GIGANOISE vol.119 (2024/04/28)
初版 2024/05/08 15:49
改訂 2024/05/09 05:51
ちょっと書くのが遅くなりましたが、先日、GWの前半に、恒例のGigaNoiseに出演してきました。実は、次の日は、前回書いたようにDommune出演もあったので、順序が逆になってしまいましたが、勘弁して下さい。
実は、その日、大阪の箱ちゃんが出るので、是非観たいと思い、ちょっと早目に行ったのですが、もう前日から徹夜での参戦だったので、正直言って、体力的に結構キツかったです。なので、割とずっと楽屋のモニターで他の方の演奏を観ていることが多かったです(なので、今回は写メ少な目です)。それで、楽屋に行くと、美川さんが既に陣取って、飲んでいました。そうして、スペースグラインダーことカメイさんとも久々に再会、暫し、Gallhammerとかの話や誰とコラボしたいとかの話をしていました。その時に、赤い髪の女の子がいたのですが、よもや、その女性が箱ちゃんとは知らず、関係者かな?と思っていました。で、モニターを観ていたら、丁度、Aステで大脇理智さんのソロ。実は前回、彼のパフォーマンスを観て、琵琶とPCと体技のしなやかさに感激していたので、今回もちょっとだけですが、観られて良かったです。
大脇理智さん on Aステ
それで、Bステが丁度、箱ちゃんだったので、演奏の後半だけフロアーで観ました。ただ、GigaNoiseでは、基本、AステとBステは連続するように進行するのですが、箱ちゃん、セッティングが遅れた為か、時間が押してしまいました。しかし、声、フルート、オシレーターなどを器用に使い、ルーパーで音を多層化して、凄く気持ち良い音楽を聞かせてくれました。お次は、Aステで、Bar IssheeのIssheeさんとOriental ForceのOriental Loveこと高田さんによるハコ主対決でした。IssheeさんのベースとOriental Loveさんの壺(?)による電子音のせめぎ合いでしたが、途中にMCを挟んでいましたw(ノイズ・イベントでは珍しい)。次は韓国からのHuman Infrastructureです。実はあんまり良く観ていなくて、イ・スンギュくんに聞いたら、どうも光学的なズレを利用してのノイズを紡ぎ出しているとのこと。その次は、AステでJustin Doubさんと沼田順さんのコラボ。前回も一緒の組合せだった気が?沼田さんのとてもギターとは思えないキュルキュルした音に、Justinさんは多分短波ラジオらしき小物セットによるコンクレート・ノイズで対抗。面白かった!そして、Bステでは、韓国からのMinOhricharさん。見かけはヴィジュアル系でクールなんですが、演奏はモデュラー・シンセでのノイズ演奏です。そのギャップが面白かった。
MinOhrichar on Bステ
次のAステは、イチオン/Future Sound Loversです。もうレーザーはバンバン使うし、ギターらしき楽器や首元にも電飾が光ると言うド派手な男女デュオなので、エンタメ性は抜群でしたね。ここら辺から、私は段々ドキドキしてきました。Bステで、RisaRipaさんのモデュラーシンセの演奏が始まります。結構、ビートの効いた電子音だったので、良い感じでスタートしたと思っていたら、急に音が消えて、アレ?と思っていました。私はAステでのセッティングもあって、ちょっと何か起こったのかよく分からなかったのですが、後から聞くと、テーブルが倒れて、機材が床に落ちたようで、それでも彼女は演奏を続けており、流石!と感心した次第で、お客さんも、その復活しての演奏に大きな拍手をしていました。
RisaRipaさん on B ステ
そして、Aステで、私K2と野本直輝さんとP.O.V.のモデュラー・トリオによる演奏が始まりました。野本さん、もっとごっついセットで、四つ打ちのリズムを決めるんじゃないかと思っていたら、本当に簡素なセットで、かつアンプでモデュラーを鳴らしてきて、「そう来たかぁ」と唸りながら、3人とも爆音電子ノイズを放射。しかし、私のメインのモデュラーの電源の接触が悪く、何度も落ちて、その為に抜き差ししながらも、後半1/2は騙し騙しで演奏していました。セミモデュラー持ってきて良かったと感じました。P.O.V.くんはもう身体を揺らしながら、必死にモデュラーを演奏。野本さんはビール片手に飄々とゴツい音を出して、もう何だかよく分からない「電子雑音の塊」になっていました。この時点で、進行は10分位押していたのですが、どうも我々もちょっとやり過ぎたようです。何とか演奏終了して、撤収して疲れ切って楽屋に戻り、3人でそれぞれビール飲んで乾杯です。
P.O.V.くん(左)と野本直輝さん(中央),とK2 (右) on Aステ
演奏中の私ことK2 on Aステ
