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The Pop “Go!”
米国のパワー・ポップ・バンドThe Pop (英国のThe Pop Groupじゃないよ!)を知っていますか? このバンドは米国L.A.から出てきたパワー・ポップ・バンドで、1977年〜1981年に活動し、2枚のアルバムを残しています。それで、ちょっと調べて見ました。元々は、1970年代中期に、Roger Prescott (G, Vo), David Swanson (B, Vo)と丁度The Modern Loversを辞めたばかりのDavid Robinson (Drs)のトリオで始まりました。彼等は1960年代の英国のThe YardbirdsやThe Kinks, The Whoと言ったバンドに影響を受けていましたが、Robinsonが買ってきたThe Big Starのレコードは彼等に大きな影響を与えたそうです。当時はパーティー・バンド的に活動していましたが、同時に、The Big Starの“September Gurls”のカバーを入れたデモテープをWarner Broth. Recordsへも送ったりしていたようです。1977年来、彼等は試行錯誤して、結局、ポップ・パンクのような形態に落ち着きます。その一方で、彼等はDavid Bowieの”Low”やBrian Enoの”Another Green World”も良く聴いていたみたいで、本作品でもあるセカンド・アルバム”Go!”でのギター・サウンドに影響したとのこと。その中に数曲のバックにシンセを加えたのもその影響だとされています。それで彼等はもう1人メンバーが必要だと考え、後にThe Patti Smith Bandに加入するIvan Kral、Rick BytnerやSteven T.をギタリストとしてリクルートしますが、上手く行かず、そのままデモテープを作ったり、ライブをやったりしています。それで、David Robinsonがボストンに戻り、The Modern Loversに加入します。残ったPrescottとSwansonは色々と手を尽くして、新ドラマーとしてJoel Martinezと共にバンドを継続します。それで、一連のGriffith Parkでのフリーコンサートを通じて、やっとThe Popにも脚光を浴びる時が来ました。その時知り合ったThe MotelsのDean Chamberlainの計らいで、古くて安いスタジオを使い、録音を始めます。その一方で、The PopはThe WhiskyやThe Starwoodでレギュラー・バンドになります。それで、彼等は2枚のシングル(1976年, 1977年)とファースト・アルバム”The Pop”(1977年)をリリースしています。この時に、新メンバーとして、Tim Henderson (B)が加入し、Swansonはリズム・ギターにシフトします。そして、Martinezが一時期、消息不明であったことで、ドラマーとしてTim McGovernも加入していますが、彼はギターも弾けましたので、Martinez復帰後はギターにシフトしています。この時は全くのDIYで作製されており、KROQのようなこの地域のラジオ局でよくかかっていました。バンドは1979年に、5人組のラインナップで、大手Arista Recordsと契約しました。しかし、Martínez (Drs)は自殺(?)してしまい、代わりに、最初はRobert Willamsが、その後David Hoskotがドラマーとして加入しています。同年、McGovern (Drs)はバンドを脱退し、4人組に落ち着きます。その時、作製されたのが、本作品である”Go!”です。一方、ソングライターのPrescottとSwansonは、Moby GrapeやThe Byrdsと言った、彼等のルーツであるカントリー・ミュージックに関心が移り、Rhino RecordsからEP “Hearts and Knives”をリリースしていますが、この路線はこの1枚だけです。そうして、1981年7月4日に彼等は、The Popとしての活動を停止し、これをもって、解散となります。 そして、本作品の内容ですが、まあ、パワーポップなのはそうなんですが、何処かアメリカ臭いと言うか、やや野暮ったいところがありますね。ヴォーカルやビートなんかもももう少しはっちゃけた方が良いです。それでも、彼等のエンジンは全開と言うのも分かります。どちらかと言うと、弾けるビート系のパワーポップではなく、メロディ重視のポップ・サウンドって感じでしようか? 買った当初は、アルバム・タイトルからはビート感の強い跳ねるような音楽を予想していたんですが、その意味ではちょっと不意打ちを喰らいましたね(後、タイトル”Go!”