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戦後初期 日本SFベスト集成2《徳間書店》
1978年に徳間書店より発行された『戦後初期日本SFベスト集成 2』横田順彌/編です。新書版ソフトカバー・モノクロ314頁です。 発行当時、徳間書店が日本探偵小説、日本SF、鉄道推理、等々出していたベスト集成本の一冊。日本SFベスト集成(年度別6巻)の編者が筒井康隆先生に対して、戦後初期日本SF(2巻)は、古典SF研究で実績のある横田順彌先生が編者を担当しています。 日本のSF=空想科学小説は、コナン・ドイルが「ホームズ」の一方でSF作品を書いているように、探偵小説の一部門とみなされていました。江戸川乱歩先生も「少年探偵団」モノでSF要素のある作品を書いておられますが、初期のSF作家、筒井先生や矢野徹先生など編集者としての江戸川乱歩先生に激励や援助を受けたそうです。この集成の収録作も錚々たる顔ぶれとなっています。 まだ戦後初期には、空想科学というより、「ドグラマグラ」のような幻想小説の要素も強いですが。 収録作の中村真一郎・福永武彦・堀田善衛共作の「発光妖精とモスラ」、ご存じ1961年の東宝映画『モスラ』の原作ですが、私はこの本で読みました。主人公・福田善一郎の名は原作者御三方の名前の合成となっています。 原作は、中條博士と新聞記者の花沢ミチの結婚話で終わってるので、続編にあたる2003年の『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』に中條老博士の奥さん役で香川京子さんを出演させていれば、伏線回収になっていたのにと些少ですが思いました。 #横田順彌 #日本SF #発光妖精とモスラ https://muuseo.com/jason1208/items/513
書籍 徳間書店 300円程Jason1208
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『太陽系グランドツアー / 中冨信夫』《新潮文庫》
新潮文庫より発行された『太陽系グランドツアー ボイジャー1・2号の旅』中冨信夫/著、文庫版カラー/モノクロ214頁。1989年発行、ISBN4-10-136604-7。定価480円。 NASA、宇宙開発について多数の著作を持つ宇宙工学アナリストの中冨信夫氏によるビジュアル文庫。“1977年8月と9月、木星、土星、天王星、海王星の四惑星に向けて探査の旅に出たボイジャー1号、2号の航跡を克明に追い、新発見の数々をビジュアルに紹介するオリジナル文庫”です。 全編グラビア頁で、カラーモノクロの貴重な画像が多数収録されている本です。 #中冨信夫 #NASA #Voyager #宇宙開発 #ビジュアル文庫
書籍 新潮社 300円程Jason1208
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『NASA航空機開発史 / 中冨信夫』《新潮文庫》
新潮文庫より発行された『NASA航空機開発史』中冨信夫/著、文庫版カラー/モノクロ262頁。1986年発行、ISBN4-10-136603-9。定価480円。 NASA、宇宙開発について多数の著作を持つ宇宙工学アナリストの中冨信夫氏によるビジュアル文庫。 “NASA(米航空宇宙局)というと頭に浮かぶのは、アポロ計画を始めとする宇宙開発の面だが、NASAはその名が示すとおりに、航空機の技術開発でも大きな役割を果たしている。NASAのもう一つの側面をビジュアルに紹介するオリジナル文庫”です。 全編グラビア頁で、カラーモノクロの貴重な画像が多数収録されている本です。 #中冨信夫 #NASA #航空機開発 #宇宙開発 #ビジュアル文庫
書籍 新潮社 300円程Jason1208
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『明治不可思議堂 / 横田順彌』《筑摩書房》