野本直輝&K2&P.O.V. on Aステ
Bステでは、安永桃瀬ちゃん&能勢慶子さんのデュオです。桃瀬ちゃん、アンビエント路線か?と思いきや、ビートバシバシのモデュラーの演奏を、また能勢さんはDiamanda Galasみたいにマイク2本を持って、歌うように自作の詩の朗読をやっていて、それが結構、カッコ良かったです。
安永桃瀬ちゃん(左)と能勢慶子さん(右) on Bステ
そうしてAステではParis death Hiltonのお二人の演奏が始まります。ドラムと鍵盤のデュオで、結構、演奏スキルも高く、またエンタメ性もあり、楽屋では「凄い上手い。カッコ良い、でも何で、GigaNoiseに出てるの?」と皆が感心する程、ノリノリでした。Bステでは、韓国からのDokkaebiが始まりますが、個人的には、何故かSprung Aus Den Wolkenを思い出しました。そうして、Aステでは、中国のShu Rideと韓国と日本を行き来してメキメキ活動中のイ・スンギュくんのデュオが始まります。スンギュくんはLapTopノイズで、映像も担当してたのかな?Shu Rideさんは、美川さんが中国でお世話になったとか。私は空腹の上に、久しぶりにビールを飲んで、ちょっと休んでました(ごめん、スンギュくん!)。それで、一旦、休憩となりましたが、既に15分以上も時間が押しており、主催の一楽さんがソワソワし始めていました。
休憩時間だけど、心配そうにセッティングを見守る主催者の一楽儀光さん。
休憩後、Aステでは、沖縄電子少女彩ちゃんと妖精マリチェルさんとAmi-Biqueのトリオが始まりますが、凄く歌に集中して演奏する彩ちゃんの両脇で、デスヴォイスとオモチャの刀風センサーで応酬するAmiちゃんと張り切って身体のセンサーでモデュラーを演奏するマリチェルさんでしたが、後半になると、Amiちゃんがマリチェルさんとコントのように絡み合い、マイクを奪い合って、結構、訳分からん展開になり、思わず腹抱えて笑ってしまいました。そんな中で最後まで歌い切った彩ちゃん、凄い!
Ami-Biqueさん(左)と沖縄電子少女彩ちゃん(中央)と妖精マリチェルさん(右) on Aステ
Bステでは、いつも楽しいと言うか色んなギミックを見せてくれるてくのオジさんが始まります。基本的にはモデュラーなんですが、モデュラーから火を吹いたり、電飾を点滅させたりするエンターテイナーですね。今回はテスラコイルは無かったです。そうして、Aステでは、武田理沙さんとDJ Memaiくんのデュオ。これはかなり相性が良く、武田さんの超絶テクなシンセ演奏とMemaiくんのこれまた超絶DJテクによるコンクレートノイズの応酬で、「これぞ、インプロ!」と皆んなを唸らせる演奏でした。Bステでは、原田仁さんとGloptinくんとスペースグラインダーさんのトリオの演奏が始まります。Gloptinくんのメタパー&自作電子機器に原田さんの変幻自在なヴォイス・ノイズ、そこにスペースグランダーさんのデスヴォイスも加わり、カオスの彼方へ。
Gloptinくん(左)と原田仁さん(中央前)とSpaceGrinderさん (中央後) on Bステ
次のAステではナカコーさんと飛田雅弘さんのギターデュオが始まります。2人の弾くギター音は、美川さん曰く「Tangerine Dreamのファーストみたいだね。」と。結構、ドローンでサイケな演奏でした。
ナカコーさん(左)と飛田雅弘さん(右) on Aステ
次はBステで、足立智美さんとGil Kunoさんのデュオですが、GilさんのLapTopが固まってしまったのか、中々音が出ず、ここでまた時間が押してしまい、皆んなハラハラしてました。しかし、演奏が始まると、足立さんのグニョグニョで変幻自在のヴォイスと身体のセンサーによるパフォーマンスに、GilさんのLapTopによる電子音が加わり、面白かったです。そうして、Aステでは、ガーゼのHikoさん(ドラム)とナンバーガールの中尾憲太郎さん(ベース)とナカムラルビィさん(サックス)のトリオです。これは現場で生で観て、感動しましたね。3人が3人とも限界まで演奏している。それだけでもう涙が出そうでした。ルビィさん、本当にカッコ良い方でした。
中尾憲太郎さん(左)とナカムラルビィさん(中央)とHikoさん(右) on Aステ
Bステでは、香村かをりさん(韓国打楽器)とレオナさん(全身打楽器)と田中悠美子(電気大正琴)さんの女子によるトリオですが、ここでまたセッティングの遅れで、時間のロスが生じました。個人的には、前半の田中さんのドローン風の音に、香村さんとレオナさんの打撃系の音が複雑に絡まる感じの展開が良かったです。
レオナさん(左後)と田中悠美子さん(左前)と香村かをりさん(右) on Bステ
女子3人組: 香村かをりさん(左)と田中悠美子さん(中央)とレオナさん(右)
