国際芸術祭「あいち2022」
初版 2022/10/11 22:20
「あいち2022」は国内最大規模の国際芸術祭の一つ。愛知芸術文化センターのほか、一宮市、常滑市、有松地区(名古屋市)のまちなかを会場として展開している。もっとも北に位置ずる一宮市から、もっとも南に位置する常滑市まではおよそ50分かかる。移動時間を考えたら、2日あってもすべての作品をゆっくりとは見られない。実際、2泊3日の行程で訪れたが有松地区は訪れることさえ叶わなかった。
今回は印象的だった作家・作品をメモする。
笹本 晃「《リスの手法:境界線の幅》2022」
モハンマド・サーミ
潘逸舟《埃から生まれた糸の盆踊》2022
アンネ・イムホフ《道化師》2022
シアスター・ゲイツ「ザ・リスニング・ハウス」2022
感想
全体としては、「グローバルな芸術祭とはこういうものなのだろう」と感じさせるラインナップや構成のように感じた。中でもアンネ・イムホフとシアスター・ゲイツの空間への展開力は目を見張るものがあった。これだけでも訪れてよかったと思う。
アンネ・イムホフは2017年のヴェネチア・ビエンナーレで金獅子賞を受賞したアーティスト。あいち2022では、アイススケートリンクを舞台に新作の映像を展開していた。映像に映し出されるダンサーは音楽の激しさやスピードに合わせるように、ときに過激に、ときにスローモーションで動き、言葉として聞き取ることのできない叫び声も発する。僕が訪れたのは会期の後半であったが、ラインアレイスピーカーから出る音量を会期の前半よりも絞っていたそうだ。叶うなら、もう一度展示を見てみたい。