からは何となく、XTCのセカンド・アルバム”Go 2”みたいな音を想像してましたね)。もう少しギターが前面に出ても良かったかも。でもまあ、米国らしいポップ・ミュージック(ポップ・ロック)なので、そこら辺に興味のある方はチェックしてちょ! B5 “Legal Tender Love” https://youtu.be/mRXKRSG1al4 [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLgF3q0_aeW2duAMwGB5J-SVHeLvZoaROf #ThePop #Go! #AristaRecords #PowerPop #PopRock #American #NewWave #RogerPrescott #DavidSwanson #TimHenderson #TimMcGovern
Power Pop / New Wave Arista Records 不明Dr K2
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Fashion “Fabrique”
このFashionと言うバンドを知ったのは、確か阿木譲氏の「モダーン・ミュージック」であったように思います。それに、このバンド名もちょっと恥ずかしいし、偶々、ヤフオク見ていたらあったので、競り落としました。先ずはFashionは、1978年〜1984年に活動していた英国のニューウェーブ・バンドです。John Mulligan (Synth. B)とDik Davis' (Drs)はコンスタントに在籍したコア・メンバーですが、フロントマンはアルバム毎に異なっていました。1978年にバーミンガムで結成された時には、Fàshiön Musicと名乗っており、メンバーは、John Mulligan (B, Synth), Dik Davis (Drs)及び Al James (Vo, G)で、JamesはLuke Skyとか簡単にはLukeあるいはLûke (Star Warsに出てくる役柄にに似ていた)と呼ばれてました。1978年に、彼等は、自身のレーベルFàshiön Music labelを作り、自分たちのバンド名を単純にFashionと改名しています。それで、彼等は2枚のシングルを1978年に”Steady Eddie Steady”と1979年に”Citinite”をリリース。直ぐに米国こレーベルI.R.S. Recordsが飛びついて、1979年9月に3枚目のシングル”The Innocent”を米国でリリースしています。その時の曲はパンク、ポストパンク、インディーロックと幅広く演奏していましたが、Mulliganは後のSynth Popのような弾き方をしていました。それで、このトリオはI.R.S. Recordsと契約し、デビューアルバム” Product Perfect”をリリース。1978-1980年の間に、彼等はUB40, Billy Idol, B-52’s, Duran Duranなどと対バンやサポートでライブをやっています。それで、1980年3月には自分達のレーベルよりシングル”Silver Blades”をリリース。しかしながら、1980年6月にJamesは米国に移住する為に脱退してしまいます。それで残った2人は、Tony Dial (Vo, G: 元Neon Hearts)とIan Moore (B)を加えて、ライブを続けますが、直ぐにDialとMooreは脱退します。1981年にバンドはArista Recordsと契約。その時のメンツは、De Harriss (Vo, G), Martin Recchi (B), Mulligan (Synth)及びDik Daviss (Drs)で、同年11月にシングル”Move On”をリリースしますが、チャートインはしなかったとか。それで1982年にZeus B. Heldのプロデュースで、本作品でもあるセカンド・アルバム ”Fabrique”をリリース、そこからのシングルカット2枚はちょっとだけ英国でヒットします。Harrissは元々作曲も出来たので、このアルバムではプロデューサーのHeldと共作しています。その後、Harrissが脱退し、代わって、Troy Tate (Vo) とAl Darby (G) が加入しますが、Tateは自分の歌が歌えないとのことで、疎遠になっていき、TateはDarbyと共に脱退します。その時、バンドはEpic Recordsと契約し、1984年にアルバム”Twilight of Idols”をリリースしています。しかし、ライブができなかったこともあり、バンドはその年に解散します。