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1982 Fernandes ST-85 DM
本当に、偶然だった。 たまたま、HammerSmithのリハーサルで大阪に出ることになっていた。 元々、朝から昼までのリハーサルだったので、昼ごはんをメンバーと摂って、その後楽器店にでも行こうかと思っていたのだ。 一緒に食事していたメンバーには、「カッパさん」と呼ばれている、IRON MAIDENの熱烈なファンであるギタリストも含まれていた。とはいえ、HammerSmithは初期Whitesnakeのカバーバンドなのだけれど。 喫茶店で食事してメンバーと歓談、その後茶屋町の裏でみんなと別れ、そのまま某イシ○シ楽器へ向かう。 まぁいつものことだ。 大体、ここへ行くときは気楽な物見遊山、つられている(主に中古楽器)ギターをああでもないおやこれは珍しいこれは高いな、などと無責任に見て回る、楽器屋好きに通じる言い方で言い換えると「パトロール」なのだ。 いつものように中古楽器を見始めて。。。おや、なかなか良いのもあるじゃないですか、でも流石に高いなぁ、こんなのとても買えないよね(だったら来るなよww)、って感じだったのだ。 ところが、だ。 とあるところで、「?」となった。 見間違いか?いや、違う。 確かに、こう書いてある。 「¥6,600」と。 よく見ると、「ジャンク品」。 なんだ、ジャンクか。なら、さもありなん。大体、弦すら張らずに吊り下げておくなんて(苦笑)。 でも、なんでジャンクなんだろう。。。不思議と、どこが悪いのか、書いていない。 ものをよく見てみると、メイプルネックのスモールヘッドのストラトキャスター。色は黒。 ピックアップはH-S-Hのレイアウト、、、、って、よく見たらこれ、DiMarzioのPU乗っかってない? それもSuper Distortionが2つ、見た感じ、初期のものっぽい。 。。。って、あれ?エスカッションも、金属。。。多分ブラス。。。ナットも、アームユニットも。。。 メーカー名は、Fernandes、らしい。ヘッドのロゴは、消されている。。。 吊るされている状態ではボディー裏側とかが見えにくかったので、(ちょっと無理やり)捻って覗き込む。 。。。ネックプレートが、いわゆる「石ロゴ」だ。。。。 そういえば昔、石ロゴフェルナンデスはTokaiがOEMで作っていたとか、そんな話を聞いたことがある。 俄然、興味が湧いてきた。けど。。。。確証はない。。。。 そもそもジャンク品、「付属品なし、現状渡し、NC/NR」である。ケースすらない。買っても、電車でどうやって持って帰るのだ。剥き出しの弦すら張ってないエレキギターを電車で持ち帰る58歳。異常だ。 うーん。。。と悩んで、大体そもそもストラトなんて普段からあんまり弾かないではないか、あんたLes PaulとかのGibson系がほとんどでしょ、それも最近はアコギばっかり弾いてるじゃないか、なんて思ってしまった。 冷静になろう、冷静に。 その場を離れて、Gibson系、Fender系のラックを見て、他のギターを見て。。。ほら、脳裏から消えてきて。。。。ないなぁ。。。 しゃーない、アコギを見に行こう。 Martinはやっぱり高いなぁ、欲しいけど。D-35とか比較的まだ安いなぁ。。。あぁ!Gibson Doveがある!1974年製?うわー、好みのルックス!おずおずと「試奏させてもらえませんか?」と店員さんに頼む。 簡単に弾かせてくれた。 うーん、良いなぁ!このジャリジャリ感がたまらん!結構傷いっぱいの個体なのでお値段はお安め(それでも大体40万円)、音も割に好みかも、でも40万なんて出るわけないじゃないか。 いやー、堪能した堪能した。さっきのわけわからんギターなんて。。。。あれ?まだ、気になる。 もう一度、見にいく。まだ誰も持って行ってない。。。DiMarzio Super Distortionが2発、これだけでもこの¥6,600の価値はある。けど、これが断線してないか保証がない。そこだけでもチェックさせてもらえないだろうか。。。。(とか思案しつつ、SNSに投稿する) 「これ、アンプに繋いでみても良いですか?せめてPUが生きているかだけでも見てから、買いたいのですが。。。」 ちょっと怪訝そうな顔をする店員。しかし、「良いですよ」と、用意してくれる。 「これ、ジャンクとありますけど、どこが悪いんですか?」 思い切って、聞いてみた。 「えーと、入ったばかりで、何にも手をつけていないんですよ。どこがどう悪いんだか、まるでわからないんです」 ふーん、そんなもんなのか、それでも店頭、並べちゃう時もあるんだなぁ。。。。まぁ、本当にキチャナイ感じだし、言っていることは嘘じゃなさそうだし。 アンプに繋いで、PUをドライバーで軽く叩いてみる。 「コン、コン」 良かった、両方とものPUは、生きているようだ。 ついでにVolume、Toneのノブも回しまくってみる。 ノイズは出ているが、多分接点復活剤で治るくらいのものだろう。 