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レコード・フアン(RECORD FAN)1965年〜1966年
「レコード・ファン」誌です。 手元にあるのは1965年と1966年の4冊のみですが、 65年8月号が「第2巻第8号」となっていることから、 創刊は1964年1月と思われます 。 発行はレコードファン社、編集発行人は岩田重雄氏ですが、 岩田氏は後にミュージック・ガイド誌の編集長になられた方です。 定価 ¥30 となっていますが、おそらく書店での販売ではなく、 レコード店での販促物だったものと思います。 (私自身は、見た記憶がありません) 当時の Music Monthly と比べると、サイズは同じ(B6)、 値段は ¥10 安いが、ページ数は半分以下の 32 ページ、 ということでボリューム的に見劣りします。 また、「各月の新譜をリスト形式で総て掲載」ということではなく、 主要商品の紹介やコメントが中心になっています。(画像2) 65年8月号では、来日したシルヴィ・バルタンのサイン入りブロマイド (キャビネ版2枚が100円)をプレゼントとの告知がありますが(画像3) 10月号では「残部僅少あり」などと記されています。(画像4) 今からでも応募したいくらいですね。 ヒット・チャートも掲載されていますが、メーカー別というフォーマットは 後の Record Monthly(初期)の雛形になっているようです。(画像5) 66年2月号には「音楽旬報」誌の記事が紹介されています。(画像6) 「日本のポピュラー歌手が外国産をどんなに器用にこなしても、 結局は借着」という見方、洋楽志向の強い人の中には、 当時でもあったと思います。 理解できる点がある一方で、ザ・ピーナッツなど、岩谷時子・宮川泰 というコンビによる「ふりむかないで」,「恋のバカンス」 といった日本のオリジナル・ポップスを既に発表していました。 ここをスルーして「いまは日本の歌謡曲歌手」と言い切ってしまうのは いささか乱暴な議論かと思います。 (もちろん、現在の感覚でのコメントですが) クラウンの松平マリ子さんが「新人」として紹介されています。 (66年7月号 画像7) TBSラジオ「今週のベスト・テン 1966.5.29」が掲載されていますが、 ビートルズの2曲(そのレコード番号)が目に付きます。 「ガール」は OP-7450 となっていますが、 これはLP「ラバー・ソウル」の番号ですね。 一方「ミッシェル」の OP-4160 は、 当時発売されたばかりのコンパクト盤の番号です。 このコンパクト盤には「ガール」も収録されているのですが、 何故書き分けたのでしょうか……(画像8) #アナログレコード #レコード資料 #レコード・ファン #RECORD.FAN
音楽(レコード) ¥30 1965-1966年chirolin_band
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Music Monthly 1960-1961年
Music Monthly誌 1960~1961年です。 全体で64ページ構成、定価 ¥30 は継続されています。 画像1 1960年 画像2 1961年 1960年1月号には、珍しいカラー広告が出されています。(画像3) これは年始の特別企画だったようで、単発に終わっています。 また、「トーン・ラッシュの時代」と称して、レコードやソノ・シート以外の 磁気媒体メディアが挙げられていますが(画像4)、 「ビクター・フォンテ」「シンクロリーダー」など、 名前を聞いても判らないものがあります。 コロムビアの「ステレオ・セブン」は、ポピュラー系で言うと コンパクト盤のことです。こういったものが喜ばれるということは、 LP(30cm や 25cm)を買えない層がたくさんいた、ということですね。 キング・レコードやナガオカと提携したアンケート調査なども 行われていたようです。(画像5) 当時は、電蓄用の汎用ロネット針が広く使われていたと思いますが サファイア針の ¥160 はともかく、ダイヤモンド針の ¥2,600 というのは かなりインパクトのある価格です。 12月号は「特別増大号」として96ページ(¥30のまま)構成になっていますが、 平月は新譜リストに押され、記事をカットせざるを得ないという苦しさが、 編集後記にも綴られています。(画像6) 1961年になると、広告ページに多少上質の用紙を使うようになり、 他のページとは差別化が図られるようになります。 画像7は、1961年5月号のものです。 画像8は1961年8月号の編集後記ですが、発売日に関する説明が記載されています。 #アナログレコード #レコード資料 #MusicMonthly
