですが、Cage氏の一連の「変奏曲」のシリーズと冒頭の説明から、所謂、非楽器(テープやラジオ、環境音など)や色んなマイクロフォンを用いてグラスやドアなどの音を取り込んで、一度、電子回路を通して増幅し、それらを即興的にミックスしていくと言う ”Chance Operation”の方法を使った曲ということになります。今回の演奏は、Cage氏とTudor氏によって、1965年に米国LAのFeigen-Palmer Galleryにて行われたものです。Cage氏は、一連の「変奏曲」で、“Chance”と ”Happening”を重要視しており、また、それと共に非楽器を用いるという点も重要かと思います。この演奏では、1970年後半に出てくるノイズアーティストNurse With Woundを彷彿させる具体音のコラージュであるかのようです。しかしながら、出来上がった曲はアメリカン・ジョークで、どうも少し笑えるような諧謔性をも備えており、何だか以前に観たCage氏のTVでのライブ演奏(当然、観客は大笑い)が吉本ぽかったのを思い出してしまいます。そんな可愛い感じの音楽を是非とも堪能してください。 https://youtu.be/7H6nSjBLbMU #JohnCage #DavidTudor #VariationsIV #ModernHarmonic #ChanceOperation #Happening #1965 #LA
現代音楽 Modern Harmonic 不明Dr K2