弦は張っていないので、試奏はできない。ネックの反りやネジレもはっきりしないが、まぁ多分大丈夫だろう。 流石にピックガード外したいとかネック外してネックポケット調べたいとか、ジャンクのギターにそこまで手をかけさせるのもどうかと、冷静になって考えて止めた(笑)。 SNSもチェックしてみたら、数人のメンバーが背中を押してくる。 「すいません、これ、ください。」 あぁ、やってしまった。一体何本目のギターなんだこれ。 もう最近は恐ろしくて数えてもいない。でもまぁいいじゃないか、こんなジャンクギター、いざとなったら売ったって良い。元でもかかっていないのだし、ヤフオクとかで流したらそれなりに利益も出るだろう。 (過去そんなこと、一度もしたことないじゃない!と後で嫁さんに言われた。。。。) 仕様からお気づきの方も多いかと思われるが、このギターはIRON MAIDENのギタリスト、Dave Murryさんのモデルだ。きっと前のオーナーがこの仕様にしたくて色々改造したのだろう。 気になるのは、リアPUのエスカッションのところの造作があまりにも丁寧で仕上げがプロっぽいところだ。さぞかし、しっかりした人がやった作業に違いない、と踏んだ。 そしてありがたいことに、サービスでベース用のボロケースもつけてくれた。これで電車の中でキ○ガイ扱いされることもないだろう、多分。 支払いをして、店の外に出て、先ほど投稿したSNSを再度みると、みんな更に、やたらと背中を押してくる。ありがとう、君たちのおかげで踏ん切りがついたよ。IRON MAIDENのギターだから、よく考えたら¥6,660にしてもらったらオチもついたのに、なんて思いながら、屋外に出て、なんとなくTokaiのカタログっぽい写真を撮れそうな場所を見つけて記念写真。 それをUpしたら、SNSが炎上した。 「これはすごい!」 。。。え?そうなん? 。。。どうやら皆さんの見聞では、かなり貴重な逸品らしい。 個人ビルダーの改造品かと思っていたこのギター、ちゃんとしたメーカー正規品で、しかも数量がかなり少ないものの様子。こりゃ、帰宅して早速色々調べないと。。。。 ちょっとワクワクして帰宅、早速分解と掃除。そして各部のチェック。 同時にネットで資料検索。 SNSでも、皆さんがたくさんの資料を下さる。ありがたいことだ。 各部を検証し、確信した。 「これは、間違いない。Fernandes ST-85 DMだ!」 *********** ここから、このギターに関する資料がしばらく続きます。 ご興味ない方は(ここまで読んで来られた方は恐らく読まれるとは思うのですが)、 ################# のところまでお進みください ********************* 資料1:ヤフオク出品履歴の記事から引用① cf: https://detailtext-aucfan.com/detail/yahoo/196488869/ 「かなり最初期物です!1982年頃に製造されたと思われますデイヴ・マーレイモデル『FERNANDES ST-85DM』。 デイヴ・マーレイといえばNWOBHM ( New Wave Of British Heavy Metal )ムーヴメントの代表的バンド「アイアン・メイデン」ギタリスト。今でこそかなりノーマルに近いルックスのストラトキャスターを使用しているものの、デビュー~90年代までの長きに渡り1957年製をベースにH-S-Hレイアウトを施したストラトキャスターを使用しておりました。 こちらのデイヴ・マーレイモデル、80年代当時カタログでは「デイヴ・マーレイモデル」と堂々とうたってはおりましたがあくまでシグネチャーモデルという事ではなく何の許可も得ずに「勝手にシグネチャーシリーズ (笑)」的なことで製造販売されておりました。(当時はまだこういうの緩かったんです…。) このデイヴマーレイモデルは1982年のカタログに初めて登場し1986年のカタログまで4年間販売されていた事になりますが (1986年のカタログでは品番が「ST-80DM」と変更になります。) 私は今までに4~5本このST-85DMを入手しておりまして、販売されていた4年間の中でも大きく「前期」と「後期」の大きく2パターンに分かれる様です。(細かく言いますともっと分かれますが…。) 前期はブラス製のブリッジが搭載されているもの、後期は通常のメッキ仕上げのトレモロブリッジにチェンジされたものに分かれます。 前期でもさらにディテールの違いが有り、基本前期はRST-80が製作の土台となっているのですが最初期はS-S-Sのキャビティーを拡張されただけの物、その後きれいにH-S-H仕様に加工される様になります。 他にも最初期はエスカッションまでブラス製、その後クロームメッキのメタル製に変更になったりとちょこちょこと仕様を買えつつ4年間生産が続けられて様です。 後期はブリッジの仕様変更や本体自体もRST-80を土台にした物ではなく専用に加工される様になります。 