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近鉄ク1551
■モデルについて 2000系のトレーラーです。モ2010と同じく昭和40年代後半の製品だと思います。レアな完成品なのですが、あまりにもマイナーな形式で売れなかったのではないかと思います。近鉄特有のカマボコ型ベンチレターは日光モデルが発売していたダイキャストパーツが実車通り14ヶも取り付けられています。晩年実車は片運化されましたが、モデルでは両運転台車になっています。 ■実車について 電動車モ2000が製造された翌年の昭和24年に5両製造されています。デビュー当時は電動車に制御車を挟んだいわゆるMTMの3両編成で運転されていたようです。資材不足だったにもかかわらず、電動車ともに連結・解放の自由度が高い両運転台車になっています。近鉄ではク3110、ク1500などの制御車も両運転台車で、異なる形式の制御車を混結した編成も多くみられました。ク1550も電動車と同じ運命を辿って昭和48年に廃車されました。
鉄道模型 16番ゲージ ロコモデル 1974年頃塩浜検車区
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近鉄ク6521
■モデルについて モ6411のトレーラーです。こちらも昭和40年代後半のモデルだと思います。モ6411とは別に入手した中古品ですが、色調や作りは全く同じだったので同時に製作されたものと思います。近鉄特有のカマボコ型ベンチレターも実車に近い配置になっていることが判ります。張り上げ車の中でも屋根の深い実車のイメージをよく捉えたモデルです。 ■実車について モ6411と同じく昭和25年製ですが、電動車4輛に対して付随車は2輛しか製造されていません。通勤用車輌のロングシートでありながら当時の特急色でしたが、ダークグリーンを経てマルーンに塗り替えられました。名古屋線改軌工事では名古屋線車輌の台車を履き替える作業を伴うため、狭軌の南大阪線でも大型の6411系を応援に出しています。常に電動車の相棒を務めていましたが、6600系に混結されることもありました。
鉄道模型 16番ゲージ ロコモデル 1974年頃塩浜検車区
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近鉄モ2010
■モデルについて 大阪線で活躍した通勤区間車のモデルです。昭和49年頃の製品だと思います。ロコモデルでは同じ型紙で形式を作り分けていましたが、このモデルはおそらく窓配置が同じ3扉車モ1400の型紙を流用したようです。明るいマルーンですが隠蔽力が弱いためマルーンの噴付量が不足して下地が透けている箇所があります。パンタグラフは大型のものに換装しています。モデルは両運転台車ですが実車は昭和38~41年頃に片運化されています。 ■実車について 近鉄が戦後初めて大阪線に投入した運輸省規格形の新車です。昭和23年製で物資もまだまだ不足していた頃で出来もそれなりでしたが、それでもトレーラーのク1550と編成して大阪近郊通勤輸送に活躍しました。また技術面でも新制御器を備え高加速性能が向上しました。晩年は多くの車輌が両開扉に改造されています。高性能冷房車が投入されると戦後生まれでありながら区間車のため転籍先もなく昭和48年に廃車され短命に終わりました。
鉄道模型 16番ゲージ ロコモデル 1974年頃塩浜検車区
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近鉄モ6411
■モデルについて 南大阪線6600系の後継車で戦後生まれの大型車両のモデルです。昭和40年代後半の製品だと思います。マイナーな車輌で人気もなかったのによく製作したと思います。大きめの小高模型DT-11を履き、深い屋根や南大阪線伝統の貫通扉窓の桟など実車の雰囲気をよくとらえているのですが、パンタグラフが小ぶりのカツミ製PS-16をつけていたため、大型のものに換装してバランスをよくしてみました。厚塗りのため経年劣化で塗面にひび割れが生じています。 ■実車について 南大阪線では近鉄となって初の新車で昭和25年製で電動車は4輛製造されました。デビュー当初はモ6801を名乗っていましたがこの車番は後年登場するラビットカーに譲ってモ6411になっています。車長は実に20.9mもあり、デビュー時は当時の近鉄特急色だったクリーム+ブルーのカラーリングでした。一時期改軌工事期間の名古屋線に転籍しています。工事完了後は古巣に戻り道明寺線などで活躍しましたが、荷物電車、電動貨車を経て昭和58年に廃車になりました。
鉄道模型 16番ゲージ ロコモデル 1974年頃塩浜検車区
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近鉄サ6472
■モデルについて 狭軌時代の名古屋線で特急車に起用されたク6472を中間車化した晩年のモデルです。昭和40年代後半の製品だと思います。キットでも発売されていましたが、伊勢電車輌の特徴であった乗務員扉がないスタイルなので、前照灯、尾灯を取り付ければク6471を再現することができました。このモデルはロコモデル製のなかでも珍しい中間車の完成品です。床下にはトイレ用水タンクを付けています。 ■実車について もとは伊勢電鉄名古屋本線特急で活躍したモハニ231の付随車です。近鉄となって戦後、名阪特急復活の際に狭軌だった名古屋線の特急車両として6301系を起用しましたが、同型付随車がないためクロスシート、トイレ付きのク6471~6473の3輛が編成に組み入れられました。後年、中間車化されても6311系や6331系の急行編成には必ず連結されていました。
鉄道模型 16番ゲージ ロコモデル 1974年頃塩浜検車区
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近鉄モ6312
■モデルについて 名古屋線6301系の増備車モデルです。昭和49年頃の製品です。地元の模型店にはたくさんのロコモデル製近鉄旧型車モデルの在庫がありました。2200系と並んで多くあったのが名古屋線の主力だった17m中型車モデルです。均整のとれたスタイルで人気があり多くが売れてしまいましたが、売れ残っていたのがこのモデルです。艶のあるレッドマルーンで、ロコモデルでありがちな厚い塗りが原因のひび割れが生じています。特徴の正面に真鍮線で雨樋を付けてとても実感的です。 ■実車について 昭和12年製の6301系の一次増備車で正面に縦樋を付けています。戦後モ6320はツートンカラーの特急車に格上げになっています。クロスシートで昭和40年代半ばまで名古屋線急行に重用されていました。急行任務を高性能車に譲ると、志摩線へ移り改良された新線の試運転列車も務めています。最晩年は伊賀線に転出し5000系となり遅くまで運用されました。
鉄道模型 16番ゲージ ロコモデル 4,200円塩浜検車区