TOMIX E5/H5系ライト視認性改善

初版 2023/03/04 00:10

改訂 2023/03/04 00:10

造形の優れたTOMIXのE5系旧製品及びH5系だが、大きな問題点として絶望的なまでに視認性の悪いヘッド/テールライトが挙げられる。

原因はプリズムが点灯面よりかなり後方に位置している為で、実際にはしっかり4灯が再現された優れたライトが収められている。

今回はこのライトの視認性を高めるべく、プリズムを前方に移動させる改造についてご紹介します。

必要な工具は

  • 薄刃ノコギリ
  • ヤスリ
  • デザインナイフ

くらいです。

まず車体を分解し、遮光ケースを取り出す。

遮光ケースの運転台と椅子の間、背もたれと光源ボックスの間を切断し、運転席スペースを切り詰める。

赤丸の固定用ツメは不要なので切除し、赤矢印にある切り欠きを黄色矢印まで削って延長させる。

光源ボックスは1mm程度削って高さを低くする。

光源ボックス内のテールライト用の穴はプリズムの形に合わせて内部で窄まっているので、この窄まりがなくなるまで内部を削っておく。

次に点灯ボックスを抜き取り、赤丸のテールライトプリズム横にある遮光板を、プリズムが露出するまで削る。

そして赤矢印で示したプリズム周囲の段差と差し込み用の突起を黄色矢印の部分まで削る。

段差の削り取りは、ヘッドライトプリズムの方は外せば楽だがテールライトプリズムの方は外してもプリズム固定用の突起があるので内側を削るのが難しい。

場合によっては遮光ケースの光源ボックスの穴を拡幅した方が良い。

続いて床下の加工。

まず赤丸の突起を切除し、赤矢印で示した箇所を黄色矢印の辺りまで削る(削り幅は共通で3mm程度)。

ライトスイッチの絶縁板の加工は、ただ短く削るだけでなく元のモールドに合わせてスロープ状にしておくと良い。

画像は10号車だが、1号車のライトスイッチに関しては基本的に不要なので取り除いてしまって構わない。

遮光ケースの取り付けには両面テープを使用する。

画像のように、基板を取り付けた状態で2箇所に貼り付ける。

ここまで加工したら一度組み立てて点灯チェックする。

組み立ての際、運転台パーツはそのまま定位置に取り付け、遮光ケースは運転台パーツにギリギリまで寄せて貼り付ける。

点灯しなかったりライトスイッチが機能しない場合は、一度接点を確認し、集電板と接触するよう板バネの角度を調整したりライトスイッチの絶縁板の長さを短くする。

後はボディを被せ、運転室窓や床下が浮いたりしなければ完成。

運転室窓や床下が浮くようであれば、光源ボックスをもう少し削ったりなどして高さを調整する。

今回のE5系(右)と無加工のH5系(左)を比較。

テールライト(下)はそもそもが暗いので視認出来てもこの程度(走行中なら電圧が上がりはっきりする)ですが、ヘッドライト(上)は加工の効果が如実に現れているかと思います。

この加工では運転席スペースがオミットされるので、あまり目立つ箇所ではないですがその点についてはクオリティが下がってしまいます。

運転席スペースよりライトの視認性を優先したいという方には是非この加工をオススメします。

新幹線車両を主とするNゲージ収集家。
大した塗装・加工技術も持ってませんが、模型に小加工を施してグレードアップやコレクションのレパートリーを増やすのが趣味です。
新幹線は0系以外の営業用車はほぼ全て所有しております。

因みに、YouTubeやFC2ブログにて同名で活動している、ポケモンシリーズの第3世代・第4世代の任意コード実行研究者その人です。

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