本機はST-85DMの中でも最初期仕様となっており、完全にRST-80を土台に加工が施されております。ピックアップキャビティー内はファクトリーにてフロントとリアがルーターで拡張されており再塗装も施されずそのままの状態でセットアップされています。ネックもネック裏の特徴的な面取りや三角グリップネックなどRST-80のまんまです。ブリッジ&ナットはもちろんブラス製!エスカッションも現在はデイヴマーレイに近づける為と操作性の為に後のデイヴモデルに付いていたものと同じメタル製のものに交換されていますが元々取り付けられていたのはブラス製でした。(ブラス製の物はかなり厚みが有りボリュームノブがその上に乗る為かなり操作性が悪くなるので薄いメタル製に交換…といいますか本人のストラトは本機の様に薄いメタル製なのですが…なぜ当時フェルナンデスが分厚いブラス製にしていたのかが不思議です。笑 ) ピックアップは「ディマジオ スーパーディストーション」を2基マウント (80年初頭、当時物のビンテージディマジオです。センターは「L-5000 Vintage」) となっております。サウンドも良い具合に古くさく(笑) ハイパワー&ハイゲイン至上時代のまさに80年代メタルサウンドそのもの! 資料2 : ヤフオク出品履歴からの引用② https://aucfree.com/items/b511325305 フェルナンデスの80年代リバイバル期のデイヴマーレイモデルです。 ほとんど市場には出てこない貴重なモデルです。 型番はST-85DM、当時定価85000円の高級モデルです。 ネックは、いままでリバイバルのストラトのRST50や80を見たことがありますが、RST80と同じような、よい材を使用し、ヘッド裏の面取りもなめらかにしてある感じです。 以前、JUNKで購入し、コツコツレストアしていく予定でしたが時間が取れませんので出品いたします。 80年代フェルナンデスのアイアンメイデン デイブ・マーレーモデル、ST-85DMです。 ピックアップ配置がH-S-Hとなっており、ハムバッカーはディマジオ、シングルはVS-2となっております。 ネックはソフトVシェイプとなっております。 パーツですがエスカッションやそのネジやバネが無かったりバックパネルが無かったりしておりますが 見落としたり書き忘れてる物も出てくるかと思います そしてここからは、このギターが Tokai製なのかそれともKawai製なのか、についての資料。 資料3: スタンプから見る恒常判定(チバカン楽器、大崎様の記事より) cf: https://chibakan-gakki.jp/information/%e3%80%90fernandes%e3%81%ae%e5%b7%a5%e5%a0%b4%e3%81%ae%e8%ac%8e%e3%80%91%e3%82%b9%e3%82%bf%e3%83%b3%e3%83%97%e3%81%8b%e3%82%89%e3%81%bf%e3%82%8b%e5%b7%a5%e5%a0%b4%e5%88%a4%e5%ae%9a%ef%bd%9etokai/ (こちらの内容はご一読いただく方が良いかと思います、ぜひ読んでみてください、流石のチバカン楽器さんです!) 資料4 : Fernandes RSTシリーズの研究考察/ ちゅうずでい様のブログ http://tyuuzudeidu.blog.fc2.com/blog-category-9.html (第三話、がネックスタンプなどの資料に詳しいです。こちらの方、とってもマニアックです(笑)。他の記事もとても参考になります!素晴らしい!) ########################## というわけで、この個体は1982年製のFernandes ST-85 DMであるとほぼ確定した。 そこで、昔のカタログを漁ってみて、こんな資料が出てきたので添付しておく。 これは1982年のFernandesのカタログに掲載されていた「ミュージシャンモデル」の解説資料。 cf: https://brochures.yokochou.com/guitar-and-amp/fernandes/1982/jp_index.html .pdfからの転載なので、文字が見えにくいこともあるかと思って転記しておいた。 (それでも読みにくいところがあって、完全再現ができなかったが、、、) ちなみにこの手の「手書き解説文」は1979年のTokaiのカタログが採用した手法で、当時とても熱心に読んだ記憶がある。 (以下、解説文転載) ********************* ST-85DM ¥85,000 DAVE MURRY MODEL ヘビーに決めるにはこれしかない!! オールドクルーソン フルコピーのチューニングギア ‘57年頃のストラトなので クラ型ストリングガイドが1コマウント デイブマレー選手もジェフベック先生と同 じくブラスナットがお気に入りのようだ メイプルワンピース Vシェイプネック フレットは2.0m/mのニッケルシルバーで きまり!! デイブマレー選手の ストラトはオールド モデルだからいうま でもなくアルダー材 を使用しているのだ ヘビーメタル大会でセマル には、このP.U.