音楽(レコード) ¥30 1960 - 1961年chirolin_band
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Music Monthly 1959年
Music Monthly 1959年 1959年のMusic Monthly誌です。 全体で64ページ構成、定価 ¥30 は変わっていません。 定価があるとは言っても、取り扱っていたのは書店ではなくレコード店ですから、 基本は販促物だったと思います。 レコード店に対しては有料だったでしょうが、価格を顧客に転嫁しにくく 店として上顧客などに無償で提供していたものと思います。 定価やページ数も、そこを考慮した上で決められていたのではないでしょうか。 (価格を上げてまで紙面を充実することはNG) 少しずつ発売点数が増加しており、新譜リストの占める割合が 増えて来ています。記事のページとの調整が行われていたことでしょう。 ステレオ・レコードは別枠でまとめて掲載されています。 名物(!?)の「おうむのおはなし」は既に始まっています。 #アナログレコード #レコード資料 #MusicMonthly
音楽(レコード) ¥30 1959年chirolin_band
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Music Monthly 1958年
Music Monthly 1958年 創刊当時の Music Monthly誌です。 資料によると、1958年4月創刊とありますので、5月号は第2号に なるのでしょうか。 発行は「月刊ミュジック社」で「日本レコード文化連盟監修」と記されています。 後者は、音楽文化の向上・発展に寄与することを目的とし、 蓄音器商組合員とメーカーによって組織されていた団体です。 蓄音器商組合は、1958年当時だと「全国レコード商組合連合会(全レ連)」 現在の「日本レコード商業組合(日レ商)」のことです。 おそらくレコード・メーカーが情報を提供し、特約店各店の共通冊子として 編集されたのでしょう。 表紙も、デザインや色づかいの違いなどから、その後のイメージとは 大部違っています。 ただ、同時期の「レコードタイムス」と比べると、かなり垢抜けている 感じですね。 誌面は記事等32ページ、新譜リスト32ページの64ページとなっています。 こうした紙面構成がとれた背景には、その後の時代と比べて新譜発売点数が ずっと少なかったことがあります。 気になる点ももあります。 創刊2号(?)の58年5月号に「No.61」 という通巻ナンバーが記されています。 また、第三種郵便物認可の日付も「昭和31年(1956)7月17日」 となっています。 これは、全くのゼロ・ベースからのスタートではなく、 継承した既存資源があったということだと思います。 個人的には、日本楽器の「RECORD TIMES」を継承したのかも、 と推測しています。但し、通巻ナンバーはぴったりとは合いませんし、 あくまでも勝手な想像ですが…… 店名印刷欄に「星光堂」の社名が見えます。 この時代は同社が卸事業に進出する前なので、商組合の会員として こうした冊子も取り扱うことが出来たのでしょう。 (いずれ、「ミュージック・ガイド」誌を取り上げる予定なので、 その時に何故こんなことを言うのかをご説明致します) #アナログレコード #レコード資料 #MusicMonthly
音楽(レコード) ¥30 1958年chirolin_band
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RECORD TIMES(日本楽器)1956年
RECORD TIMES(日本楽器東京支店発行) 1956年 RECORD TIMES 1956年5月号です。 私の手持ちの同誌の最後になります。 (その後も発行は続いていたと思いますが) 総ページ数は68に達し、 新譜レコードのリストはその内の18ページに過ぎません。 記事を執筆している方も、著名な作曲家,演奏家,評論家など様々で、 レコード情報誌としてのスタイルを確立し、 ひとつの完成形に近付いていると思います。 当然編集コストも高まっていたでしょうし、¥30という定価も印刷されています。 これをユーザーが負担したかどうかは判りませんが、日本楽器としては、 有料の情報誌として社外の小売店などにも販売したのではないかと思います。 全体を眺めていて感ずるのは、その後のミュージック・マンスリーにかなり 近い冊子になっているということです。 この1956年5月号が「第39号」と記されていることを注記しておきます。 #アナログレコード #レコード資料 #RECORDTIMES
音楽(レコード) ¥30 1956年chirolin_band