筑摩書房より1995年に発行された『明治不可思議堂』です。横田順彌/著、A5版モノクロ386頁、ISBN4-480-85684-X、定価2400円。本書は、ちくま文庫でも再版されてます。 明治物に定評があるSF作家・古書研究者横田順彌氏(1945-2019)による明治の群像ノンフィクションです。横田氏が手ずから調べた明治の有名人・一般人・庶民たちについてのさまざまな逸話・喜劇・悲劇で構成されています。 雑誌掲載の60数編各話より題名を抜粋列挙しますと、「美人コンテストと乃木大将」「千里眼と念写」「『野球害毒論』と新渡戸稲造」「白瀬南極探検の真相」「生きていた西郷隆盛」「六号艇沈没事件」「ハレー彗星狂騒録」「軍神第一号のロマンス」「空飛ぶ鳥を夢見た男」「雪中演習の悲劇」「新橋芸者、欧州を行く」「お召し列車脱線事故」「われは芦原将軍なり!」「たった一人の日本人」「最後の仇討ち」「明治の武侠・冒険雑誌」「明治のシンボル[凌雲閣]」「柔道伯爵の世界武者修行」「ポトマック河畔の桜」……。 タイトルを挙げるだけでも、およそ今日でも知られている有名な話が、横田順彌氏の健筆で活写され、活き活きとした明治の日本人像を成していくのが分かるかと思います。 #ノンフィクション #明治時代 #横田順彌 #押川春浪 #筑摩書房
書籍 筑摩書房 300円程Jason1208
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大魔獣恐竜ものしり大博士《桃園書房》
桃園書房より1981年に発行された『大魔獣恐竜ものしり大博士』です。品田冬樹/構成 中文専/執筆、文庫版(B6版カラー/モノクロ318頁、定価650円(当時)。 ケイブンシャの大百科シリーズから影響を受けていると思われる、主に子供向けの「少年ものしり百科シリーズ」の一冊ですが、モノによっては珍しい写真が載っていたり非常にマニアックな内容だったりします。桃園書房は2007年に破産しており、この本も古書市で処分品として見つけ、(「世界の大怪獣ものしり大博士」と同時)購入しました。下小口に赤いマジックが書かれているのは処分品の印です。 編集スタッフは(株)銀英社とありまして、知る人ぞ知る「ふぁんろーど」という雑誌を出していた出版社です。構成の品田冬樹氏という方は、特撮関係の造形作家として知られており、画像2枚目のリザードマンも、初期の雑誌「ふぁんろーど」に載っていたと思います。 内容は「五大怪獣決戦!大怪獣時代」「5大怪獣大決戦」:オリジナル造型怪獣人形によるジオラマ特撮、「怪奇、ハチュウ人類リザード出現」オリジナル造型怪人リザードマンによる特撮ドラマ、「世界の怪獣魔境」:世界の怪獣映画(ハリーハウゼンからB級モンスター映画まで)のスチル映像によるストーリーやモンスター紹介が楽しいです。 #特撮映画 #SF映画 #怪獣映画 #特殊撮影 #SF映画 #スペクタクル映画 #聖咲奇 #桃園書房 https://muuseo.com/jason1208/items/51 https://muuseo.com/jason1208/items/713
書籍 桃園書房 300円程Jason1208
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世界の大怪獣ものしり大博士《桃園書房》
桃園書房より1980年に発行された『世界の大怪獣ものしり大博士』です。聖咲奇/執筆、文庫(B6版カラー/モノクロ318頁、定価600円(当時)。(本文は昭和54(1979)年発行とあり、カバーには昭和55年発行とあります) ケイブンシャの大百科シリーズから影響を受けていると思われる、主に子供向けの「少年ものしり百科シリーズ」の一冊ですが、モノによっては珍しい写真が載っていたり非常にマニアックな内容だったりします。桃園書房は2007年に破産しており、この本は古書市で処分品として見つけ、購入しました。下小口に赤いマジックが書かれているのは処分品の印。 特長的なのは、執筆者の聖咲奇氏やイラストのいたはししゅうほう、増尾隆之、開田裕治、米田仁士の各氏らで、朝日ソノラマの『すばらしき特撮映像の世界』や雑誌『宇宙船』の初期執筆者・イラストレーターのスタッフ、そのままです。 内容的にも、東宝・大映の日本怪獣映画から、『キングコング』からハリーハウゼン作品、B級怪物映画まで、初期の雑誌『宇宙船』の趣味そのままで、まるでジュニア向け別冊のような雰囲気です。 #特撮映画 #SF映画 #怪獣映画 #特殊撮影 #SF映画 #スペクタクル映画 #聖咲奇 #桃園書房 https://muuseo.com/jason1208/items/51
書籍 桃園書房 300円程Jason1208