ただ、メンバーや元メンバーは当時流行っていたニューロマンティック路線の有名どころ(Kajagoogooなど)やPink FloydのRichard Wrightとかとコンタクトもあり、それぞれが単体で活動しています。その後、2009年に、バンドの最初のVo/GだったJamesがFashionとして新アルバムをリリースしますが、もはやコア・メンバーもいなかったので、短期な復活となります。 それで、本作品”Fabrique”ですが、正に英国のニューウェーブと言うか、メジャー狙って、一攫千金みたいな臭いがします。ちょっとダークな演奏にふわっとしてはいるが艶やかなVo、更に、泣きのシンセがトドメを刺してくれます。テンポはミドルで、ディスコティックな感じ。とすると、何か華が無いところで、メジャーでやって行けなかったのかな? 良い曲も書けていたのに、芽が出なかったので。そう考えると、非常に惜しいバンドですね。それからライブ動画観てみたら、Harrissは、ダブルネックのSG、弾いてる‼️ このバンドはライブは面白そうだと思いました。しかしなから、阿木譲氏、当時から、こんなバンドをよく掘ったなと思いますよ。 “Move On” live https://youtu.be/6jxX9SY5lfE [full album] https://youtu.be/svuso_WyRs0 #Fashion #Fabrique #AristaRecords #NewWave #NewRomanticMovement #Synthesizers #JohnMulligan #DikDavis #DeHarriss #MartinRecchi #ModernMusic #YuzuruAgi
NEW WAVE Arista Records 1450円Dr K2
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Patti Smith Group “Easter”
Patti Smithとしては3作目、Patti Smith Groupとしては2作目になるアルバムが、この”Easter”です❗️メンバーはPatti Smith (Vo, G), Lanny Kaye (G, B), Ivan Kral (B, G), Jay Dee Daugherty (Dr), Richard Sohl (Piano)です。前回、バイオグラフィーはこの頃までは書きましたので、省略しますが、少しだけ追加を。1977年1月23日に”Radio Ethiopia”ツアー中、Floridaで、Pattiがステージから落下、頸椎を骨折。この時のリハビリ期間が、彼女の充電期間にもなり、彼女は自分の人生を見直したみたいです。それで、Patti Smith Groupは1970年代終わりに更に2枚のアルバムをリリースします。それが、本作品”Easter”(1978年)と”Wave”(1979年)です。ただ、後者はCMでも掛かっていましたが、それ程売れませんでした。それに対して、本作品からシングルカットされた”Because The Night”が、Bruce Springsteenとの共作でもあった為か、商業的には最も成功します。それで、本作品について書いてみますね。このアルバムでは、Richard Sohlは彼の病気の為、フルでは参加しておらず、ヘルプでBruce BrodyがKbdで参加しています。また、A2”Space Monkey”ではBlue Öyster CultのKbd奏者Allen Lanierが参加しています。確かに”Because The Night”は良い曲ですし、キャッチーですが、意外に他の曲も良い曲が多く、楽しめますね。ライブでのスポークン・ワーズから成る”Babelogue”からノリの良い”Rock’N’Roll Nigger”(こんなタイトル、付けられるのはPattiだからこそですね)への繋がりはゾクゾクしますね。B1”Privilege (Set Me Free)”もシングルカットされてますが、Pattiのヴォーカルの振幅と言うかメリハリがイカしてます。“25th Floor”〜”High On Rebellion”の繋ぎもノリの良いロックンロールとPattiのヴォーカルがバッチリで、かっこいいです。最後に”Easter”でしっとりと決めています。そんなカッコいいチューンが詰まったアルバム、どうですがか?聴きたくなったでしよう。聴いてみて下さい❗️ https://youtu.be/H2TBzDjc-gM #PattiSmithGroup #Easter #AristaRecords #Poetry #Rock’N’Roll #BecauseTheNight #LannyKaye #IvanKral #JayDeeDaugherty #RichardSohl #BruceBrody
NY Punk Arista Records 不明Dr K2