次は、Aステで、河端一さん(ギター)とナスノミツルさん(ベース)と山川冬樹さん(身体とモデュラー)のトリオですが、私が感激したのはナスノさんのベースプレイですね。ヴォリューム・ペダルでアタックの立ち上がりを敢えてスローして、オーケストラのような音を出しており、特に前半の河端さんの弓弾きギターとの相性は抜群でした。また山川さんの頭蓋骨による演奏はいつも驚かされますね。
河端一さん(左前)と山川冬樹さん(ライト横)とナスノミツルさん(右) on Aステ
Bステでは、中村達也さん(ドラム)と一楽儀光さん(モデュラー)と若林美保さん(身体表現)が始まります。最近、打射撃で共演の多い一楽さんと中村さんですが、それに美保さんの吊りによるパフォーマンスが加わり、会場はカオスxカオスへと傾れ込み、一楽さんは"Smoke On The Water"のサンプリングを放射して、後半には美保さんがドラムを叩いたり、3人でドラム叩いたりで、会場も大盛り上がりでした。
中村達也さん(左前)と一楽儀光さん(左後)と若林美保さん(右) on Bステ (中村達也さんと一楽儀光さんは観客に埋もれてしまいました。すいません🙇)
そうして、Aステでは、坂田明さんと天鼓さんと美川俊治さんのトリオですが、先程の喧騒を抑えつけるが如く、天鼓さんのゆったりとして静謐なヴォイスとしっとりした艶のある坂田さんのサックス、そしてそんな佇まいの背後に美川さんの渋い電子音が絡まり、「大人な音」を見せつけてくれました。
坂田明さん(左)と天鼓さん(中央)と美川俊治さん(右) on Aステ
そしてオオトリは、AステとBステ全部使って、中村達也さんと一楽儀光さんと若林美保さんと坂田明さんと天鼓さんと美川俊治さんの全員での合奏で、もうお祭りと言うか、これ以上のカオスは無い位、アナーキーな音塊が会場中に充満していました。観に来た方も皆んな笑顔です!
中村達也さん(左)と一楽儀光さん(右) on Bステ (若林美保さんは見切れてしまいました。すいません🙇)
天鼓さん(左)と坂田明さん(右) on Aステ (美川俊治さんは見切れてしまいました。すいません🙇)
暴走する中村達也さん(前)を止めに入る一楽儀光さん(後) on Bステ
まあ、時間は予定の22:00をとっくに過ぎていましたが、演奏が終わり、一楽さんからのご挨拶も終わっても、何か祝祭の余韻に浸って、暫くは帰れませんでしたね。いやー、本当に楽しかった❗️
原田仁さん(前左), K2草深(前右), 美川俊治さん(中左), 天鼓さん(中右), 河端一さん(後左), 坂田明さん(後中央), 山川冬樹さん(後右) at 終了後楽屋
箱ちゃん(左)と私ことK2 (右) at 楽屋
しかし、考えたら、私は昼の駅弁から何も晩飯食べてないやと思い、もうちょっとお話ししたりするつもりでしたが、取り敢えずホテルにチェックインする為に、失礼させて頂きました。箱ちゃんとも色々おしゃべり出来たし、満足、満足。また来るぜ、秋葉原クラブグッドマン❗️
*写メは、自分のもありますが、X上で拾ってきたものや頼んで送ってもらったものも含まれていますので、ご容赦ください。それとショートの動画も貼り付けようとしたのですが、YouTubeにアップされていないと貼れないようです。つくづく、今回は記録に失敗してしまいました。すいません🙇
出演
1.A MIKAMI SHINYA
2.B 村上裕+Spaceship Airguitars
3.A 大脇理智
4.B 箱(大阪)
5.A isshee+Oriental Love
6.B Human infrastructure(韓国)
7.A Justin Doub + 沼田順
8.B MinOhrichar(韓国)
9.A イチオン Future Sound Lovers
10.B Risaripa
11.A 野本直輝 +K2 + P.O.V
12.B 安永桃瀬+能勢慶子
13.A Paris death Hilton
14.B DOKKAEBI(韓国)
15.A Shu Ride(香港)+イ・スンギュ(韓国)
16.《休憩》
17.A 沖縄電子少女彩+妖精マリチェル+Ami Bique
18.B てくのオジ
19.A 武田理沙+DJ.MEMAI
20.B 原田仁+gloptin+ SPACEGRINDER
21.A ナカコー+飛田雅弘
22.B 足立智美+Gil Kuno
23.A HIKO+中尾憲太郎+ナカムラルビィ
24.B 香村かをり+レオナ+田中悠美子
25.A 河端一+ナスノミツル+ 山川冬樹
26.B 中村達也+一楽儀光+若林美保
27.A 坂田明+天鼓+美川俊治
28.A-B 中村達也+一楽儀光+若林美保+坂田明+天鼓+美川俊治
イベント終了
最初から観られなかったアーティストの方々、ごめんなさい🙇♀️