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昆虫大戦争
何故か地元のテレビで子供向けの時間帯によくやってました。その度に見ては川津祐介が虫にかまれて悶絶する様に痛そうとばかり思ってました。またついでのように死んでしまう主人公に「こんなのアリ?」ともあきれてました。大学時代に久しぶりに見返してみたら本来の企画の売りの『昆虫パニック物』とスタッフが自分の主張を織り込んだ『反戦物』が全くかみ合って無くてびっくり。無理が無理を呼び強引を強引で繋ぐ展開。とはいえカット数は少ないですが日本特撮株式会社による特撮はジャンルが珍しい事もあり見応えがあります。
特撮 パイオニアLDC 1990年代CRASH AND BURN 場外劇場
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吸血髑髏船
タイトルだけは特撮書籍で知っていた物のなかなか見る事の出来なかった映画ですが、それほど期待はしてなかったのですが輪をかけてつまらなかったという感想。でもこれは不当な感想で解説によるとロケに使った船のオーナーが映画の内容に嫌悪して撮影したフィルムがほとんど使えなかったという。たしかに船乗りはジンクスを担ぐので作り物とは言え耐えられなかったのでしょう。まして実際の船は公海上では一種治外法権に近い環境名だけに船員が皆殺しにされる展開は洒落にならないのでしょう。これでせめて二代目水戸黄門の西村晃の怪人の見せ場に見応えがあればよかったのですが… あと何で骸骨を赤塚不二夫が描いたような造形にしちゃったのか、これじゃ全然怖くないよ。
特撮 パイオニアLDC 1990年代CRASH AND BURN 場外劇場
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吸血鬼ゴケミドロ
知ってる人は皆知ってる日本ホラー映画の名作でタランティーノがファンな事も知られています。自分はこの映画と小学生の頃に最悪のファーストコンタしてしまいましてして、何を思ったのか休日の夕方、子供向けの怪獣映画をよくやっている時間帯に放送されていたのとかち合ってしまったのです。円盤やら旅客機の墜落等特撮シーン多めの開幕なのでついその手の映画と思って見ていたら怖さの次元が違ったという… 怪談映画が基本だった時代を考えると色んな意味で突飛な発想の映画ですが、昨今の『人間が一番怖い』恐怖映画と違い胸糞感よりも最低な登場人物のバイタリティーの前にいっそ清々しさすら感じます。
特撮 パイオニアLDC 1990年代CRASH AND BURN 場外劇場
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宇宙人 東京に現る
90年代半ばに突然狂ったようなラインナップを展開した秘蔵シリーズの1本。まだギララや本作はいいのですが「幽霊列車」「ブルーバ」「鉄の爪」といった特撮ファンですら付いていくのが厳しいタイトルを続出し2期で終わってしまったけれど忘れがたいシリーズでした。さて本作ですが映画以上に岡本太郎によるパイラ人が有名なのでどこかでその姿を見た事があるのでは。正直映画は散漫な出来ですが日本初のカラー特撮という事を考えると新天体Rの表現等見応えある特撮カットもいくつかあります。しかし一番の見どころはパイラ人が善意の宇宙人ではあるけど、好き勝手地球人を悪く言い放題な会議シーンでしょうか。
特撮 パイオニアLDC 1990年代CRASH AND BURN 場外劇場
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SFX ミュージアム Vol.1
「ゴーストバスターズ」と「2010年」のメイキングがメインになっています。当時リチャード・エドランドはILMを抜けて「2001年宇宙の旅」「ブレードランナー」のダグラス・トランブルのスタジオEEGの設備を譲り受けBFCを立ち上げたばかりで大作が続きまさに時代の寵児でした。残念ながらその後ハリウッドの特撮大作はILMが請け負う事が多く、「プレデター」「エイリアン3」「ダイハード」「バットマン・リターンズ」といった作品をてがけますが特撮の規模は小さく充分に力を発揮したと言い難い形で会社が無くなってしまいました。なおこの人は従軍時代に駐日していたので日本びいき、平成ゴジラの撮影も毎年見学に来ていて日本映画も「クライシス2050」や「大霊界2」等の関わっています。
特撮 パイオニアLDC 1980年代CRASH AND BURN 場外劇場
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SFX ミュージアム VOL.2
「ブルーサンダー」の特撮を手掛けたのは当時新興スタジオだった『ドリームクエスト・イメージズ』でした。本ディスクはこのドリームクエストと「ファイアーフォックス」等を手掛けたアポジーの2社を紹介しています。この時期のSFXブームはスターウォーズのブーム時と違いより具体的に技術が一般層に紹介されていたので内容が濃い。メインで取り上げているモーションコントロールカメラは合成の原理を知らないと何でそんな大層なシステムが必要か分かりにくい機械なんですがしっかり解説。この辺はとりあえずCGとしか言わない最近のメイキングより見応えがあります。ちなみに本ディスク最大の見どころは「ネバーセイネバーアゲイン」の紹介、この映画はイオンプロ作品でないのであの有名な007のテーマは使われていませんがこのディスクではちゃっかり使っていて本家のテーマが流れる「ネバーセイネバーアゲイン」が見れます。