レイアウトが極め付け フロントとリアにはディマジオ”スーパ ーディストーション”をマウント。 デイブマレー選手のものとまったく 同じだ。 白1プライ8点止めが本格的 デイブマレーMODEL L-500 / Vintage P.U.をマウント オールディーで枯れたサウンド、スーパーディ ストーションのハードなサウンドと枯れた オールドサウンドを求めるよくばりなディ ブマレー選手。しかしこのレイアウトは かなりイケルね! マウンティングリングはむろんブラス製 ボリュームノブがあたってしまうので リングをカットしてある所までまったく同じ。 3way5ポジションSWだからハーフポジション でもまた新しいサウンドが出せちゃう。使いこなしてみよう。 デイブマレー 選手はオールブラスの トレモロユニットがお気に入り。 ブロックは(2wayの高い )<ここが不明瞭 の最高級品を使用。アームもブラス。 *************************** 「選手」とか「先生」という言い方がとっても昭和だが(笑)、当時はこうだったのだ。 S/N N/A(入手時点で、残念ながら消されてます)
エレキギター Fernandes ( KAWAI ) 6600円(税込) 大阪市内楽器店Kei Maeda
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1988 Ovation Thunderbolt TB-01
このOvationはいわゆる「鬼子」といって良いかもしれません。 1987, 1988年の2年間だけ生産された不人気モデル(笑)。誰もOvationにこういうデザインを求めていなかったのでしょうね。この当時はHR/HMが勢いが強くて、Ovationとしてもそうしたユーザーをターゲットにしていたのではないかと思いますが、浸透しなかったみたいです。 「誰も使ってないなら、それは使えば僕モデルになるな!」と、エレアコが必要になった際に探して入手しました、確か、2007年くらいだったかと。ネットで探しまくって、東京の某有名店さんで購入。 手に入れて初めて、不人気の理由がデザインだけではないな、と感じました。と言うのは、ストロークをしていると、サウンドホールのとんがった部分が手に「刺さる」のですよ(笑)。慣れないと、結構痛いです(笑)。 あと、案外とヘッド周りが脆いです。特にこのコンコルドヘッドはペグの所が割れやすいです。購入した時点で修復した跡があって、後年自分が使っている間にも一度割れました。やっぱり特殊な形というものはそれなりのリスクがありますね。 音的にはプリアンプはOP-24、Ovationを有名にしたと言っても良い伝統的/伝説的プリアンプです。電池が物凄く「もつ」ので、いつ入れ替えたか本当にわからなくなります(逆に不安)。その分、電池ボックスへのアクセスの悪さといったら無いのですが(苦笑)。音色も案外普通にEliteとかその辺のOvationっぽい感じです。 ネックシェイプは意外と普通にUシェイプです。Ovationらしからぬ、という感じでもありますが、まぁこの子ならそれもアリでしょう。 S/N 875685(最初の一文字恐らく8なのだと思いますが、シールが剥がれかけていて明確には読めないのです。。。)
エレアコ Ovation 2007年10月Kei Maeda
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1988 Peavey Adrian Vandenberg Signature Series1
某バンドでギターを弾くにあたって、「ロックシステム付き」のGuitarが必要になってきました。 (それまで全く持っていなかったのです) でも、多くの人が持っているのは出来たら使いたくないなぁ、と漠然と考えていました。 ロックバンドのステージに於て、ギタリストが抱えるGuitarって「アイコン」だと僕は思っています。 スタンダードなGuitarで言っても、例えばLes Paul StandardならJimmy Page、SLASHなんかがすぐに出てきますし、StratcasterならJeff Beck、Ritchie Blackmoreが出てくると思うのです。 そうしたスタンダードなものはある意味仕方ないのですが、比較的近代的なGuitarとなると、そのギタリストがダイレクトにイメージされます。 では、どうしたら「自分」というものを印象つけられるか。。。 その方法論の一つに、「昔はそれを使っていたけど今はもう使っていない、古くなったSignature Guitar」というところに僕は目をつけました。 そこで思いついたのは、Whitesnakeでギターを弾き始めた頃のAdrian Vandenberg。 