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傷を負った Harpes perradiatus
生きていたスリッパの片方ことハルペス。デボン紀のモロッコでは一般的な種であり、砂の中にある栄養を頭の微細な穴でこしとる事で生きていたと言われています これはただのハルペス。しかし本種は頭が不自然に盛り上がっており、生前何かしらのダメージを負い、その負った傷が塞がった痕が、この盛り上がりだと思われます 化石になる過程で偶々そうなったといえばそこまでですが、それで片付けるには生々しく、やはり何者かにより傷を負わされた可能性の方が高いでしょう。当時の捕食者といえば魚類ですが、魚類が関わったにしてはこの傷は小さすぎる為、個人的にはウミサソリによって出来た傷であると考えています 上に書いた様にハルペス自体モロッコではありふれた種ですが、もし本種が生前ダメージを受けた個体なら★1ではなく、★2にの珍しさになるでしょう
化石 地球 三葉虫の巣穴三葉虫とエトセトラ
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Hamatolenus vincenti
カンブリア紀に生息していたモロッコ最初期の三葉虫の一種。ハマトレヌスには色々な種類がいますが、本種はほっそりタイプ 5億年ものでありながら全身が綺麗に残っており、体節から伸びる失われやすい棘もしっかりと存在。身体を守る棘があるという事は、彼等にとって脅威となり得る存在が当時より闊歩していたのでしょう しかし三葉虫の化石は数多く出れど、捕食者の化石が出たという話は全く耳にしません。当時の海がどんなだったかは現代でも未知数ですが、快適とは程遠い環境であった事は確かなはずです
化石 三葉虫の巣穴 2023年12月三葉虫とエトセトラ