特撮 パイオニアLDC 1980年代CRASH AND BURN 場外劇場
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ブルーサンダー ビデオ発売バージョン
「世界が燃えつきる日」「ファイアーフォックス」といった先達はいますが本作が80年代を彩った『ハイテクメカアクション』の原点と言っていいでしょう。本作の特筆すべき点はやはりメカ! 超能力的な性能を見せるアクションもそうですが本作の真にエポックだったのはストーリーでしょう。これまでの作劇だとブルーサンダーは悪役だったはず、ハイテクのブルーサンダーをいかにロイ・シャイダーが旧式機で倒すかという話だったはず。それを外し観客が見たいメカを主人公が操るいわば二重に補正の効いたチートな構造が魅力のジャンルと言えるでしょう。なお劇場公開版との違いは一部カースタントのカットと盗み見シーンで全裸でヨガをしている女性がレオタードを着ている所です。
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Uボート 劇場公開版
「潜水艦映画に外れ無し」と言いますが中でも上位に入るのは間違いないでしょうか。重厚なドラマ、ステディカムカメラを駆使した撮影、波の表現が素晴らしい特撮、リアルでありながら嘘のつき方も上手い原寸大Uボートを含むセット、一生耳に残り戦闘テーマの格好良さは戦争映画一の音楽、そして敗戦国ならではの容赦の無いストーリー。現在はディレクターズカットやミニシリーズ版のソフトが主体なので今となってはこの劇場公開版は貴重かも。スピルバーグ監督が本作製作の報を聞き建造資金の一部を出すから「レイダース」でUボートのセット使わせてもらったのは有名ですね。
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キャットピープル
個人的に表も裏も大好きなジャケットです。当時中学生だった自分は「ホラー」+「エロス」をこの映画と「ノスフェラトゥ」で強く意識したものです。正直思っていた内容と違っていたけど得をしたと思った1本です。ただし後の「スペースバンパイア」のマチルダ・メイのおっぱいの前にはすべてが吹き飛んでしまいました。
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1941
映画は色々な切り方で2種類に分けられる物です。『出来のいい映画』と『出来の悪い映画』、『面白い映画』と『つまらない映画』、そして『好きな映画』と『嫌いな映画』です。たいてい前者が揃う物なのですがこの映画は皆が判で押したように『出来が悪くて』『面白いかというと微妙で』そして『大好きな映画』ではないでしょうか。ところで終盤でベルーシが潜水艦の中で言うセリフですが字幕では「東京に連れてってくれない」と原語通りの訳でしたが、テレビ放映時の吹替の「亡命を希望します」の方がいいですよね。
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恐竜100万年(全長版)
本作はハマー作品としてしられていますが20世紀FOX配給が配給を手掛けておりそこではカットされたバージョンが流通してました。つまり全長版が100分だったのに対し日本ではFOX版の91分でした(全長版のクレジットではワーナー配給になってました)。そしてカットされた場面が気になりますがやはりというかあろうことかハリーハウゼンによるモデルアニメのカットも例外ではありませんでした。特にアーケロン、アロサウルス、テラノドンのパートは結構違います。しかしせっかくLDが快挙を成し遂げたのにDVDはまたしてもFOX版… どうせセリフは原始人語で意味が無いので輸入盤を買うのが吉です。
特撮 パイオニアLDC 1990年代CRASH AND BURN 場外劇場
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宇宙戦争(国内版)
問答無用のメジャー作品、改めて見直しても特撮の完成度は尋常じゃないです。DVDだと画質が良すぎてウォーマシンを吊っているワイヤーがくっきりと見えてしまうのでLDくらいが丁度の映画ではないでしょうか。ところで公開時期から見て個人的にウォーマシンの破壊性は初代ゴジラの元ネタの一つだと思います。「原始怪獣現る」のリドサウルスにウォーマシンの熱線を追加したのではないかと。
特撮 パイオニアLDC 1980年代CRASH AND BURN 場外劇場
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地球最後の日(国内版)
古典SFの良さに流線形のロケットという物がありますが、中でも本作に登場するアーク号は個人的に最も素晴らしいロケットだと思います。ツルツルのロケットながら骨組み剥き出しの建造過程を見せる事でリアリティを持っているのがいい。そして何より燃料節約という名目でのレール走行式の打上げ場面、横長の画面に生えるこの一連はSF映画の中でも美しさと力強さと悲しさが同居した屈指の名場面だと思います。それはさておきジャケットイラストですが地球を脱出するのでロケットの向きが逆では…
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