Whitesnakeはもちろん大好きなバンドだし、彼が最初に参加した「Serpence Albus / 1987」のツアーも2回見ているほどに好きなギタリストなんです。Whitesnakeに加入する前のVandenbergも好きなバンドでしたし。 Mattias Jabsと僕的には印象が被る所があって、どちらもメロディーを大切に弾くのだけれど、極端に派手なイメージはなく、しっかりと曲、バンドを考えたPlayをしている印象があるのです。そしてそれはきっとJimmy Pageにも通じる所があるのでは、なんて勝手に思っています。 で、このPEAVEY Adrian Vandenberg Signature。 日本ではほぼ見かけることはありません。たまにオークションにヒョイっと出て来るくらい。そして、結構高額。。。 なら!と、当時まだあまりみんながやっていなかった「個人輸入」を考えたのです。 eBayは今ではそれなりに有名になってきてますが、その頃はまだ「知る人ぞ知る」アメリカのオークションでした。 WisconsinにあるとあるGuitarショップでこの個体を発見、すったもんだもあったもののなんとか購入しました。 届いた時はものすごく感動したなぁ。。。 見た目には「フィドルカット」と呼ばれるボディサイドのカットが特徴的で、リバースヘッドのギターもこれしか持ってません。 見た目の派手さとは異なり、音は結構素直です。でもフロントとリアのPUの出力さが本当に大きくて、このバランスをとるのにちょっと苦労しますね。フロントはもう少し強めのPUに変えても良いかもしれません、っていうかリアが強すぎるんですけど(苦笑)。 リアPUはコイルタップできるように改造してあります。 問題点は、そうですねぇ。。。アバロン貝のポジションマークはゴージャスなのですが、光の当たり具合でちょっと見えにくい時があります。 あと、「こんなん絶対身近では持ってないだろう」とタカを括っていたら、意外と近くに(でも直接の知り合いではない)「エレキ弾き語りメタル」の人がいてこのモデルを使用しているんだそうな。 あぁ、「僕モデル」への道は険しいのです。
エレキギター PEAVEY eBay USAKei Maeda
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1976 Gibson Les Paul Custom
1992年のゴールデンウィーク。 San Francisco在住の友達のところに一週間遊びに行ったことがありました。 その頃から「Tokai LSのサブギター」を考えていたのと、 「Gibsonのギターを持ってみたい」「アメリカでギター買ってみたい」 という思いが重なっていたので、現地では毎日のようにギターセンターに通ってしまいました。 (そのうち、店員からは「Oh, hallo, Les Paul Man,」と声をかけられる呆れられっぷりでしたとさ) 悩みに悩んで買った一本です。 購入時、リアPUのトーンノブが無かったことも躊躇した一因だったのですが、店員に 「ノブ無いしなぁ。。。」なんて言ったら 「じゃぁ、こうすれば良いよ!」 と、隣にぶら下がっていたLes Paulからひょいとノブを外して、 「No Problem!」 って。。。おおらかな時代でした。。。。 (と言うわけで、ここのノブだけ違う色になっています) 購入して一年は現地の友達に貸しておいて、友達の帰国後に改めてご対面。 PU、ペグ、Vol. / Toneノブがオリジナルではなかったこともあって、色々手を入れてあります。 ペグはガタが結構来ていたので、GOTOH製のGROVER Typeに変更 PUは、裏面に基盤配線っぽいものが配置されている「Gibson Original」が入っていたのですが、 これをたまたま東京の某黒い楽器店さんで、ナンバードPAF(T Bucker)を新品で購入、現在はそれが載っています。 配線/ワイヤリングもなんだか色々複雑なものになっていたのを、通常のワイヤリングに戻してもらいました。 ネックはこの時期らしい薄めのネックなので最初は慣れませんでしたね(苦笑)。 音の方は、重量もあって(4.7kg)ネックも硬いのでカリッと締まった感じで、R&Rな感じがします。 改めて考えてみると、Customの方が音の感じはHard & Heavyな音楽には合っているのかもですね。 Standardはもう少し柔らかく、甘い感じがするのでBluesなんかにも似合うのだと感じます。 この子は最初から現地の友達の手元にあったり、帰国してからも友人のプロギタリストに貸し出してたり、自分のバンドのギタリストのところでお仕事してたりと、出張の多い子でしたが、これからは僕の手元でゆっくり使って行ってやりたいなぁ、と思っています。 先日頑張って拭き掃除して磨き上げたら、ツヤツヤの美人さんになってくれてます。黒いギターって、汚れが目立つんですね。 ちゃんと磨いてやろうっと。 S/N 00127476
エレキギター Gibson Guitar Center San FranciscoKei Maeda